「すごいものや、立派なものに愛されて、優しく大事にされると、息が詰まっちまう。そんな価値、自分にあるのかって…騙してるみてえな罪悪感さえするのさ。…粗末に扱われりゃ、腹を立てるくせにな」
「あんなに信用してたやつに、嫌いだったなんて言われたら落ち込むじゃねえか」
概要
スマートフォン向けアプリゲーム『魔法使いの約束』に登場するブラッドリー×ネロのBLカップリング。
公式で配布された待ち受けより二人に与えられた言葉を使うなら
征服×諦念と表せる。
賢者の魔法使いでありながら、北の国の盗賊団を率いた過去を持つ囚人のブラッドリーと、東の国で料理屋を営むネロに一見接点はなさそうだが……?
プロフィール
※以下の項では、メインストーリー・イベントストーリー・スポットエピソード等のネタバレを含みます
※閲覧は自己責任となりますのでご注意ください。
ブラッドリー | ネロ | |
---|---|---|
フルネーム | ブラッドリー・ベイン | ネロ・ターナー |
誕生日 | 12月13日 | 9月8日 |
身長 | 182cm | 178cm |
年齢 | 約600歳 | 約600歳 |
所属 | 北の国 | 東の国 |
出身 | 北の国 | 北の国 |
魔道具 | 長銃 | カトラリー |
マナエリア | 北の洞窟にある地底湖 | 傾いた日差しで金色に光る麦畑 |
アミュレット | 地底湖の石 | 黄金色の麦穂 |
特技 | 喧嘩 | かなり凝った家庭料理 |
得意な魔法 | 自分や味方の魔力強化 | 細かいものを一度に沢山操る魔法 |
好きなこと/もの | 略奪、おいしいごはん、賭け事 | 休暇、晩酌 |
嫌いなこと/もの | 説教、野菜、束縛 | 接客 |
得意なこと/もの | 強盗、策略を練ること | 料理、ちょっとだけ悪いこと |
苦手なこと/もの | 我慢 | 執着すること |
好きな食べ物 | フライドチキン | アヒージョ |
呪文 | アドノポテンスム | アドノディス・オムニス |
〈大いなる厄災〉の傷 | くしゃみをするとどこかに飛んでいってしまう | なし |
紋章の位置 | 右脇腹 | 左の二の腕 |
お互いの呼び方 | ネロ | ブラッド |
CV | 日野聡 | 杉山紀彰 |
過去
ゲーム内でブラッドリーとネロをそれぞれ10回ずつ育成すると手に入る称号は
「元相棒の二人を育てし者」である。その称号の名の通りかつての二人は無二の相棒という関係にあった。
ブラッドリーは、かつて北の国で死の盗賊団を率いる
ボスであった。とはいえ元から魔力が特別強かったわけではなく何度も生死の境を彷徨うような戦いを繰り返し、
「名前を聞いたら、震えて眠れ」と呼ばれるまでの実力者としてのし上がってきた。
自己中心的で集団行動を嫌う北の魔法使いにしては珍しく、組織を総括し集団を取り仕切る才能があり、ブラッドリーの育成スポットである時の洞窟のメインエピソードを読めば彼がどれ程部下に慕われていたのかも窺える。
ネロは賢者(真木晶)によって東の国の魔法使いとして召喚されているが、その出身は北の国である。しかし本人が「俺みたいな凡庸な魔法使いは、雑魚みたいな扱いだった」と言うように北の国の魔法使いとしてはあまり魔力に長けておらず、弱肉強食、優勝劣敗が染みついた北の国の気風に居心地の悪さを感じて生きていた。
そんなネロを死の盗賊団の一員として迎え入れたのがブラッドリーである。当初は部下の一人だったネロだが、ブラッドリーが
「あいつに作るの任せて、ちゃんとしたもん食うようになったら、飯は薬と同じだって分かったんだよ。美味えもん食ってると士気も全然違うしな。組織を動かすのに食事の優先度は高え」
(【時の洞窟スポットサブエピソード:スポットの思い出(1)】)
と言及しているように、団員を喜ばせるような料理や気遣い、危機を察知して忠告できる判断力などから徐々にブラッドリーの信頼を得て、盗賊団のナンバー2としての地位を獲得した。メインストーリーから、当時は
「血の料理人」と称されていたことが判明している。
それまではブラッドリーを「ボス」と呼び、フランクながらも敬語を使っていたが、これを機に「ブラッド」と愛称で呼ぶようになり、二人の距離は縮まる。
「二人で一緒にいて、二人でいりゃ無敵のように思える。寝ずの番をして、うまい食いもんを分けあって、それだけで喜びを感じられる」
(【哀愁のひまわりのエチュード:2話】)
ネロがそう思えるほど数々の勝利や喜びをブラッドリーと共に分かち合い、未来永劫唯一無二の相棒であるかと思われた二人だったが、正反対の生き方が徐々に二人の関係に綻びをもたらすこととなる。
【ネロキャラクターエピソード:何でもない毎日】
にてネロが
「一緒に仕事して、夜は酒飲んで、俺が飯やつまみ作って、あいつが美味いって言って食って。まあ、何でもねえ毎日だったけど。いい話でも、悪い話でも、何かあったときに、気軽に話せる相手がいるのは悪くなかったな」
と話していることやブラッドリーがネロを
「欲のないやつ」「落ち着きたがってた」と評するように、ネロはただ
ブラッドリーと二人で穏やかに生きること
だけを望んでいた。
実際、かつてネロがブラッドリーに
「盗賊をやめて一緒に商売でもやろう」
と持ち掛けたことが
【ブラッドリー親愛ストーリー:運命の脱獄者8話】にて明かされる。
(ブラッドリーは「俺に商売ができると思うか?ケンカしか売ったことねえよ」とその提案をのむことはなかった)
対してブラッドリーは名誉や勝利を得ることや、矜持を貫くために強い敵や高価な宝を求め続け、そのためには命をかけることも厭わないという、
ネロからすれば「無茶」とも言える自らの信条に則った生き方を望んでいた。
逃げずに敵に立ち向かって這い上がってきた過去があり、何百年と北の国らしく生きたブラッドリーがこのような価値観を持つのはある種自然とも言えるかもしれない。
そんな二人の嚙み合わない生き方を象徴するのが
【時の洞窟スポットサブエピソード:時を超える声(1)】における相棒時代のブラッドリーとネロの会話だろう。
ネロ「何回石になりかけりゃ気がすむんだ!?……人の話聞かねえで、無茶ばっかり……。俺はもう、これ以上は付き合いきれねえぞ……。北の国でこんなこと言ってるなんて俺の方がおかしいのかもしんねえけど……」
ネロ「……強い敵に挑むのも、高価なお宝手に入れんのも、石になったら終わりだろうが……!」
ブラッドリー「強い敵も、お宝も狙わねえで、生きてる意味なんかねえだろうが。石になるのと、どう違うんだよ」
何度頼んでもブラッドリーが無茶をして、
死にかけること十回、二十回、三十回。
ブラッドリーを失うかもしれないという恐怖に耐えきれなくなった頃、ネロはブラッドリーと
「一緒にはいられない」ことを悟り、ブラッドリーの元を去った。
ネロに付された諦念の通り、ブラッドリーと生きていくことを諦めたのである。
(詳細については「イベントストーリーの二人」項の【哀愁とひまわりのエチュード】を参照)
詳細や時系列は本編ではまだ明らかにされていないが、同時期に「人間と魔法使いが仲良く共存できる世界を作る」という目標のもと、フィガロ、スノウ、ホワイトによるブラッドリーの捕縛が行われ、組織のナンバー1とナンバー2を失った死の盗賊団は空中分解。
激動と平穏。どこまでも北の国の中で己の生き方を貫くブラッドリーとどこまでも北の国に染まりきれなかったネロの結末として、ブラッドリーは囚われの身となり、盗賊業から足を洗ったネロは東の国で料理屋を営むことになった。
現在
長年の離別期間を経て、ブラッドリーとネロは賢者の魔法使いに選ばれたことで再会する。
(【メインストーリー第13章2話:最後に現れたのは】)
かつてブラッドリーに盗賊団を「抜けたら殺す」と言われていたネロは、ブラッドリーに自分を殺さないのかとほのめかすが、
ブラッドリーは「飯屋を殺したって仕方ねえだろ」とネロの命を奪うことはなかった。当のネロはかなり困惑している素振りを見せている。
(【メインストーリー第14章3話:交差する過去】)
ブラッドリーは素直にネロとの再会を喜んでいるが、ネロは過去に盗賊をしていたことやブラッドリーとの関係が露見するのを避けているため、一見ブラッドリーの押せ押せに見えるかもしれない。
しかし、ブラッドリーとネロが人目に着くところで楽しそうに談笑する姿が賢者に目撃されていたり、ネロはブラッドリー専用の夜食を作りおいていたり、夜、談話室で眠るブラッドリーのそばでネロが本を読んで過ごしているなど「本当に隠す気あるのか?」というレベルで距離が近い。賢者に詮索されると「ブラッドリーとはここで知り合った」と必死に取り繕うが、自然に愛称で呼んでしまうなどすぐにボロが出る。
簡単に言うと不仲営業。
互いに相手の名前は出さずとも
「どう考えてもブラッドリー(ネロ)のことだろ」
という言動があまりにも多いためTwitterのブラネロのサジェストには
「匂わせ」「見せつけ」「嗅がせ」といったワードが並ぶこともしばしば。
ネロの料理を大層気に入っているブラッドリーが一度つまみ食いをしようものなら
「手え出すんじゃねえ、馬鹿野郎! まだまだ煮詰めんだよ! てめえをミートソースにしてやろうか!?」
「明日の朝飯に触るんじゃねえ! てめえは生のイモでもかじってろ!」
「馬鹿野郎! 鼻に胡椒瓶つっこんでやろうか!?」
と怒り散らすさまにブラッドリーが「おっかねえ」とコメントする流れが最早様式美。
ブラッドリー曰く、
「皿に盛られる前、鍋にあるうちから、いい匂いがする料理が悪い」 とのこと。
(カードエピソード SR【いいもんみっけ】ブラッドリー:つまみ食い より)
だが、今の二人の関係は、ブラッドリーが捕縛されるにあたっての、ネロ曰く「裏切り」の真相が不明なまま生まれているものであり、ブラッドリーもネロも核心に触れぬまま曖昧な関係を続けていると言っても良いだろう。
ゲーム一周年記念実装のブラッドリー、ネロの新規SSRカードのイベント特性「葛藤」の説明が今の二人をよく表しているのではないだろうか。
あの日の真実を聞けぬまま、
あの日の真実を言えぬまま。
言葉の代わりに交わしたグラスは昔より少し苦かった。
豪胆を象徴するようなブラッドリーが何故ネロに真実を聞けないのかは賢者も不思議に思ったようで、実際に
「いなくなった人を探し出して、理由を聞いたりはしないんですか?」
「聞いてみたらどうですか?」 と二度持ち掛けているが、
「いやあ、気にはなってるが、どうだかな……。あんなに信用してたやつに、嫌いだったなんて言われたら落ち込むじゃねえか」
「聞けるかあ? 簡単に言うなよ。そうだって言われたらどうすんだよ。大分、傷つくぞ、俺は」
とブラッドリーは
本当はネロに嫌われていたのではないか
という一点においては途端に勝気な気質がなりを潜め、繊細な一面を見せる。
ボスと子分→相棒→離別→再会を経て、最終的に彼らの関係がどのようになるのかは見所であろう。
メイン1部エピソード
- 第13章2話 【最後に現れたのは】
- 第14章3話 【交差する過去】
