概要
1970年に少年マガジンで連載された作品。平安時代末期の地獄絵図、累々と重ねられた屍、人が人を喰らう凄惨な人肉食描写から「有害図書指定」がなされた。
だが、極限状態での生命のあり方・人と獣との違いとは何か・人は何のために生きるのか・・・といった深いテーマを根本に宿しているため、今なおカルト的な人気を誇る怪作である。
2012年に「TIGER&BUNNY」を制作したさとうけいいち監督の手によって映画化。
生まれてこないほうが良かったのに・・・!
時は平安末期。そこでは飢饉による食糧難が発生しており、飢えた人間達が互いを喰らい合う修羅餓鬼地獄が広がっていた。
そんな末路の世に一人の発狂した妊婦がいた。子を産むという本能に従って人を喰らい、やがて生まれた子を女はアシュラと名付けた。
だが必至にアシュラを育てるも、極限状態の飢えに耐えきれず女は火の中にアシュラを放り投げ喰らおうとしてしまう。
奇跡的に生還したアシュラは、獣のように飛び回り、生きるために人を殺して喰らう野生児となってしまった。
やがてアシュラは様々な人との出会いを通じ、人間らしい感情や理性を学ぶが、同時に自分自身の哀れな身の上を苛むようになる・・・・。