グウィルギ
ぐうぃるぎ
イギリスの伝承に伝わる魔犬。
概要
グウィルギは英語読み、ウェールズ語ではグウィスギと呼ばれる。
毛深いマスティフの姿をした黒犬型の幽霊犬で、その名は“黄昏の野犬”を意味し、燃えるように赤い目と九つの冬を越冬した馬よりも遥かに超える巨体を誇るとされる。
元々はウェールズ地方に伝わるケルト神話の巨人の1人であったエスパダーデンの城の前で羊を守っていた番犬で、夜には燃え盛る様な炎を思わせる息を吐き出し、枯木や茂みを焼き尽くし、地面さえも燃やしてしまうといわれている。
もし運悪くグウィルギに遭遇してしまうと、不気味な遠吠えや外見から馬は逃げ出し、人は恐怖感に囚われて動けなくなり、酷い場合には意識を失ってしまうという。
また実体が無い為、牽制しよと物を投げたら、犬の体を通り抜けて向こう側の道へと落ちたという話も存在する。
グウィルギに出会った際に一番の対処法は、恐怖を抑えて行動する事ができる勇気だといわれている。