- 第19章7話 【気の置けない相棒】
- 第20章3話 【腐れ縁のふたり】
- 第20章9話 【強い力があれば】
- 第20章10話【魔法使いを夢見た獣】
- 第21章4話 【夜空の戦い】
- 第21章10話【真っ白な街】
メイン2部の2人(ネタバレ注意)
時系列としては第1部→第1.5部→2周年(→3周年)→第2部である。
※ストーリー読了後の閲覧を推奨いたします
第2章 第6話
治癒魔法についての話の中でのフィガロの説明。
フィガロ「その先は専門的な知識と、正確な技術がないと難しいな……。一日二日じゃ覚えられない。」
「もしくは、魔力を直接与えることもできる。」
「でも、これは南の魔法使いは得意だけど、他の国の魔法使いは不得手なんだ。」
「不得手っていうか、下手をしたら、死んでしまう。」
賢者 「そうなんですか?」
フィガロ「ああ。魔力の強すぎるマナ石を摂取した時と同じだ。」
「オズやミスラの魔力を注がれたら、たいていの人間や魔法使いは、ショック状態になる。」
「血が近かったり、信頼関係が強かったりしないと、うまくいかないんだ。」
フィガロ「魔力を注がれるっていうのは、心に介入されることに等しいんだ」
→強い魔力を直接注ぐ治癒魔法の成功には、魔法使いにとってかなりの苦痛である「心への介入」を許せるほどの信頼関係が必要。第19章5話でネロの命を救おうとブラッドリーが魔力を注いだ時、最初うまく行かなかったのは、ネロの心がブラッドリーに生かされることを拒絶したためで、その後ブラッドリーの言葉によってネロの心が変化した(ブラッドリーに自分の命を預けることを受け入れた)ことで治癒が成功したというのがここから分かる。
第4章 第1話
北の魔法使いの視察の冒頭、ブラッドリーの「今日はネロの機嫌が良かったのか? ごちそうが並んでるぜ!」という台詞から、ネロの機嫌によって食卓に並ぶものが変わることを容認している(北の魔法使いとして、ブラッドリーの性格を考えても他の者であればまず許さないだろうと推察できる)ことが伺える。ネロの機嫌に振り回されることをブラッドリーが受け入れている根拠となる台詞である。
第14章 第6話
アイザック「さあ……。俺じゃなくて、ブラッドリーが言ったんですよ。ネロは北の魔法使いらしくない。手柄にも、ええと、名誉にも興味がない。気が細かくて、自信がない。だけど、そういうところが、盗賊団を続けていくにはいいんだって」
→フィガロとの会話で。ブラッドリーにとってネロはどう見えていたかが分かる台詞。
第14章 第9話
エヴァ「おまえが何故、ネロを気に入っていたのか知っている」
「おまえは罵られるのが好きだからだ」
「坊や、真面目にお聞き。おまえが罵られたがるのは、ベイン一家と間違えているからだ」
ブラッドリー「俺は末の息子だ。だから、まあ、たしかに、ガミガミ言われるのは慣れてたな」
懐かしい光景を思い出した。
子供の頃、口うるさく、俺に文句を言っていた兄や姉が……。
そのまま年を取り、老いぼれても、最後の瞬間まで、俺に文句を言っていた。
無茶をするなとか、片付けろとか、老人を大事にしろとか、野菜を食べろだとか……。
(ネロもそうだったな)
(心底憧憬し、畏怖している反面、白けた目で俺に辟易してた)
(そういうところが、付き合いやすかったのかもな)
第17章 第2話
ファウストに長生きの秘訣を聞かれ、自身の出自について語るネロ。
ネロ「危ねえところに行きたくねえつったら、そいつが言ったんだ。なら、穴倉に引きこもってろ。」
ネロ「臆病な奴はよく、そう罵られてた。俺の家以外の奴もな……。あはは。穴倉に引きこもってろ。」
(中略)
ネロ「これは要するに、矛盾してんだよ。穴倉に引きこもってたら、食うもんがない。」
ネロ「結局、死ぬしかない。誰かに殺されるか、飢え死にするかだ。だけど、子供の頃考えてたんだ。」
ネロ「危険なものに出会わない穴。もし、そこに引きこもっても、自動的に、ずっと、飯が出てくるんだったら……。」
ネロ「その穴倉は天国さ。」
また、第22章第10話に以下のような発言もある。
ネロ
(俺は監獄にいてくれた方がいいなんて言ったら、ぶっ殺されるよな……)
(こいつは、自由が好きなのに)
→ネロが投獄されているブラッドリーに対してどう思っていたのかが分かる。
第19章 第5話
雪原の中で意識を失うネロ。
その後、ブラッドリーの目線からストーリーが展開されていく。
あの頃は、大勢の手下がいて、隣には当たり前のようにネロがいた。
ネロは変わったやつだった。
生意気で、ふてぶてしく、肝が据わっているのに、臆病な小心者のような素振りをした。
心底、軽蔑しきったような、あきれ顔をするくせに、俺に心酔して、言奉していた。
どんなネロも面白く、居心地が良かった。
エヴァの言う通りだ。
ネロは失った家族に近かった。
うんざり、白けた顔をして、どうしようもない馬鹿を見る目つきで、あれこれ、好き勝手言うのが良かった。
俺の後ろ頭を叩いて、悪態をつくような奴らは、みんな、いなくなっちまった。
ネロくらいだ。
俺より先に死なずに、俺に殺されずに、隣に立ち続けていたのは。
笑いながら、気軽に小突かれるたびに、頭領の責任から解放されて、自由を取り戻している気になった。
ネロがいりゃ、なんとかなる。
後ろはあいつに任せて、俺はどこにだって駆けて行ける。
なんだって、こじれたんだろう。
付き合いが、長くなりすぎたのか。
俺を裏切って、俺の財宝を盗んでいくなら、まだいい。
あいつは俺を裏切って、全部打ち棄てた。
まるで、価値のないもののように。
半ば雪に埋もれかけた、ネロを見つけた。
馬鹿みたいな薄着で横たわっている。
薄間ではっきり見えなかったが、蒼白な肌色をしていた。
首筋に触れて、脈を測る。
体は凍えきって、心音も弱かった。
鮮血に濡れた服が、凍って張り付いている。
正直に、怒りを覚えた。
こいつをここまでしていいのは、俺だけだろう。
ネロの胸元に手を置いて、不慣れな他者への治癒魔法を施す。
このままでは死ぬ。
昔のように魔力を注ぎ込もうとした。
だが、うまくいかない。
(中略)
思えば、出会った時から、ネロはずっと、生き辛そうにしていた。
醒めた目をして、自分自身も、他人も、世界も用していなかった。
盗みの才能にあふれてるのに、人が悲しむことが苦手だった。
誰より俺を信奉していたくせに、俺を裏切って、牢獄送りにした。
(中略)
ブラッドリー「……てめえ、何勝手なことしてんだ。楽に死ねると思うなよ。」
ブラッドリー「てめえを殺すのは俺だ!落とし前付ける前に、許可無く、死ぬんじゃねえよ!」
ブラッドリー「てめえの命は俺のもんだ!わかったか!」
その言葉を聞いて、ネロはブラッドリーからの魔力を受け入れ、一命を取り留める。
第22章 第6話
ネロ「……っ、く……。本当にエヴァをやったのか!?」
アイザック「そうだ」
ネロ「あいつがまた、ひとりになっちまうだろ!?」
→ネロがブラッドリーをひとりにしたくない気持ちの表れ。自分が置いて逃げたことへの責任をずっと感じていたこととも重なる台詞。
危機一髪のところをブラッドリーに助けられるネロとシノ。
ブラッドリー「行けよ。東の魔法使い。」
(中略)
ネロ
(俺は逃されたかったのか?)
(助けてもらう側に、なりたかったのか?)
(違うだろ)
(隣に立ちたかったのに)
自身に憤りを感じているような表情を見せるネロ。
第22章 第10話
西の国から魔法舎へ帰還した賢者の魔法使い一行。ブラッドリーはネロを自室に呼び出し、ずっと聞けずにいた裏切りの理由を問いただす。そしてネロからは衝撃の告白が――。
ブラッドリー「なんで逃げた?」
ネロ「一緒にいるのがしんどかった。あんたの望むようになれなかったから。
でも、それは、あんたが悪いんじゃねえよ……。俺の方がおかしいんだ。北の生き方ができなかった。」
ネロ「あんたが好きだった。今でもあんたのために死ねるよ。信じねえだろうが。いろんなところに行ったけど、あんたみたいなやつはいなかった」
ブラッドリー「監獄の中に、会いに来りゃ良かったのに。」
(中略)
賢者の回想の後、第2章のエンディングが流れる。
魔法舎へ帰還したその晩、複数の人造魔法使いを率いたノーヴァが突如、魔法舎を襲撃する。
すでにパジャマに着替え、自室でくつろいでいた賢者の魔法使いたちも、各階で応戦する......のだが、
なぜかネロはブラッドリーの部屋がある5階からパジャマ姿であらわれる。
そういうことになっているんですね!
お互いの印象
ブラッドリー→ネロの印象
ネロの育成スポットである
【雨の街スポットサブエピソード:ネロへの印象(4)】
ではブラッドリーからネロへの印象を聞くことが出来る。
ネロへの印象を賢者から聞かれたブラッドリーは
「俺とあいつに何か縁があるように感じるのか?やっぱりなんかこう、醸し出てたか?絆的なものが」
と嬉しそうな様子を見せるが、自らの過去がバレたくないというネロの思いをくみ取り
「まあ、あいつとはここにきて会ったばっかりで、お互いよく知らねえんだけどな」
とあえて嘘をつく。ここで選択肢が三つ発生するのだが、①、②、③どれを選択してもかなりの破壊力がある。
①そういうことになってるんですか?
を選ぶとバレバレとは言え二人の関係に遠慮なく切り込んでいく賢者に「馬鹿野郎、てめえ」と突っ込まれる。なお、インパクト大のこの選択肢はブラッドリー←ネロへの印象のエピソードにも登場する。
②内緒にされるのは嫌じゃないんですか?
と賢者に聞かれたブラッドリーは
「やだよ。やだけどまあ、しょうがねえだろ。俺は囚人であいつはカタギだし。ガキでもねえし。お友達っつったじゃん! て仲でもねえ。だけど、モヤっとはしてるぜ」
と複雑そうな様子を見せる。
③友達とかには見えませんでしたよ
を選ぶと露骨に不満げな表情を浮かべたのち、
「でもよ、案外ああいうタイプは俺みたいな奴が好きだぜ」
「案外、俺みたいな奴とウマが合うし、案外、俺みたいな奴の言う事聞いてるのが楽だなって思ったりすんだよ」
と自信満々にとんでもないことを言ってのける。
選択肢ののち、賢者にネロはどんな人に見えるか尋ねられたブラッドリーの答えは離別を経験したブラッドリーらしいものだった。
「あいつをひと言で言うのは難しいだろ……。でもまあ、居心地のいいやつ、だろうな」
「あいつに好かれると、不自由も過不足もねえ、自分にとって最高に都合のいい環境で暮らせる」
「あいつはその環境を黙って作る。だからそれが当たり前になってって、段々ありがたみがなくなってく。なくなってくるといなくなる。あいつと長く付き合いてえなら、気をつけることだな」
ブラッドリー←ネロの印象
ブラッドリーの育成スポットである
【時の洞窟スポットサブエピソード:ブラッドリーへの印象(4)】
ではネロからブラッドリーへの印象を聞くことが出来る。
ブラッドリーへの印象を賢者から聞かれたネロはブラッドリー同様
「あいつとはここにきて会ったばっかりで、お互いよく知らねえし……」
ととぼける。ここでも選択肢が三つ発生し、同じく
①そういうことになってるんですか?
