概要
1939年(昭和14年)1月から1940年(昭和15年)7月まで雑誌『奇譚』(奇譚社)に連載された。他に、雑誌『新青年』(博文館)1940年6月号に掲載された「遠島船」などがあり、全24話が執筆されている。
幕末の江戸を舞台とした、人並外れた巨大な顎を持つ「顎十郎」こと仙波阿古十郎(せんば あこじゅうろう)を主人公とする捕物帳である。顎十郎は物語前半では北町奉行所同心であったが、物語中盤で、ある失敗から引責辞職し、以後は駕籠屋に転職する。
のち、都筑道夫が遺族の許可を得て、1980年(昭和55年)から1985年(昭和60年)にかけて『新顎十郎捕物帳』を執筆している。