フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(Fate)
ふぃりっぷふらんつふぉんしーぼると
概要
『Fate/Grand Order』にNPCとして登場するキャラクター。
イベント『踊るドラゴン・キャッスル!』において初登場する。
長崎の出島に暮らすドイツ人医師。カタコトの日本語で喋っている陽気な人物。
事あるごとに決闘を持ち出す癖さえ除けば好人物で妻のお瀧と娘のお稲を大切にしている。
愛娘のお稲は常に抱っこ紐でおんぶしており、周りの行動に合わせて相槌を打っている。
実は特異点を作った黒幕にして、乙姫清姫のマスターで海幸彦とも手を結んでいる。
基本的には善良な人物の為、乙姫が離反した際にも残念そうではあるもののその行いを許した。
真名
「出島の三学者」の一人であるドイツ人医師兼博物学者、『フランツ・フォン・シーボルト』。
鳴滝塾という私塾兼診療所を開設し、医学や自然科学等の西洋学術(蘭学)を日本人に広めた人物。また、日本の動植物の標本や芸術作品を多く持ち帰り、日本について西欧に広めた(中でもアジサイを紹介した際、妻の名にあやかって「オタクサ」という学名を付けた。なお、学名そのものは却下されたが、この名は後にアジサイの品種に与えられる。長崎ではアジサイの別名としても広まっている)。
来日して間もなく、長崎の商家俵屋の娘である楠本滝と結婚し、一人娘のイネを授かる。
しかし文政12年(1829年)、一時帰国する際に先発した船が難破して積荷の多くが海に流出し、日本の浜に流れ着いた一部の積荷を調べたところ、持ち出し禁止の日本地図や葵の紋の入った衣服等を隠して持ち出そうとしていたのがバレて問題になり、出国停止処分を受けた後に国外追放処分となる。この事件は後に「シーボルト事件」と呼ばれた。その後は妻と娘を残して長らく日本に戻れずにいたが、幕末の安政5年(1858年)における日蘭修好通商条約によって追放処分が取り消され、翌年にオランダ貿易会社顧問として息子のアレキサンダーを伴って再来日し、日本人女性で初めて西洋医学を学び産科医となった娘のイネと、実に31年ぶりの再会を果たすことになった。
以降は昔の門人やイネと交流しながら、幕府に招かれ対外交渉のための外交顧問となり、諸外国と交渉と情報交換を行い、日本研究を続けながら江戸でヨーロッパの学問などの講義も行った。
人物
一人称は「ワタシ」。
やや片言な日本語を話す陽気な人物で、妻のことは「オタクサン」と呼んでいる。
史実通り決闘好きな面があり、何か揉め事が起こった際には決闘で解決しようとする。
関連人物
楠本イネ
最愛の娘。史実ではハーフという事でかなり辛い目に会うが逞しく生きる。
シーボルトは常に彼女を背負っている
楠本瀧
最愛の妻。シーボルトの事を大切に思ってる良妻だがシーボルトは彼女に頭が上がらない。
浮世絵を注文した人物だがシーボルトが完成後値切った為、売ってもらえなかった。
名前を聞いただけで機嫌を悪くするなどシーボルトを嫌っている。
召喚したサーヴァント。色々あったが相性は悪くない。
関連タグ
※ 以下、イベント『踊るドラゴン・キャッスル!』のネタバレ注意!
実は、この特異点はシーボルトが国外追放された「シーボルト事件」よりも少し後の時間軸。
そのためエルメロイⅡ世は「帰国途中に聖杯を手にしたシーボルトがその権能を使って長崎に戻ってきた」という推理を突き付けたが、シーボルトはそれを否定し真実を明かした。
彼が実際に聖杯を手にしたのは晩年(というより死の間際)である1866年のドイツ。本来この時代にいるはずのシーボルトは未だ帰国中の船の上であり、自分は生前の記憶全てを有するサーヴァントであることを。30年経って家族に会えたとはいえ、それまでに失った時間、日本に取り残された妻子……特に当時はまだ顔さえ見ていなかった愛娘に降りかかった筆舌に尽くし難い苦労(それもこの記事には書けないレベル)、シーボルト事件で処罰された者たちのその後を憂いた彼は、歴史に介入して出島を国家として独立するという、彼なりの江戸幕府への復讐を企てていたのである。