と切り込むことも出来るが、すると何ともガバガバな誤魔化しを披露してくれる。
ネロ「待てよ賢者さん。まさかブラッドに何か言われたのか? 違うぜ? その情報、間違ってっから」
賢者「でも、ブラッドリーのこと、ブラッドって呼んでたりしますし……」
ネロ「…………。ブラッド……リー……くんのこと、そんな風に言ってたかな……」
ネロ「でもほら、ブラッドなんて、よくある愛称だろ? 俺も馴れ馴れしい客にネリ―って呼ばれたりしてたしさ」
②気が合いそうに見えました
を選ぶと否定するが、ブラッドリーはネロのご飯が好きだと賢者が伝えると
「まあ、あいつ、飯はよく食うよな。食べ物を大事にしてるところは好印象だよ。それだけ」
と返答する。
③初対面の感想でいいので教えてください
を選ぶと、本当に隠すつもりがあるのか、ここでもボロを出してくる。
ネロ「はあ、初対面の……? あー、ちょっと待ってくれよ。そうだな、ええと……。……、見た目は怖そうだけど……、意外とどんな奴の話でもちゃんと聞いてくれるやつだなって思ったかな」
ネロ「俺も若かったせいもあるけど……」
賢者「え?」
ネロ「え? ……あ、いや。なんでもない」
選択肢ののち、賢者にブラッドリーはどんな人に見えるか尋ねられたネロはブラッドリーを
「他人に誤解されそうなやつ」と評する。
ネロ「おしゃべりなバカみてえに見えるが、思ったより色々考えて、色々なことを見てる。かと言って、思ったより他人を理解してない」
賢者「……なんとなくわかります。ブラッドリーの話すこと、そうだなって思う時と、それ、俺には無理かなって思う時があるので……」
ネロ「だよなあ。オズみたいに、生まれながらに強かったわけじゃないって聞いたけどさ。たぶん、ボロ負けしながら強くなったんだろう。だから、他人もてめえと同じだけ我慢すれば、同じだけ我慢すれば、同じだけ強くなれると思ってる。けど、心も身体も、あんだけ踏ん張れるやつなんてそうそういねえんだよ。それがわからねえ。」
ネロ「……邪推だけどさ」
親愛ストーリー
親愛ストーリー…賢者(真木晶)が元の世界に戻った後も皆のことが分かるようにと、賢者の書に魔法使い達のことを記す過程が描かれる。
ブラッドリーとネロの関係についての解像度がぐんと上がるため、どちらも必見ストーリー。
【ブラッドリー親愛ストーリー:運命の脱獄者】
- 8話
ブラッドリーとの会話の中で、賢者はブラッドリーは北の魔法使いではあるが、ミスラやオーエンらと比べて人並みの感情と感覚を持ち合わせていること、オズやフィガロ、スノウやホワイトにも欠けているところがある、当たり前の情の深さがあることを理解する。
そこで「親しい家族か、友人がいたのではないか」と考えた賢者はブラッドリーに親友や家族のような存在がいたのか尋ねた。
あくまでそれがネロだということは伏せたまま、ブラッドリーは賢者にネロのことを話し始める。
ブラッドリー「名前は忘れちまったけどよ。使える奴がいたんだ。たいして強かねえが、落ち着きがあってさ。なんつーか、欲のないやつだった。欲がねえから熱くなんねえしがっつかねえんだ。俺は欲深いし短気だろ? だから、釣り合いが取れてた」
ブラッドリー「釣り合いは取れてたが、息は合ってなかったかも知んねえな。そいつは落ち着きたがってた」
賢者「落ち着きたがってた? 盗賊を辞めたがってたってことですか?」
~
ブラッドリー「あいつはヤバイ話が好きじゃなかった。俺が無茶苦茶やんのもな。俺が死にかけるたび、ガチ切れしてたんだ。俺の死に目に立ち会う気はねえ。こんな無茶すんなら、もう付き合いきれねえってさ」
ネロの言葉を額面通りに受け取っていたブラッドリーは賢者に
「薄情な野郎だろ?」と問いかけるが、
その言葉の真意を読み取った賢者は
「それは……。普通に心配してたんじゃないですか? ブラッドリーのことが大事だったんですよ」
と返答。賢者の言葉にブラッドリーは
「それだな!」と満面の笑みを浮かべ
「そっかー、心配だったか。素直にそう言やあいいものを、あいつ、妙に素直じゃねえからなあ」
と嬉しそうに話すが、同時に実のところネロに裏切られたのではとほんの少し疑っていた気持ちもあったことを賢者に零す。
- 9話
ブラッドリーが抱えていたネロに裏切られていたor嫌われていたのではという不安と繊細な一面が見られる。賢者曰く、「すごく人間らしい」。
賢者「じゃあ、裏切ったのかも……」
ブラッドリー「おいおいおい、待てよ! てめえが不安になるんじゃねえよ。俺のほっとした気持ちはどうすりゃいいんだ」
賢者「そのうち、再会できるかもしれません。そしたら、聞いてみたらどうですか?」
ブラッドリー「聞けるかあ? 簡単に言うなよ。そうだって言われたらどうすんだよ。大分、傷つくぞ、俺は」
賢者「信頼してたんですね、すごく」
ブラッドリー「まあなあ……。あいつとは散々揉めたが、いつも、なんだかんだ折れてくれてたしよ。愛想尽かされたってんなら、きつい話だよなあ」
【ネロ親愛ストーリー:揺らぐ存在の狭間で】
- 3話
ネロのことをあまり知らない、ということを自覚した賢者はネロの成り立ちに関わるような特別なことが知りたいと考える。そこで、
「今まで一番感激したことはなにか」
と尋ねると、ネロは
「……馬鹿だと思ってたやつが、馬鹿じゃなかった時かな」 と答える。
その答えに賢者はもう少しネロのことを知りたい、と思っていたところ、中庭で肩を並べるブラッドリーとネロに遭遇する。話している内容こそ分からなかったものの、賢者の見たネロの姿は
ブラッドリーを睨んだり、小突いたり、肩を揺らして笑ったりと、とても親しげなものだった。
二人の仲睦まじい様子を目撃した賢者は
「二人とも仲がよかったんですね」
と声をかけるが、
ブラッドリーとの関係が露見するのは避けようとするネロは、それを否定するやいなや、ブラッドリーに口裏を合わせろという意味を込めて乱暴に「てめえ、わかってんな」と言い放つ。
ネロの態度に怒り出すかと賢者に思われたブラッドリーだったが、決して怒らずおどけたように
「わかってるって。おっかねえ顔すんなよ」 と返したことで、賢者の、ブラッドリーとネロは本当は仲が良いのではないか、という疑惑は確信へと変わったのだった。
- 4話
賢者が「……やっぱり仲が良いんですね?」
と問い詰めると、ネロは否定したうえで何故そう思ったのかを賢者に聞き返す。ここで選択肢が二つ発生するが
①「ネロが積極的だから」
②「ブラッドリーが怒らないから」
のどちらを選んでもネロは仲の良さを隠すために、ブラッドリーをわざと逆上させるような横暴な態度を取り始める。
(①「ネロが積極的だから」を選択すると嬉しそうなブラッドリーを見ることが出来る)
しかし、ネロの意図に即座に気付いたブラッドリーは
「てめえも洗いざらい話しちまえ。いつまでも尻拭かせてんじゃねえぞ」 とその場を去り、ネロも考え込んだのち、賢者に自分のことを話そうと部屋に招いた。
- 8話・9話
ネロの出身が北の国だと知った賢者は、北の国にいたのならばブラッドリーは知り合いだったのだろうと見抜いた。そこで、あくまで「何度か話をしたことがある程度」だと前置きしたうえで、ネロはブラッドリーについて話し始める。
ここでは時の洞窟のスポットサブエピソードよりも踏み込んだネロの本音に触れることが出来る。
ネロ「ブラッドリーは強かったからな。それに北の国じゃ珍しく、組織を動かす才能があるやつだった。ミスラもオーエンも強いが、王侯貴族みたいに、手下を従えたりしないだろ」
賢者「たしかに……」
ネロ「奪ったり、壊したり、支配すんのは出来ても、組織を動かしたり、導いたりすんのは、別の才能が必要なんだ。ブラッドにはそれがあった」
賢者「組織を動かす才能……。俺の国で言うと、社長みたいなことですかね。それって一言で言うと、どんな才能ですか?」
ネロ「面倒見の良さだろうな。下の奴の面倒を見るのが得意で、自分の正体や感情をさらすのが得意なんだ」
ネロ「俺はこう思うから、あっちに行きたいってな。そうすると、下の奴らは付いていきやすい」
ネロ「短気な馬鹿に見えて、あいつにはそういう才能があるんだ。頭でっかちな学者なんかよりすげえよな」
嬉しそうに笑いながら話すネロに
ネロが一番感激したことは
「馬鹿だと思ってたやつが、馬鹿じゃなかった時」だったことを思い出した賢者は、やはりブラッドリーのことを言っていたのだと気づくのだった。
二人の呪文について
ブラッドリーの呪文は《アドノポテンスム》
ネロの呪文は《アドノディス・オムニス》
である。
当然ながらたまたまかぶったわけではなく、ネロの呪文は死の盗賊団で、ブラッドリーとの関係がボスと子分の時期に元ある呪文を変えたものである。
ネロの呪文に関するエピソードは
【時の洞窟スポットサブエピソード:時を超える声(6)】
で読むことが出来る。
ネロがそれなりの魔力は持っていながら、力を発揮出来ていないことに気付いたブラッドリーが「呪文のせいではないか」とネロに話しかけるところから話はスタートする。
ブラッドリー「なんだそれ、てめえの呪文か? なんか、シケてんな。そこそこ魔力があんのに力が出てねえの、呪文のせいじゃねえか?」
ネロ「……呪文がどうとか、あるんすか?」
ブラッドリー「あるよ。魔法は心で使うんだからよ。
好きな言葉を唱えるだけで全然違うぜ。てめえの好きなものはなんだよ。なんでもいい。お宝でも、食い物でも。でもまあ、女の名前はやめとけ」
ネロ「好きなもの……。……………………」
~
ブラッドリー「明日までに変えとけよ。そしたら俺様が、また見てやるよ」
こういった経緯も経てネロの現在の呪文
《アドノディス・オムニス》
(意味:ひとつは全てを学ぶため)
は誕生したが、好きな言葉を唱えろと言われてブラッドリーの呪文から持ってきたことや呪文の意味、変えることも可能な呪文を、ネロがブラッドリーとの離別後も現在に至るまで使い続けていることにはなかなかの解釈の余地があるのではないだろうか。
イベントストーリーの二人
二人が共演して絡んでいるor共演していないがお互いのことに言及しているものとして
以下のストーリーを取り扱います。
☆マークがついたものは二人の関係を知るうえで特に重要なもののため個別で扱います。
- 奇跡と祝祭のプレリュード~東の国&北の国~
- 夢幻の城のコンフィズリー
- 孤高な盗賊のエチュード~北の国&西の国~
- 星降る空のメモワール
- 哀愁のひまわりのエチュード~東の国&南の国~
- 純真な機織りのバラッド~北の国&東の国~
- サマーバカンスの贈り物
- 天空の宴に春を招いて
- ローレライの涙は湖に溶けて
- 眠れぬ夜のカンペッジオ
二人が共演しているorお互いに言及するストーリー
【奇跡と祝祭のプレリュード~東の国&北の国~】
「俺は役目のない男だったから……求められて、役目を与えられりゃ、涎を垂らして喜んだ」
「俺の言うことなにひとつ聞いちゃくれねえ相手だってわかって、辛抱ならなくたって……。俺がいなきゃ困るなんて言われりゃ、尻尾振って感激しちまってた。……まったく、ざまあねえったら……」
聖なる祝祭のために東と北の魔法使いが合同で曰く付きの村に向かうことになったものの、その気質の違いからあっさりと分裂。すっかり険悪ムードに。
ブラッドリーの振る舞いに我慢ならなくなったネロもその場で胡椒を振りかけ、厄災の傷を利用してブラッドリーをどこかへと飛ばしてしまう。
東の国の魔法使い達と共に村に現れた怪物を倒そうとするネロだったが想像以上の相手の強さに訪れた危機を救ったのはブラッドリーだった。
なんとこのストーリー内だけでブラッドリーはネロのピンチを二度救っているのである。
「あの頃とは違う」と言いつつもいざとなれば容易く連携出来る二人の姿が印象的なストーリー。
冒頭のネロのセリフが誰を指しているのかは説明不要である。
【夢幻の城のコンフィズリー】
メリトロという雑貨店へシュガーを卸しに行ったはずが、とあるきっかけで砂糖菓子の城へと迷い込んだ8人の賢者の魔法使い達。
不仲を装おうとしている筈なのに流れるように二人行動し始める二人に注目。
【星降る空のメモワール】
ホワイトにとってはスノウとの大切な思い出であった星祭りの思い出のことをすっかり忘れていたスノウに腹を立てたホワイト。二人の仲直りのため、思い出の鍵を握る「カーケンメテオル」と「オリヴィア・レティシア」の謎を追う魔法使い達のストーリー。
毎度お馴染み関係がまったく隠せていない二人。このイベントストーリー程ブラッドリーが気の毒になる話もなかなかないだろう。
「カーケンメテオル」と「オリヴィア・レティシア」が何を指すのか分からず途方に暮れる賢者、スノウ、アーサー、オズ、ファウストの元に登場したシャイロックはオリヴィア・レティシアが調味料だということを知っており「調味料ならばネロが知っているのではないか」とアドバイス。
ネロの元へ一行が向かうと、食堂ではネロがクリームパイをブラッドリーとリケに振舞っている最中だった。
オリヴィア・レティシアについて知らないかとスノウとシャイロックに聞かれたネロだったが、
「北に住む魔女のシュガーだよ。年に一度しか作れないっていう特別なものさ。昔ちょっと揉めた時、ブラッドが手に入れてきて詫びの代わりとしてもらったことがあったんだ。本物を見たのは、その一度きりだな」
としれっとブラッドリーの愛称どころか過去も思い出もあけっぴろげにしてしまう。
曲がりなりにもブラッドリーとの関係を隠しているネロのこの発言に、当然ながらリケは食いつき、ブラッドリーがフォローに回る羽目に。
リケ「昔……?ネロとブラッドリーは昔から知り合いだったんですか?」
ネロ「い、いや……! 昔、そんなことがあったってブラッドリーから聞いたんだよ。なあ?」
ブラッドリー「はあ? めんどくせえなあ……。そういや、そんな話したした」
リケ「二人とも目が泳いでいませんか……?」
しかもこれだけにとどまらず、カーケンメテオルについてアーサーに説明されたネロは
「あ! もしかして、あれじゃねえか!? ほら昔、俺が長寿の魔法使いからレシピもらって、つくったやつ!」
と意気揚々と皆の前でブラッドリーに言う始末。これにはブラッドリーもドン引きしたような顔を見せるが、それでも庇ってくれるあたり、大した度量と言うほかない。
リケ「昔?」
ブラッドリー「昔の話をネロから聞いたんだよ。なあ?」
ネロ「そ、そうそう。今日は偶然にも、昔の話題がよく出るな」
繰り返すが、過去を隠したいと思っているのはネロだけなので、ブラッドリーは完全に付き合わされている側である。本当にしっかりしてほしい。
一連の流れを見守っていた賢者は一人心の中で
(隠し事って大変だな……)とコメント。だいたいネロのせいである。
【純真な機織りのバラッド~北の国&東の国~】
魔法舎にやってきた依頼によって幸福の村で神聖な儀式である「観月の儀」に参加することになった北と東の魔法使い達。
このイベントではお揃いの衣装を纏って二人で踊るブラッドリーとネロの姿を見られる。
彼らも対の振り付けなのだろう。舞というより闘うような雄々しい踊り方で、息の合った動きは鏡を見ているようだ。
翻る裾の音が聞こえるほどに勇ましい。ブラッドリーにはぴったりだけど、繊細な作業を好むネロが堂々とこなしているのもまた新鮮だ。
以上、二人の踊る様を見ていた賢者のモノローグである。
【サマーバカンスの贈り物】
ブラッドリーのみの登場。サマーバザールや羽休めなど、各々の目的を持ってリゾート地ボルダ島にやって来たラスティカ、クロエ、ミスラ、ルチル、フィガロ、レノックス、リケ、ブラッドリーの8人。
本来ミチルと海で思い出作りをすることを楽しみにしていたリケだったが、引っ越す友人の見送りのため、急遽ミチルはバカンスに来れないことになってしまう。
寂しそうな顔を見せるリケだったが、ブラッドリーの「有数のリゾートだから美味いものがいくらでもある」という言葉を受け、二人でボルダ島のグルメを満喫することに。
ブラッドリーがリケのアイスクリームを一口食べると
「ブラッドリーの一口はちっとも一口じゃないです。どうしたらそんな非道な行いができるんですか?」
と何とも平和な喧嘩に発展しそうになるが、ブラッドリーが代わりに果物をリケにあげるとリケはあっさり上機嫌に。その様子を見ていたブラッドリーは
「めちゃくちゃ簡単だな……。おまえのご機嫌取りは楽そうだ」 とコメント。
揉めたネロの機嫌を取るために年に一度しか取れない特別なシュガーを取ってきた過去のあるブラッドリーのセリフかと思えば説得力大である。
その後夜は古城でパーティーを楽しむこととなった一行。
用意されていた食べ物や料理に、特にこだわりの無いといったスタンスのミスラにブラッドリーが注意するという珍しいシーンが見られる。
ミスラ「なんでもいいじゃないですか。腹に入れば同じでしょう」
ブラッドリー「おまえ、それネロの前では言うなよ……?」
【天空の宴に春を招いて】
ルチルが幼い頃に参加したという南の国のワルプルギスの夜を再訪することとなった魔法使い達。祭を楽しむ輪から離れた所で一人過ごすネロを賢者は発見する。
孤独から村の子どもたちを攫っていた精霊に思いを馳せながら、ルチルとミチルを見つめて話すネロの目は、美しい景色ではなく別のなにかを見ているように賢者は感じた。
ネロ「でもさ、そうして寂しくなって、過ちを犯してしまう気持ちを、俺は責められそうにねえんだ」
ネロ「本当に帰ってくるかも分からねえ相手をただ待ち続けなきゃいけねえってのは、どうしようもなく、しんどいもんだからさ」
このセリフを話した時のネロの心情がありありと分かるのが【眠れぬ夜のカンペッジオ】である。
【ローレライの涙は湖に溶けて】
中央の国に強い魔法使いの力必要だという緊急の依頼が入る。
中央の国の問題を何故北の国の魔法使いが解決しなければならないのか。まったく乗り気ではなかったブラッドリーだったが、怪魚が現れるという異変が起きたのが中央の国の『湖畔の街』であり、美しかった筈の湖も姿を変えてしまったことを知るや否や態度は一変。フィガロやスノウホワイトにも「やけに真面目だね。どういう風の吹き回し?」と驚かれるほど真剣に問題解決へと身を乗り出す。
その後一行はローレライが湖から去ったことによる一連の騒動を解決し、変わり果てた湖はかつてブラッドリーが見たという美しいエメラルドグリーンの輝きを取り戻す。
無事に取り行われた街の領主の息子の結婚式会場から離れた湖に一人ブラッドリーが佇んでいるのを賢者は発見する。湖の美しい光景を静かに見つめるブラッドリーの横顔は古い友の再会を果たしたような、懐かしそうな横顔だった。
賢者「ブラッドリー、昔この湖にある宝を取りに来たって言ってましたよね。それってどんな宝だったんですか?」
ブラッドリー「見ればわかるだろ。てっきりエメラルドが採れる湖だと思って、意気揚々と乗り込んでみれば、ここにあったのはそれ以上の宝だったってわけだ」
ブラッドリー「まあ、最初に来たときは相棒と二人でがっくり来たけどな」
ブラッドリーが湖畔の街の問題を解決しようと奮起したのも、相棒だった頃、ネロと二人で見た盗むことのできない宝をもう一度取り戻すためだったのかもしれない。
【孤高な盗賊のエチュード~北の国&西の国~】
「頭を下げて、頼むよ。これが俺の進化だ。悪かないだろ」
メインストーリー第一部の後、北の魔法使い達が初めて訓練に行く時のストーリー。
このストーリーの肝は、ブラッドリーとネロの関係に進展のあるストーリーでありながら、ネロの直接の登場やセリフが一切無いことであろう。
「……ああ、そうかよ! じゃあ、もう二度と誘わねえよ! 好きにしろ!」
ある日の夜、言い争うような声に気付いた賢者が目撃したのは、二つのグラスを持って、上等なウィスキーのボトルを抱えていたブラッドリーの姿だった。
不機嫌そうに酒に付き合えと賢者を誘うブラッドリーだったが、賢者に酒が飲めないと言われると
「今日はどいつも自分を振る」と零す。
賢者「誰かに振られたんですか?」
ブラッドリー「知らねえよ、あんな馬鹿。ちょっとぶちこまれてる間に、随分、薄情になったもんだ。くたばり損ないを拾って目えかけて、相棒扱いまでしてやったっていうのによ」
賢者「相棒扱い? 魔法舎に知り合いがいたんですか?」
ブラッドリー「いねえよ」
ブラッドリーはネロと自分の過去について賢者に明かすことはなかった。
「終わったことさ。片方が断ち切るならな」
個人主義が染みついた北の国の訓練にあたって、スノウとホワイトは鍵となるのは組織を束ねる能力に長けたブラッドリーだと判断する。
スノウとホワイト、そして賢者はブラッドリーにミスラとオーエンを上手く巻き込むよう頼むことに。命がけの仕事のため、話題は当然ブラッドリーの恩赦のことへと向かう。
スノウ「もちろん、恩赦も考えておる。1人につき100年で、あわせて200年刑期を縮めよう!」
ブラッドリー「あいつらの世話が200年じゃ安い。あわせて400年」
ホワイト「むむ……。300年でどうじゃ」
ブラッドリー「いいだろう、それと、もうひとつ。俺の昔の仲間が見つかっても不問にしろ」
スノウ「うーむ、保証するのは難しいぞ」
ブラッドリー「じゃあ、この話は無しだ。出直してきな」
自分を拒絶するネロに腹を立てながらも、スノウ、ホワイトの言いなりになりながらも、ブラッドリーが最も優先したのはネロを牢獄送りにしないことだったのである。
話し合いの場所に食堂を選び、ミスラとオーエンを呼ぶためにネロにご馳走を用意してもらおうか、というホワイトの提案を、ネロと険悪なままのブラッドリーは断り、シャイロックのバーで行われた話し合いは決裂。
北の国の魔法使い達の仲も進展しないままだと思われていたが、ブラッドリーは諦めていなかった。
ブラッドリー「いい案がある。手を貸せよ」
賢者「もちろんです! シャイロックたちも手伝ってくれるって」
~
ブラッドリー「ミスラもオーエンも我が強いが、根は単純だ。任務はゲームだと思わせて、競わせてやりゃいい。ご馳走でもつければ簡単に喜ぶ。ミスラは悪食で、オーエンは甘党だけどな」
賢者「そう言えば、パーティーでもご馳走を喜んでくれていましたね! なら、さっそく、ネロに頼んで……」
ブラッドリー「俺が頼むよ」
ブラッドリー「頭を下げて、頼むよ。これが俺の進化だ。悪かないだろ。下手にでるなんてクソダセえと思ってたけどよ。手足や翼なら、俺の武器が増えただけだ」
その後、ミスラとオーエンをまとめあげ、盗賊団の取り締まりという初訓練を見事に成功させた後日、賢者が魔法舎の廊下で見かけたのは、酒瓶と二つのグラスを持ったブラッドリーの姿だった。
彼ははっきりと話さないけれど、誰の部屋に行くのか、今はもうわかる。
振られる日もあるみたいだけど、うまくいっているみたいだ。
【哀愁のひまわりのエチュード~東の国&南の国~】
「十回目くらいまでは、そう思えるだろう。だが、十一回目くらいからは、気が気じゃなくなってくる」
「二十回目以上からは、そんなに死にてえなら、俺が殺してやるって思うようになる」
「…………」
「三十回目からは?」
東の国の魔法使い達が初めて訓練に行った時のストーリー。
なのだが、ここまで解像度の比較的高かった
ブラッドリー→ネロへの思いではなく、
ブラッドリー←ネロへの思いがぐっと深掘りされる。
シノとヒースクリフ、二人の関係にかつての自分たちの姿を重ね合わせたネロの言葉から、ブラッドリーと相棒でいた時のネロの思いに触れることが出来る。
夜、小腹が減っているからと、シノはネロの部屋を訪れる。
そこでファウストの部屋の前で寝ずの番をしているレノックスを見かけ、自分もヒースにやってみたいとシノは言う。
ネロは
「見張りは退屈だし、ヒースクリフは見張りをされることで喜ぶタイプにも見えない」 と返すが、
シノの答えは
「ヒース部屋の前で眠らずに番をするのは気分が良いし、自分の忠誠心の高さを感じられる。ヒースも頼もしい家臣がいるときっと喜んでくれる」 というものだった。
ネロに出された料理を気に入ったシノは
「明日ブランシェット城に帰るヒースの分も作ってほしい」 とネロに頼む。
それにシノも一緒に行くのかとネロに聞かれたシノは
「もちろんだ。あいつのいる場所にオレはいる」 と答える。
真っすぐなシノの言葉にもかかわらず、曇った表情を浮かべるネロはシノに問いかける。
「…………。この先、もし……。同じ道を歩けなくなったらどうする?」
「今は二人で一緒にいて、二人でいりゃ無敵のように思える。寝ずの番をして、うまい食いもんを分け合って、それだけで喜びを感じられる」
「だが、もしも……。いつか、そうじゃなくなったら?」
そうシノに聞いて、いつものように核心に触れぬまま「忘れてくれ」と言うネロに、シノは「言えよ。濁すな」と返す。
そうして続けられたネロの言葉が「ただ自分とヒースの話をしているのではない」ということにシノも気付くのだった。
ネロ「寝ずの番は危険が及ぶからするもんだ。ヒースクリフが危険に囲まれていることを、おまえはいつまで喜べるんだ?」
ネロ「うまい食いもんどころか、これが最後の晩餐みたいな食事を、何度分かち合っていられる?」
ネロ「名誉や勝利と引き換えに、いつ死ぬかわからない無茶を繰り返すヒースクリフに耐えられるのか?」
シノ「誰の話だ? ヒースは無茶なんかしない」
~
シノ「無茶するくらいが丁度いい。ヒースの身に危険が迫るなら、オレが守るだけだ。<大いなる厄災>からも、どんな敵からも」
ネロ「…………。はは……」
シノ「……何がおかしい」
ネロ「十回くらいまでは、そう思えるだろう。だが、十一回目くらいからは、気が気じゃなくなってくる」
ネロ「二十回目以上からは、そんなに死にてえなら、俺が殺してやるって思うようになる」
シノ「…………」
シノ「三十回目からは?」
ネロ「一緒にはいられないと気づくんだ」
【眠れぬ夜のカンペッジオ】
「ブラッドリーなら大丈夫だろ。きっと、無事に帰ってくるよ。俺なんかと違って、あいつは図太い北の魔法使いだしさ」
「クソ能天気なツラ晒しやがって、どんだけ心配したと思ってんだ! 生きてんなら、さっさと帰って来い馬鹿野郎!」
「ネロがあんなに怒るところ、初めて見た」
ブラッドリーとネロ、二人の関係に新たな形が萌芽するきっかけともいえるストーリー。ブラッドリーに対するネロの心情や行動の移り変わりが明確に読み取れるため、【哀愁のひまわりのエチュード~東の国&南の国~】を読んだうえでこのイベストに触れることをおすすめしたい。
ある日の夜、食堂に向かう道すがら聞こえてきた楽しげな声に足を止めた賢者は、二人きりで会うブラッドリーとネロの姿を発見する。年代物の上等な酒をネロと一緒に飲もうと誘いをかけるブラッドリー。初めは気分じゃないと答えていたネロも、軽口を叩いたりと親し気な雰囲気であったが、賢者に見られていたことに気付くと空気は一変。
ブラッドリー「付き合いの悪い、陰気くせえ東の魔法使いなんかを誘う方がどうかしてたぜ」
ネロ「俺みたいな格下は、あんたなんかが相手にするようなやつじゃねえよ」
前述の通り、ネロの過去の自分やブラッドリーとの関係を知られたくない(賢者には既にバレバレである)という意思を汲み取ってわざと険悪な仲を繕うブラッドリーと、よそよそしい態度を取るネロ。気まずい雰囲気に焦りを覚えた賢者は
「これを機に親交を深めるためにも明日ブラッドリーが任務から戻り次第飲み会を開こう」
と提案。賢者のアイデアに「良いこと言うじゃねえか」と乗り気なブラッドリーと、賢者に頼まれたこともあり、なんだかんだで承諾するネロ。
ネロ「……。賢者さんに言われたら仕方ねえな。酒盛りの用意をしておくよ」
ブラッドリー「ははっ。そうこなくっちゃな! まあ待ってろ。任務なんざ、このブラッドリー様が速即行で片付けてきてやるよ!」
そう言って他の北の魔法使い達とともに任務に向かったブラッドリーであったが、任務を終えて魔法舎に戻ってきたのはスノウ、ホワイト、ミスラ、オーエンの四人だけ。その後、賢者とミスラが同席する先生会議の話題は当然ブラッドリーが行方不明なことについてとなる。
任務から帰ってきたスノウ、ホワイト、ミスラからは、北の国の辺境で大暴れしている魔獣を倒す際、短気を起こしたミスラが空間魔法を使い、魔獣をマグマ溜まりに突っ込んで討伐しようとした時にブラッドリーも一緒に突っ込んだかもしれない、という衝撃の内容が伝えられる。
だが、青ざめてすっかり深刻ムードに陥る賢者に対してそれ以外の出席者は至って冷静。世界最強の魔力を持つオズでさえ、
「要領がよく、敏捷な男だ。私も未だ殺したことがない」 と言われるように、皆がブラッドリーが強い魔法使いであることを充分に理解したうえでの態度なのだろうと思いつつも、落ち着かない賢者はネロの部屋へと向かう。
会議ではブラッドリーが行方不明だということは、同席した賢者、オズ、スノウ、ホワイト、ミスラ、ファウスト、シャイロック、フィガロ、最初からこっそり隠れていたムル以外には皆を動揺させぬためにも秘密にしておこう、とされたものの、悩んだ末に賢者はネロに真実を告げたのであった。
きっと心配させてしまうだろう。そう予想していた賢者に対して、ネロはからっとした声で答えるのだった。
ネロ「ブラッドリーなら大丈夫だろ。きっと、無事に帰ってくるよ。俺なんかと違って、あいつは図太い北の魔法使いだしさ」
ネロ「あんまり心配しすぎると、賢者さんの方が参っちまうだろ」
賢者「ありがとうございます。ネロは優しいですね……」
しかし、その気遣いにお礼をする賢者に対して何故かネロは苦い表情を浮かべる。
気に病まずゆっくり休むよう賢者を部屋に帰した後、一人ネロは溜め息をつくのだった。
「俺は優しくなんてないさ。あんたが思ってるよりも、ずっと薄情なやつだよ」
「……今更、そんな立場じゃねえだろ」
その後、眠れぬ日があるファウストのためにと、シノとヒースクリフが安眠のお守りであり、南と東の国境辺りの小さな島にある『夢喰いの輪』を取りに行こうとしていると知った賢者はムルの後押しもあって、同時にバカンスも楽しむこととなる。シノ、ヒースクリフ、ムル、フィガロ、ルチル、レノックス、ミチルといった顔ぶれの中には、長旅の割に子どもが多いからとフィガロに同行を頼まれたネロの姿もあった。
実際に到着した島はバカンスを楽しむリゾートというよりも、サバイバル向けの無人島ではあったものの、魔法使い達はそれぞれ自然を満喫しながら交流を深めるのであった。
当初の目的である『夢喰いの輪』の素材は人を喰らうと言い伝えられている大蜘蛛の巣だと判明したこともあり、明日に備えて皆が寝静まった夜、いつまでも眠気がやって来ず、テントを抜け出した賢者が見たのは一人焚き火を見つめるネロの姿だった。
弱ったように笑い、ここ最近悪い夢を見ているとぽつりと零すネロに、
賢者はブラッドリーのことを話したときにネロが明るく笑っていたのは気丈に振舞っていただけであること、
本当はずっと眠れぬ夜を過ごしながらブラッドリーの身を案じていたことを悟る。
この時のネロの様子は【天空の宴に春を招いて】のストーリーを読んでいるとより納得がいくだろう。
ネロ「本当に帰ってくるかも分からねえ相手をただ待ち続けなきゃいけねえってのは、どうしようもなく、しんどいもんだからさ」
(【天空の宴に春を招いて】:第10話)
賢者「……仲間が、行方不明になったって聞いたら、無理もないですよ」
ネロ「……仲間?」
賢者「えっと、その……。二人は北の魔法使いと東の魔法使いで、あまり関わりがなかったとしても……」
ネロ「……」
賢者「えっと、その……。二人は北の魔法使いと東の魔法使いで、あまり関わりがなかったとしても……。ブラッドリーは美味しいご飯が好きで、ネロは美味しいご飯を作るのが得意じゃないですか。今は賢者の魔法使いとして、一緒に魔法舎で暮らして、一緒にネロのご飯を食べているわけですし」
賢者「だから、仲間とか、友達って呼んでもおかしくないかなって思ったんですけど、何か変でしたか?」
ネロ「……いや、あんたがそういうなら、そういうことになるんだろうな」
翌朝、シノが突然姿を消したことで平和だった雰囲気は一転。『夢喰いの輪』を手に入れるため、一人で大蜘蛛を対峙しに行ったのではないかという考えに至り、一行は神殿へ向かうこととなる。自分のために無茶をするシノに感情的になるヒースクリフに、ネロはまるで誰かを重ねるように答えるのだった。
ヒースクリフ「耐えられないんだ。シノが俺のために、何度も何度も、けがをして血塗れになるのが」
ネロ「……本当に、無鉄砲で命知らずな友達を持つと大変だよな」
向かった先の神殿で化け物がいるかどうかと下見をしていたシノと無事に合流できたものの、ヒースクリフは怒り心頭。ひとまずシノの無事は確認できたとほっと一息つく一行だったが、ムルは別の気配を感じ取る。危険を感じ、鋭い声を飛ばすネロ。
しかし、地面に伏せた賢者がおそるおそる顔を上げ、目に入ったのは思わぬ光景だった。
ブラッドリー「……あ?」
ネロ「……へ?」
なんと気配の正体は行方をくらませた筈のブラッドリー。敵と勘違いしお互いに魔道具を突き付け合った二人は戸惑いながらも武器を引っ込める。
事情を知らないメンバーに質問攻めにされながらも「ここに来てからろくなものを食べてないから食べ物を寄越せ」
と余裕そうなブラッドリーに声を荒げたのはネロだった。
ネロ「……っ、おまえ、ふざけんなよ!!」
ブラッドリー「おわっ?」
ネロ「クソ能天気なツラ晒しやがって、どんだけ心配したと思ってんだ!」
ネロ「どっかでくたばってんじゃねえかって、おちおち夜も眠れなかっただろうが! 生きてんなら、さっさと帰って来い馬鹿野郎!」
ブラッドリー「お、おい……! やめろって、危ねえだろうが!」
すさまじいネロの剣幕に気圧され、その場にいた魔法使い達もただただ呆然としている状況に。ようやく伏せられてはいたが、ブラッドリーは行方不明だったこと、大蜘蛛はブラッドリーが既に倒してマナ石になったことが判明。
しかし、皆の前だということも忘れてブラッドリーに本気の怒りをぶつけたネロにシノとヒースクリフは当然食いつく。
シノ「それにしても、さっきのネロは迫力があったな」
ヒースクリフ「うん。ネロがあんなに怒るところ、初めて見た。北の魔法使い相手なのに遠慮が無いっていうか……」
二人に指摘され、慌てながらもネロの紡いだ言葉に、ブラッドリーは呆れながらも嬉しそうな顔を見せるのだった。
ネロ「えーと、まあ、その……。今はこいつも、魔法舎で、あんたたちと一緒に俺の作った飯食ってるわけだし。一応だいたい多分仲間……みたいなもんだろ。そうなりゃ、ほら……、遠慮することねえっていううか……。なあ?」
ブラッドリー「すっげえ、ふわふわした言い方だな……」
ブラッドリー「でもまあ、そんな感じだ」
一連のやりとりを見ていた、シノとヒースクリフはようやく和やかな雰囲気に戻る。
こんな無茶はするなというヒースクリフの言葉を、驚く程素直に聞き入れるシノは、ネロの方を一瞥して言うのだった。
「あんな風に、ヒースに怒られたくないからな」
その後、延期になってしまった賢者とブラッドリーとネロの飲み会があらためて開催されることに。しかし、時間になってもブラッドリーは姿を見せない。マグマに突っ込まれた反撃だと言わんばかりに激しい戦いを繰り広げるブラッドリーを待つネロの顔はすっきりとしたものだった。ミスラにしっかりお礼参りをしてきたところで無人島に居た時よりもボロボロになったブラッドリーが登場する。賢者に心配されつつも、にやりと不敵なブラッドリーにネロは一言だけ笑って帰すのだった。
「はっ、俺様を誰だと思ってる? 泣く子も黙るブラッドリー様だぜ」
「知ってるよ」
1st Anniversary 君に花を、空に魔法を
本編と同レベル、それ以上とも言える爆弾ばかり。
最優先チェックレベルのストーリーだと言えよう。
勿論、諸々のイベスト、サブエピソード等を回収してから読めば、より感動も大きい。
※ストーリー読了後の閲覧を推奨いたします
【あらすじ】
魔法使いのことを怖がる人、誤解する人。まだまだたくさんいるけれど、この式典が彼らの愛されるきっかけになればいいな。
五カ国和平会議の式典に参加することになった賢者の魔法使いたち。
そんな時、世界中で奇妙な異変が起きる──。
- 3話
夢の森で起こった異変を調査し、魔法舎に戻った北の国の魔法使い達と賢者が鉢合わせる。
賢者が「世界中で変な事件が起きてるんです。病の沼は干からびて、天文台は傾いて、雨の街は繭の中に……」
と北の国の魔法使い達に説明すると、ブラッドリーは真っ先に
「雨の街が繭の中?東の魔法使いたちは?」 とネロらの身を案じる様子を見せた。
- 5話
「無欲なやつは盗賊に向かねえ。もっと意地汚く、しがみついて生きろ」
「誰が責めたって、俺が許してやる」
雨の街で出会い、空の魔獣バジリスクと共にいた少女、シアンを世界に異変をもたらした犯人ではないかと疑いつつも、ネロはシアンのことを気にかけていた。
ネロがシアンに「幸運の傘」だと言って渡した傘。
それがかつてのブラッドリーとネロにまつわる「幸運の指輪」の受け売りだったのだ。
盗賊団の新入りだった頃、吹雪の中で瀕死になりながらもネロが手に入れた指輪は持ち主を死なせずに守るという「幸運の指輪」だった。
このままではブラッドリーも巻き添えにしてしまうと考えたネロは、ブラッドリーに指輪を渡し、「生きて帰ってほしい」と頼むが、
ブラッドリーは「自分は他人に幸運を譲られたりはしない」とそれを拒否する。
ブラッドリー「どうしても、この指に嵌めてほしかったら、生きて帰って、その足で跪いて、献上しろ」
~
ブラッドリー「死にたくないと言え。さもなきゃ、死んでほしくないと言え」
ネロ「…………。死んでほしくない……」
ブラッドリー「あっはっは!じゃあ、生きて帰んねえとな! 大勝負の度に、この指輪を嵌めに来いよ!」
このネロの「死んでほしくない」はその時だけのものではなく、その後も、相棒になったあとも変わらないネロの一番の願いだったと言えよう。
ネロがキッチンで過去を思い返しているネロの元へ、任務を終えたブラッドリーがやってくる。
早々に料理をつまもうとするブラッドリーに、ネロはいつものように怒り出す……のではなく、
「立って食わねえで、座って食え。皿によそってやるからよ。任務帰りなんだろ」と言う。
ネロらしからぬしおらしい様子を不思議に思いながらもブラッドリーはネロの作った肉料理をゆっくり味わうことに。
そこでネロは幸運の指輪のことを覚えているかブラッドリーに言い出すのだが、
ネロ「なあ……。あんた、覚えてるか。あんたが昔、ずっとつけてた。幸運の……」
ブラッドリー「興奮?」
ネロ「いや、違う。だから、その……。…………。幸運のさ……」
ブラッドリー「興奮した?」
ネロ「いや、違くて……。だから……。……幸運……」
ブラッドリー「興奮?」
ネロ「うるせえ! もういい! ずっと興奮してろ、馬鹿!」 という見事なすれ違いからの
ブラッドリー「いきなり、怒んなよ!? ずっと興奮してたのはおまえだろ!? こそこそ、興奮……興奮……って」
ネロ「言ってねえよ……! ……っ、ああもう、口ついてる!」 のコンボである。
- 6話
式典の前日、早めに市場に入って買い食いを満喫していたファウスト、シノ、ヒースクリフ、ネロの四人。ふと、ネロが足を止めたのはとある露店。
そこには、かつてブラッドリーに捧げた幸運の指輪が売られていた。
珍しくネロが興味津々にものを見つめる様子に、ファウスト、シノ、ヒースクリフはさり気なく買ったらどうかと促すが、
ブラッドリーが指輪を手放すことになったのはそもそも自分のせいだった、それなのに今更渡すのか、という思いからネロは「いらねえ」と一言。
何かを察したようなファウストやシノの制止も聞かずその場を去った。
- 8話
一度その場を去ったネロだったが、一人露店に引き返す。
そこへ、買うか買わぬか店の前で考え込むネロを見かけたリケが登場。
「何をしているのか、隠すのは良くない」と言うリケに
「秘め事は親密な友人同士のたしなみだ」と丸め込み、「自分がここにいたことは誰にも言わないでほしい」と伝えたネロは、結局指輪を買うことのないまま、心配そうな顔を浮かべるリケをよそに店をあとにしたのだった。
その後グランヴェル城で式典の時を待っていた魔法使い達だったが、ネロは城の外にシアンの姿を見つける。単身でシアンの元へ向かい、何をしているのか尋ねると、シアンは「母様を蘇らせる」と答え、ネロに傘をくれた感謝を伝えると、バジリスクが出現。
そこに駆け付けたシャイロックとムルはバジリスクとシアンを倒すためすぐさま呪文を詠唱するが、
ネロは「待ってくれ! まだ、こいつは子供なんだ!」と制止。
そんなネロに容赦なく襲い掛かるバジリスクから間一髪、ネロを救ったのはブラッドリーだった。
颯爽と現れたブラッドリーは「貸しにしとくぜ、飯屋さん」と一言。
ブラッドリー、ネロ、シャイロック、ムルの年長の四人の魔法使い達は、シアン、バジリスクと対峙する。
- 11話
シアンと対峙するブラッドリーにネロは
「シアンは主犯ではないから手荒なマネはしないでほしい」と頼む。
ブラッドリーは「相変わらず甘いな」と言いつつも、シアンの事情を聞くことに。
シアンの目的が母親の復讐と母親の復活であり、復讐相手はムルだと聞かされたブラッドリーは
「ムルのことは煮るなり焼くなり好きにしろ。それで足りないのならこちらもバジリスクを倒す」と持ち掛け、ネロもシアンに引くように頼む。
ネロとシアンの会話の中で飛び出した「幸運の傘」という言葉に、ブラッドリーは心当たりがあるような様子を見せるのだった。
ネロ「シアン……。俺も城の中にいる仲間を助けたい。ここは譲っちゃくれないか」
シアン「父様が……。私の仕事は、ここにいて、空から近づく人たちを石にすることだって……」
ネロ「……どうしてもか」
シアン「大丈夫……。私には幸運の傘があるから」
ブラッドリー「……幸運の傘?」
- 14話
グランヴェル城の上空で、シャイロック、ムル、ブラッドリー、ネロの四人はバジリスクとシアンを追い詰める。老練な手練れが集まっただけあり、戦況は圧倒的に四人が有利だった。
シアンを手にかけたくないネロは降参を促すものの、シアンは頑なにそれを拒否する。
その様子を見ていたブラッドリーは回りくどいことは止めろと勧告し、とどめを刺すため自分が陽動する代わりにバジリスクの上に飛び乗るよう指示。シャイロックにも援護を頼むが、そこでシャイロックはある取引をブラッドリーに持ち掛ける。
シャイロック「お引き受けいたします。その代わり、ネロに彼女を手にかけさせないでください」
ブラッドリー「妙な取引だな」
シャイロック「ネロは気の優しい人ですから。あの少女を手にかければ百年も、二百年も、気に病みます。彼の真夜中のため息は秘めやかで味わい深いものですが、その数は増やしたくありません」
ブラッドリー「あんたも気がいい。ベネットの店が神酒の歓楽街で人気だった理由が分かる」
シャイロック「今度ゆっくり遊びにいらしてください」
ブラッドリー「いいぜ。殺る時は俺がやる。それに、あいつは生身じゃない」
ブラッドリーはこの時点でシアンに隠されたある事実に気が付いていたのである。
- 21・22話
「ブラッド! あの鳥は俺が仕留める! 俺をぶち抜け!」
「いいぜ、殺ってこい!」
追い詰められた事件の犯人、オヴィシウスは奥の手を繰り出す。
オヴィシウスは人形で魔物を魅了して操ることに長けた魔法使いであり、奥の手というのは
魔物に娘を食わせ、魔力を増幅させるというものだった。
シアン含む、魔女達は最初から魔獣の生贄として用意された娘だったのであり、ブラッドリーが気付いていた事実というのもシアンは生身ではなく用意された人形だということだった。
「幸運の傘があるから、バジリスクが私を襲うわけがない」
最後まで信じていたシアンはネロ達の前であっさりとバジリスクに食われ、人形の姿に戻り、吸収されてしまう。
目の前で無残に命を奪われたシアンの最期にネロは激昂。
怒りをあらわにしたネロが呼んだのはブラッドリーの名前だった。
ネロ「ブラッド!」
ブラッドリー「おう!」
ネロ「あの鳥は俺が仕留める! 俺をぶち抜け!」
ブラッドリー「いいぜ、殺ってこい!」
長銃から姿を変えた短銃で、ブラッドリーは迷いなくネロの胸に得意の強化魔法を撃ち込む。
それはシャイロックもムルも見たことが無い最高位の強化魔法だった。
ムル「ブラッドリー得意の強化魔法だ! 最高位の強化を見るのは初めて!」
シャイロック「正面から胸を撃つなんて、よほど、信頼関係がないと、出来ないことでしょうね」
ブラッドリーの銃弾を浴びたネロは、シアンの無念を晴らすべく、バジリスクを討伐するのだった。
- 26話
その後ブラッドリーが厄災の傷で飛ばされる危機こそあったものの、一連の騒動は無事に収まる。
後日、幸運の指輪を売っていた露店には再びネロの姿があった。
今度こそ、と指輪を買いに来たネロだったが、店から指輪は既に無くなっていた。
店主が言うには「商人の元締めの客に頼まれて、ただ同然で譲った」 とのこと。
「あん時、買っときゃ良かったな。今更言っても、しょうがねえけどさ……。…………。優柔不断だな、俺……」
そう落ち込むネロの元に、対照的に機嫌の良さそうなブラッドリーが現れる。
ブラッドリー「なんだ、元気ねえな」
ネロ「あるよ、元気……」
ブラッドリー「いや、ねえよ……。おっ、そうだ。これ覚えてるか? 幸運の指輪! 大事な勝負時にはいつもしてた、俺様お気に入りの指輪よ!」
ネロ「…………」
ブラッドリー「この前、夢の森で助けた商人が、謝礼するっていうからよ。露店を覗いたら、置いてあったんだ」
ブラッドリー「どうだ、すげえ運命だろ!? なあ、ネロ。覚えてねえか?」
ネロ「…………」
落ち込んでいた筈のネロに笑顔が戻ると、ネロはブラッドリーに答えた。
ネロ「さあな、忘れたよ」
1.5 Anniversary ログインストーリー
来客にお互いのことを紹介する、というテーマで展開していくログインストーリー。
ログスト3話にブラッドリーとネロが登場。
ブラッドリーとの関係や過去の自分を隠したいというネロの思いを汲み取るブラッドリーの姿が印象的なストーリー。
ブラッドリーのことをなんと紹介すれば良いか分からず戸惑うネロに、ブラッドリーが声をかける。
ブラッドリー「俺を品評してみろよ。最悪な男だとか、最高な男だとか。東の魔法使いのネロ」
その言葉を受けて普通ならまず本人が怒り出しそうなワードを引っ提げて紹介したネロだったが、ブラッドリーは笑って返したのである。
ネロ「こいつは北の魔法使いのブラッドリー。フライドチキンが好きで、つまみ食いをする食いしん坊」
ブラッドリー「なんだその、ガキ臭い紹介!」
ネロ「文句あるか。嫌いなものは野菜」
ブラッドリー「あのなあ……。あはは! まったく、てめえにかかると、俺様もそのへんのクソガキみてえだな」
ネロ「はは……。本当のことだろ? おまえさんが好き嫌いするからだ」
そんなネロに「おっかねえ」と軽口を叩きながら、今度はブラッドリーが自分とネロを紹介することになる。
ブラッドリー「俺こそが死の盗賊団の頭領。北の魔法使い、ブラッドリー様だ」
ブラッドリー「震えるのはまだ早い。地獄の門は開いたばかりだ。ここにいる、こいつこそ……」
ネロ「…………」
ブラッドリー「……東の国の飯屋だ」
その言葉のあとには、おそらく盗賊団にいた頃の、自分の相棒だったネロを紹介する言葉が続いたのだろう。しかし、前述の通り自分の過去を知られたくないネロの困惑した表情に気付くと。ブラッドリーは複雑そうな表情を浮かべながらもネロを庇うのだった。
エイプリルフールの二人
2020年、2021年ともにエイプリルフールのイベントストーリーは本編の世界軸とは違う、
言わばパラレルワールドに生きる賢者の魔法使いらの姿を見ることができる。
(2020年、2021年ともに同じ世界線の異なる時代であり、21人は魔力を持っていない)
年に一度、エイプリルフールのちょっとした遊び心と侮るなかれ。
どちらのイベストも、元相棒の二人は片割れのカードの登場のみにもかかわらず大きな爪痕を残していった。
2020年エイプリルフールイベントストーリー
【青春と花嵐のノスタルジー】
———お会いできて光栄です。転校生様。
進学校、芸術校、不良校の3校を合併し無理やり創立させた「私立フォルモーント学園」に入学したあなた。
めちゃくちゃな学園で個性豊かな生徒たちとハッピーな青春を始めませんか?
というあらすじの通り所謂「学パロ」の世界である。
21人の魔法使い達がそれぞれ教師陣、進学校、芸術校、不良校に所属している。原作の設定から察することができるだろうが、ブラッドリー、ネロの両名とも所属は不良校である。
このイベストはRカードネロのみの登場ではあるが、イベント期間に公式から発表された設定から、この世界でのブラッドリーとネロの関係が窺える。
二人のプロフィール
ブラッドリー
不良校の2年生。ミスラと敵対していた巨大ストリートチームのボス。また、地下ストリートファイトのチャンピオン保持者。不良校のNO.1を狙っていたが、合併に乗じて仲間を増やそうと目論んでいる。今日も放課後の学食で勧誘していたらしい。
ネロ
不良校の2年生。合併後の学園の購買でバイトしている。お手製のパンの美味しさは争奪戦が起こるほど。幼馴染のブラッドリーが結成した巨大ストリートチームのNO.2。
この世界での二人の関係は幼馴染である。
また、公式から発表された4コマ『美味いぜネロパン』の二人は必見。
2021年エイプリルフールイベントストーリー
【パラドックス・ロイド】
エアバイクが空を飛び、ホログラムと薄紅の花弁が、高層ビルの間で舞い踊る。フォルモーントシティ———
そこは、ロボットが暮らす、カラフルな光と派手な音楽に溢れたネオン街。
労働すらもロボットに任せられる世界で、人間関係に疲れた人類は、自分の代わりに他者とコミュニケーションを取ってくれるロボット《アシストロイド》を生み出した。喜びも悲しみも、アシストロイドが抱く感情はプログラム。誰かの優しさに胸が温かくなる感覚だって全て偽物———のはずだった。
設定としては「近未来アンドロイドパロ」
このイベントストーリーでは21人の魔法使い達が、各組織と、人間か、アシストロイドに分かれる。
また、イベスト本編での登場は、ほとんどSRカードのブラッドリーのみ。ブラッドリーはフォルモーント・シティポリス所属の人間である。ネロは無線からのセリフのみの登場。だったのだが、イベント期間中に発表された設定で爆弾が落ちることに。
アシストロイド…人間関係の疲労から人類を救うべくして誕生したコミュニケーションロボット。
性格は趣味嗜好によって細かく設定することが可能。オーナーにとって弁護士、秘書、友人、時には家族にも恋人にもなれる。動物型への変形や見た目の年齢が変化する性質を持つ個体もある。
フォルモーント・シティポリス…街のパトロールから事件事故の処理まで、多様な方面から市民の安全を守る組織。
その一方、公的機関や裏社会の権力とも関係を持っているとのうわさも…。
近年のテロ事件や暴走事件のせいでアシストロイド管理法が厳しくなり、彼らを利用した犯罪には特に目を光らせている。所属メンバーはカイン、ブラッドリー、ネロ。
二人のプロフィール
ブラッドリー
フォルモーント・シティポリス署長。フォルモーント・ラボラトリー爆破事件の活躍で注目を浴び、異例の早さで出世したが、黒い噂も絶えない。アシストロイド嫌いで有名。花粉症。
イベントストーリー内のネロも言及しているがブラッドリーはアシストロイドを嫌っているという情報は設定やストーリー内で何度も強調されていたが、イベントストーリーでネロがアシストロイドということが判明し、イベント期間中(4月11日)に公式から発表されたネロのプロフィールが以下の通りである。
ネロ
ブラッドリーのアシストロイド。裏取引に使用されていた非合法店一斉検挙の時に押収された、給仕と調理を担当していた違法アシストロイドの一体。スクラップ寸前のところで拾われ、現在は人間の警官のふりをしながらカインの同僚としてフォルモーント・シティポリスで働いている。下町エリアにも知人が多い。
ストーリー内であれほどアシストロイドを忌み嫌っていたブラッドリーがアシストロイド持ちで、
その相手はネロだった———という爆弾が投下され、ゴールデンタイム(20:00~22:00)にもかかわらずTwitter上では「ブラッドリーのアシストロイド」がトレンド入り。最高順位11位を記録することとなった。
原作でも、パラドックス・ロイドでも、そのままでは生きていけなかったであろうネロをブラッドリーが拾い上げた、という点は共通していると言えよう。
「敬語っつってんだろ。ブラッドリー様だ。復唱しろ」
と周囲に言い聞かせ、度々敬語を忘れるカインにも注意するシーンが見受けられるブラッドリーだが、
ネロが自分に敬語を使わないことに関しては一切怒るそぶりは見せていない。
2022年エイプリルフールイベントストーリー
【月花妖異譚】
「僕は、きみのような姿をした妖怪を見たことがない」
見知らぬ山の中でふと目が覚めた。
助けてくれたのは、背中に羽が生えた青年。
記憶のない自分を、彼は『桜雲街』へ連れて行ってくれるらしい。
天狗が駆け、妖狐が商い、竜が守護する、満開の桜に抱かれた妖怪の街へ。
所謂「妖怪パロ」の世界。
ブラッドリーもネロもイベントカードとしては登場していないのにもかかわらず二人がともに料理屋を切り盛りしているという設定が投下されると大騒ぎとなった。
公式Twitterの4コマは必見。
二人のプロフィール
ブラッドリー
天狗の盗賊団の元首領。ネロとの三日三晩の殴り合いの結果、二人で料理屋を開いている。
ブラッドリー発案の出前制度は、天狗ならではの迅速さで桜雲街で大人気。
ネロのまかないが一日の楽しみだが、我慢できずつまみ食いをしてよく怒られている。
ネロ
元盗賊の天狗。ブラッドリーとの三日三晩の殴り合いの結果、今は盗賊をやめて二人で料理屋を開いている。
ブラッドリーの商才を嬉しく思いつつも、厨房担当が自分しかいないので切実に働き手を募集中。
修行中の若い妖怪にはお代わりを無料にしてくれたり、ちょっとだけサービスが手厚い。薬種問屋の用心棒達も御用達。
この設定が公開された日、「三日三晩の殴り合い」というパワーワードがトレンド入り。
2年連続エイプリルフールで元相棒に関わるワードがトレンド入りを果たすこととなった。
原作とエイプリルフールを合わせればこの二人は
・ボスと子分(盗賊団時代)
・相棒(盗賊団時代)
・賢者の魔法使い、元相棒(メインストーリー)
・幼馴染(青春と花嵐のノスタルジー)
・警察の上司と部下(パラドックス・ロイド)
・オーナーとアシストロイド(パラドックス・ロイド)
・ともに店を切り盛りするパートナー(月花妖異譚)
という様々な顔を持っているカップリングとも言えよう。
スポットメイン・サブエピソードの二人
【時の洞窟】
サブエピソード
- 時を超える声(1)
盗賊団時代、相棒期の二人の会話。
「過去と現在」の項の通り
ネロ「……強い敵に挑むのも、高価なお宝手に入れんのも、石になったら終わりだろうが……!」
ブラッドリー「強い敵も、お宝も狙わねえで、生きてる意味なんかねえだろうが。石になるのと、どう違うんだよ」
と噛み合うことのない二人の生き方を痛感させられた過去のネロは、そのまま黙り込む。そんなネロにかつてのブラッドリーが掛けた言葉は、ネロには気休めには成り得ないものだった。
ブラッドリー「そんな顔すんなよ……。てめえがいりゃあ大丈夫だって。頼りにしてるぜ、相棒」
ここで過去の二人の会話は途切れ、静かに会話を聞いていたブラッドリーは、やがて賢者に問いかける。
ブラッドリー「あんたはどう思う」
賢者「え?」
ブラッドリー「何にも挑まねえまま暮らして石になるなんて。欲しいものに命を懸けずに生きるなんて。そんなのは俺じゃねえ。だとしても……」
ブラッドリー「俺が変われば良かったのか?」
- 時を超える声(6)
ネロが盗賊団の新入りだった頃のブラッドリーとネロの会話。詳しくは「二人の呪文について」項を参照。
- 時を超える声(7)
ブラッドリーとネロが相棒になった時の会話。ネロが最も幸せだった時、と言っても差し支えないかもしれない。
このエピソードは映像付きで見るのを推奨したい。
ブラッドリー「敵も味方も、おまえがナンバー2だとわかってる。ブラッドでいい。ほら、呼んでみな」
ネロ「…………ブ……。ブラッド……」
ブラッドリー「おう。……あはは! 照れてやがる!」
ネロ「うるせえ……。……嬉しいよ、ボス……。いや……。ブラッド。」
ネロ「ここまで俺を認めてくれたあんたの、相棒を名乗って、恥ずかしくない男でいるよ。絶対に」
時を超える声の時系列は(6)→(7)→(1)である。
- スポットの思い出(1)
盗賊団時代のエピソード。時の洞窟をアジトにしようとして、やめた理由から、ブラッドリーがネロを大切にしていたことが窺える。
ブラッドリー「ひとつだけ問題があって、やめた。厨房をつくったんだけどさ、煙が出ていかなかったんだよ。料理作ってたやつは、入口の側や外に小屋建てるんでもいいって言ったたけど、寒くってよ。かわいそうだろ」
- ブラッドリーへの印象(4)
詳細は「お互いの印象」の項を参照。
【雨の街】
サブエピソード
- ネロへの印象(4)
詳細は「お互いの印象」の項を参照。
- ブレイクタイム(2)
雨の街の気風にうんざりしながらも、ブラッドリーなりにネロを理解しようとする様子が見られる。
- ネロの評判
ネロの料理を褒められていることに、自分のことのように喜ぶブラッドリー。
「あいつの作る料理は、どこの国に行ったって、そうそう出会えるもんじゃねえ」
「うまく言葉にできねえが、なんつうか、毎食丁寧で感動するよな。作るやつの性格が良く出てるわ」
「ふわっと美味いが、美味いもの食った時にしか働かねえ細胞が、脳で一斉に働く感じがして鳥肌が立つっつうか……」
その他スポット
【ブランシェット城】
メインエピソード
- 3話
ここからネロは盗賊団時代、ブラッドリーに愛されていた自覚があることが推測できるため、重要度は高い。
「すごいものや、立派なものに愛されて、優しく大事にされると、息が詰まっちまう。そんな価値、自分にあるのかって……。騙してるみてえな罪悪感さえするのさ。……粗末に扱われりゃ、腹を立てるくせにな」
【氷の街】
サブエピソード
- ホワイトへの印象(4)
ブラッドリーがホワイトへの印象を語る。ネロの名前は一切出ていないのだが、
スノウとホワイトの関係にはブラッドリーとネロのそれが重なる部分があることや、
唯一無二の存在へのブラッドリーの価値観など、語られることの重要度が高い。
ブラッドリー「スノウの方が窮屈そうだよな。ホワイトの方が好きなこと言うだろ。ホワイトは好き勝手やって、スノウは気ぃ使ってなだめたりしてるのをよく見るぜ。手に掛けたくねえ相手に手を掛けちまうと、こういう目に遭うもんかと思うよな」
気付いているのか、いないのか。
今のブラッドリーとネロの関係もスノウとホワイトに通ずるものがあると言えるのではないだろうか。
賢者「魂を繋ぎ止めていることについては、どう思っていますか?」
ブラッドリー「俺がホワイトならまっぴらごめんだ」
ブラッドリー「だが、俺がスノウなら、同じことをするかもしれねえな」
キャラクターエピソードの二人
【ブラッドリーキャラクターエピソード】
- 相棒の真意
「過去と現在」の項で述べた
ネロに嫌われているのかということに対して繊細な一面を見せるブラッドリー。
ブラッドリー「ひとりになって、やってけなくなったのは、まさか、俺の方じゃねえよなって。未だに考えることもあるんだよな」
~
賢者「再会したら、大事にできるといいですね」
ブラッドリー「はは、うるせえよ」
- 珍しい寝顔
深夜、賢者が談話室に寄れば、読書しているネロの傍でぐっすりと眠るブラッドリーの姿。
しかし賢者が顔を覗き込んだ瞬間
「……人の寝顔を無断で覗くとは、いい趣味してんじゃねえか。賢者様よ」
と目覚めたブラッドリーが長銃を構えて脅かしてくる。
ネロが寝顔を覗くのは良いらしい。
【ネロキャラクターエピソード】
- 衛生管理の鬼
キッチンにネズミが発生。激怒するネロが発見したのは食べ残し。
「あ! こんなところに食い残しがあるじゃねえか!? 野菜の残し方からしてブラッドだな。あんだけ食い残しは放置するなっつったのに! 絶対に仕留めてやる……。俺の聖域を荒らしたこと、後悔するんだな!」
- 何でもない毎日
ネロの求める幸せ像がよく分かるストーリー。
詳細は「過去と未来」の項を参照。
カードエピソード・ストーリーの二人
カードエピソード
- SSR【魔法使いは微笑う】ネロ:初めての客
「あいつ……一番初めの俺の客も、忘れられなかったしな」
- SR【いいもんみっけ】ブラッドリー:つまみ食い
ブラッドリーからネロの料理をつまみ食いして怒られた思い出話を聞ける。
一番ネロが怒ったのは「三日三晩煮込んだビーフシチューを、最後の夜に一晩寝かしてる最中に、我慢できずに、全部、平らげた時」らしい。
カードストーリー
- SSR【華麗な手さばき】ネロ:料理人はお休み中
最初から最後まで二人らしいやり取り。
ネロの料理のために意気揚々と獲物を取りに行くブラッドリーも見ることが出来る。
- SSR【魔法使いは微笑う】ネロ:向かう先は
賢者が眠っている間に二人、思い出話をしながら酒を飲むブラッドリーとネロ。
ブラッドリー「あの時からてめえのメシは美味かったからな。今はもっと美味くなってる気がするけどな!」
ネロ「………………ありがとな」
ブラッドリー「あ? なんか言ったか?」
ネロ「なんでもねえよ!」
- SSR【輪の中で笑って】ネロ:不器用で優しいあなたへ
読めば分かるが、ブラッドリーがいなければ誕生日を祝ってもらうネロの笑顔は見られなかった、という真相がある。
- SSR【22人は運命をともに】ネロ:膜の向こう側
3話の最後でとんでもない匂わせが発生する。
朝帰りで北の国に二人きりで行っていたことが判明。
- SSR【きみとの夜に酔わせて】ブラッドリー:誕生日の過ごし方
東の魔法使い達に誕生日を祝われるブラッドリー。
ネロがブラッドリーに出した料理にはフライドチキンのおまけつき。
- SSR【パンのお礼に】レノックス:迷子の羊さん
羊を丸焼きにしてネロの晩酌に誘うきっかけを作ろうとするブラッドリー。
- SR【用法容量をお守りください】ミスラ:スープのおすそ分け
カードを全画面表示してみると……?
ミスラに突っかかる珍しいネロの姿が見られる。
- N【北の魔法使い】ブラッドリー:自己紹介 ブラッドリー
- N【東の魔法使い】ネロ:自己紹介 ネロ
その他の二人
ログインストーリー
- 親愛と祝祭のプレリュード(3)
- 花咲く森に真実の愛を(2)
- 魔法舎キャンペーン(2)
- 1.5Anniversary(3)
- 彷徨う夜に導きをかざして(2)
- 白亜の城に伝説の目覚めを(1)
- 妄念眠る宿屋のファンタジア(3)
- 硝煙に捧ぐ宴のテゾーロ(3)
各種ボイス
恒常ボイス
ブラッドリー(朝)
「そういや盗賊団にいた頃もネロの朝飯の匂いで目が覚めたな」
月ボイス
ブラッドリー(8月)
「ネロにスタミナ料理っつーもんを頼んでみた。なんだかんだ文句言いつつ作ってくれんだよな」
カード専用ボイス
SSRネロ【散らばる花は繊細で】
「手ぇ出すんじゃねぇよ、馬鹿野郎! あ……悪い、どっかのバカがつまみ食いに来たかと思ってさ」
誕生日ボイス
【賢者の誕生日】
ブラッドリー
「今日はてめぇの誕生日なんだってな。……なんか欲しいものとかねえのか。美味い料理を一緒に食いたい? しょうがねえな、ネロに頼んできてやるよ。腹空かせて待っとけよ」
【ブラッドリーの誕生日】2019/12/13
ネロ
「誕生日なのにブラッドがいないって? またくしゃみでどっかに飛んで行ったのか……。まぁ、うまい飯でも作って待ってりゃ、匂いにつられて戻ってくるだろ。そん時に盛大に驚かしてやろうぜ」
【ネロの誕生日】2020/09/08
ブラッドリー
「ネロとはまた組んで盗賊団を再結成させたいと思ってたけどよ、まさかふたり揃って賢者の魔法使いに選ばれるとは……何だか笑っちまうよ。今日は久しぶりにあいつの誕生日を祝ってやるか」
ヒースクリフ
「ネロの誕生日か。ブラッドリーと仲良いってことは、実はコミュニケーション能力が高いのかも? 俺もその秘訣を教わりたい……」
ムル
「ネロ、お誕生日おめでとう! ブラッドといる時のネロ、少し乱暴! 気のせいじゃない!」
【リケの誕生日】2020/10/02
ブラッドリー
「中央のちっちゃいの、誕生日なんだって? ネロがえらい張り切って飯作ってたぜ。アイツの飯は美味いからな。いっぱい食ってでかくなれよ!」
【ブラッドリーの誕生日】2020/12/13
ネロ
「ブラッド……リーくんの誕生日? へえ、そいつは知らなかったな。……あ、そこのフライドチキンの山には手えつけないでおいてくれ。ちょっと作りすぎたけど、どうせ腹空かせた馬鹿が全部食っちまうだろうからさ」
このボイスでとある事件が発生。
詳しくは「余談」項にて
カイン
「うわっ、すごい量のフライドチキンだな! ブラッドリーの誕生日だからか。たしかに、あいつならこのくらい余裕で平らげるだろうが……。きっとこの量をつくるのは大変だったろうな」
スノウ
「ブラッドリーの兄貴~、誕生日おめでとう! 強くて賢くてかっこいい兄貴に、ちょっとお願いしたいことがあるんだけどな~。力を貸してくれないかな~……むむ、あやつフライドチキンに夢中にちっとも聞いておらぬな」
ホワイト
「ブラッドリーちゃん、誕生日おめでとう! やんちゃで若くて可愛いおぬしに、プレゼントしたいものがあるんだけどな~。……むむ、あやつフライドチキンに夢中でちっとも聞いておらぬな」
ファウスト
「ブラッドリーの誕生日?それなら、ネロに作ってもらったフライドチキンを贈れば一番喜ぶんじゃないか。あいつは肉ばかり食べているようだからな。野菜も食べないと栄養が偏るとは思うが……」
【ネロの誕生日】2021/09/08
オーエン
「誕生日おめでとう、ネロ。随分ブラッドリーと仲がいいみたいだけど、きみも何か隠し事をしてるの?」
ブラッドリー
「どいつもこいつもてめえの誕生日を祝いてえって、馬鹿みてえに張り切ってやがる。柄じゃねえだのぐちぐち言わず主役は大人しく祝われんのが筋ってもんだろ……なあ、ネロ。おら、さっさと行ってこい」
【ブラッドリーの誕生日】2021/12/13
ファウスト
「ブラッドリーめ……さっき会ったら今日は自分の誕生日だから、たくさんフライドチキンを用意しておけと偉そうに言ってきたよ。何故、僕がそんなことを……。僕からネロに言っておいたほうがいいのか?」
ヒースクリフ
「さっきネロが大量のフライドチキンを作っていたんです。今日はブラッドリーの誕生日だから?って聞いたら、少し慌てて否定されてしまって……。もしかして、俺、余計なこと言っちゃったかな」
ネロ
「誰かさんはどんな日でも、フライドチキン!肉!って感じだからな。シンプルでわかりやすくて、ある意味、有難い気もしてるよ。ついでにあいつ好みの酒もつけてやるか。……まあ、誕生日くらいはな」
その他限定ボイス
【新年ボイス】2021
ブラッドリー
「ネロがおせちってのを作ってるらしい。しっかし、食いもん詰めた箱をあんな風に重ねたら食いづれえだろ」
【ホワイトデーボイス】2020
ブラッドリー
「おい! これ……とっとと受け取れ! ネロに教えて貰って作った、この前の礼だ。何笑ってんだ! 芸術的な形だろうが!」
覚醒4コマ
ブラッドリー
- 北の魔法使い
- 白の魔法使い
- 祝いの魔法使い
- 感謝の宴の魔法使い
- 星影の儀の魔法使い
ネロ
- 祝いの魔法使い
- 正装の魔法使い
- パーティの魔法使い
- 銀の卵屋の魔法使い
リケ
- 猫ローブの魔法使い
オーエン
- 青の魔法使い
ラスティカ
- パレードの魔法使い
覚醒紹介
ブラッドリー
- 白の魔法使い
こんな小綺麗な服、柄じゃねぇのはお互い様だって分かってんだけどよ。ネロのやつを見た瞬間思わず吹き出しちまって、一発蹴り入れられた……。まったくおっかねえな。
ネロ
- 白の魔法使い
こういう窮屈な服はまだ慣れねえな。ま、嫌いじゃないけど。おいブラッド、笑うな。柄じゃないのはお互い様だろ。なあ、あんたは俺とブラッド、どっちが似合ってると思う?
派生パロ
余談
・ブラッドリーとネロの魔法陣に注目するとブラッドリーの魔法陣が銃口でネロの魔法陣が的を模しているのではないか、という考察が出ている。
公式から言及はされていないが
「1st Anniversary 君に花を、空に魔法を」
のブラッドリーの強化魔法である銃弾を真正面から受け止めたネロの姿はこの二つの魔法陣の図式に近い。
・「1st Anniversary 君に花を、空に魔法を」後編ストーリー配信後、関東地方ではブラネロがTwitterトレンド入りする事態に。
・2020年12月13日。
ブラッドリーの誕生日当日。ネロのホームボイスでは
「ブラッド……リーくんの誕生日?」
といつものように関係を隠そうとする。
が、Twitter上では四文字以上の言葉はトレンド・トレンドトピック入りが可能という仕様がある。
これが(ネロにとっては)悲劇を生むことに。
誕生日当日Twitter上には
日本のトレンド:ブラッド
トレンドトピック:リーくん
の文字が。
隠し事どころか完全に公開処刑である。
盗賊団時代エピソードまとめ
盗賊団時代にまつわるエピソード・台詞を出典と共に箇条書き形式でまとめました。
上記項目で既出の情報も含んでいます。
※まだ記載出来ていないものもあるため、こちらは随時更新していきます。
〇スポットサブエピソード「スポットにいた魔法使い」
時の洞窟で、この辺りに住んでいた時の盗賊団にはどんな人たちが居たのか問う。
・コウモリ野郎(ゴーマン)・コックの相棒(ネロ)
・一番の古株(酒飲みで、筋肉隆々で、刺青が好きで、中身は頭を使わないブラッドリー)
・南の羊飼いに似たやつ(ずっと黙ってて、従順で忠実で、仕事が早いがたまにキレて手がつけられなくなる)
・長い間偵察隊を任してたやつ話し上手で調子が良くて、器用な魔法が得意。ネロの最初の上司だったが、時の洞窟辺りに来る前に石になっていた。(アジトは何か所かあった)
純朴なやつばかりの男所帯だが、生き延びるため男に化けて混ざっていた魔女も居たが、部下とくっついて出ていった事もある。
〇スポットサブエピソード「スポットの名物」
時の洞窟付近では、雪に混ざって星屑糖という珍しい砂糖が降る(光ってて、口の中でパチパチはじけて、味もそこそこ良い)。
ネロ「滅多に降ってこねえから、見つけたら、仲間全員ザル持って外に立たせてさ。寒ィ寒ィって言いながら、みんなで降ってくる雪集めて、それでやっとこんくらいの瓶ひとつ分とれるんだ」
〇スポットサブエピソード「時を超える声(6)」
ブラッドリーの指摘により、ネロは呪文を今のものへ変えた。
〇メインストーリー第19章 第7話
ブラッドリー「鼻歌歌ってんじゃねえよ。血の料理人ネロが腑抜けやがって」
〇孤高な盗賊のエチュード・1話
ブラッドリー「くたばり損ないを拾ってやって目えかけて、相棒扱いにまでしてやったっていうのによ」
〇星降る空のメモワール
スノウがホワイトとの大切な思い出を忘れてしまった事をきっかけに大喧嘩が勃発。姿を見せなくなってしまったホワイトの機嫌を取り戻すべく、キーワードである「オリヴィア・レティシア(魔女のシュガー)」と「カーケンメテオル(魔法で焼くパン)」について調べ始めた。
・4話
オリヴィア・レティシアの正体突き止めるべく年長者の魔法使いに聞き込みをしていた所、調味料の可能性が浮上。ネロへ聞こうとキッチンへ行くと、そこにはリケとブラッドリーの姿が。
ネロ「北に住む魔女のシュガーだよ。年に一度しか作れないっていう特別なものさ。昔ちょっと揉めた時、ブラッドが手にいれてきて詫びの代わりとしてもらったことがあったんだ。本物を見たのは、その一度きりだな」
カーケンメテオルについて聞くと、
ネロ「あ!もしかして、あれじゃねえか!?ほら昔、俺が長寿の魔法使いからレシピもらって作ったやつ!」
ブラッドリー「……ああ」
〇ローレライの涙は湖に溶けて
・2話
ブラッドリー「夜な夜な、部下のやつらを引き連れては、財宝目当てに派手に暴れ回ったもんさ。大魔法使いが遺跡に隠した魔道具だろうが、化け物が守る秘宝だろうが、噂を聞けばどこだって奪いに行ったぜ」
クロエ「やっぱり、お宝を手に入れるためにおっかない敵と戦ったりするの?」
ブラッドリー「そりゃ何度もやり合ったさ。全部ぶっ倒してやったがな!俺様に目をつけられたら最後、どんな宝も逃げられねえ。長い間、暴れ回ってた山賊の根城を襲って、でかい宝石を山ほど奪ったことだってあるぜ」
クロエとの会話から興が乗ったブラッドリーは、これまでに手に入れたお宝について語り始める。巨大な水晶、いわく付きの絵画、金の王冠……。それらの話からふと好奇心の湧いた賢者が、「一番綺麗だったものは何か」と問う。しかし、ブラッドリーが答える前に依頼が舞い込んでしまった。
・6話
湖畔の街(中央の国境近くの街)での異変の調査中、ローレライの伝説について詳しそうな素振りを見せるブラッドリーに湖について何か知らないかと問うと、伝説の真相について語った。
ホワイト「どうしてそんなに詳しいの?」
ブラッドリー「昔この湖に、お宝を奪いに来たことがあるんだよ。その時、行きずりの女から話を聞いただけだ」「おまえらに捕まって、牢にぶちこまれる数百年も前の話だ」「……まあ、あの宝も、今はなくなっちまってるみたいだけどな」
・9話
異変が正され、不自然に真っ青に染まっていた湖は、鮮やかで、透き通っていて、はっとするほど美しい、目が覚めるようなエメラルドグリーンへと瞬く間に一変した。
クロエ「すごい、綺麗……」
ブラッドリー「これが、この湖の本物の色だ」
・10話
賢者「ブラッドリー、昔この湖にある宝を取りに来たって言ってましたよね。それって、どんな宝だったんですか?」
ブラッドリー「見ればわかるだろ。てっきりエメラルドが採れる湖だと思って、意気揚々と乗り込んでみれば、ここにあったのはそれ以上の宝だったってわけだ。まあ、最初に来た時は相棒と二人でがっくり来たけどな」「けど、最高だろ。ここの眺めは」
〇『繋いだ絆は魔法のように』限定サブエピソード 「ブラッドリーと記念日」
ブラッドリーに思い出に残る記念日はあるかと問うと、長命のため日付などいちいち覚えてられないと返される。若い頃は覚えていた気もするが、そういうものを楽しめるのは50歳頃までと語った。思い出すのは死んだ仲間の顔くらいになる中で、昔の仕事仲間に居た気の細かいやつは日付を覚えていたと話す。
ブラッドリー「だから、仲間が死んだ日には、そいつの話をしながら、そいつの好物を食ったりしたよ」
〇『繋いだ絆は魔法のように』限定サブエピソード 「ネロと記念日」
ネロに思い出に残る記念日はあるかと問うと、「忘れらんねえまま、ふと、思い出すことはあるよな」と、今日は誰の命日かを思い出すと返される。そうするとなんとなく故人の好物を作りたくなり、「これでも食えよ、なんつってさ。食ってんのは俺ひとりなんだけどさ」と偲ぶと語る。(ネロ当人は「もやもや湧いた物悲しさみてえなもんに、そうして蓋をしてるだけさ」と話す)
〇『繋いだ絆は魔法のように』
・9話
ネロ「用心深いくせに、俺がガキの頃、俺に酌させながら、平気な顔で密談してた」
ブラッドリー「そりゃ信用してたんだよ。てめえを」
〇『銀宿る卵屋のファンタジア』
銀の卵屋の銀細工は、魔法使いが銀の卵を魔法で温め丁寧に育てると、魔法使いが心の奥底で望む形になって銀細工が生まれる。
・6話
銀の卵を手にいれたネロ(1話/ブラッドリー「趣味の悪い収集家を襲った後の…」)は、手順に沿って孵すために育てていた。ネロ「毎日魔法をかけて温めて、挨拶するみたいに、こんこんって指で二回弾いた後に眠るのが、日課になってた」「……だけど、ある時急に怖くなったんだ。この卵の中身は、一体何だ。俺は、俺の手で何を育てているんだって。銀の卵は、心の奥底の望みが銀細工になる。それは、自分の欲望が形になることに等しいんじゃねえか。俺は怖じ気づいたんだよ。心の奥底に潜んでいるかもしれない、自分の欲望と対面することに」「気付いたら、可愛がってたはずの卵を、他のやつに譲っちまってた」卵は不慮の事故で割れてしまい、何も生まれなかった。ネロ「あの時、俺が譲らなければ、何が生まれたのかって……。そう考える時はある。俺が臆病風に吹かれなきゃ、きっと卵は割れずに済んだ。殻を破って、外に出てこれたはずなんだ。あの卵があんな結末になったのは、俺のせいなんだよ」
〇『2.5 Anniversary』(5)
各国それぞれのパジャマパーティーが開かれる中、北の国のパジャマパーティーでは怪談が始まった。
ブラッドリー「昔、真夜中に、自分の住処に戻った時……。鍋からいい匂いがしたんだ。腹が減っててさ……。我慢ができなくて、盗み食いしてたんだよ。そしたら、闇の中に、両手に包丁掴んだ料理人が、ぼうっと浮かび上がってよ……。おい……。盗み食いすんじゃねえ……」
ミスラ「……」
オーエン「……。何が怖いの?」
ブラッドリー「えっ、伝わんねえ!?」