しかし天下が驚くほどの仏舎利が出たならば、そなたの名は後世に残ることだろう。
However, if enough sarira to make everyone watch in awe come out from you, your name will be sung through generations.
概要
風雲僧とはProjectMoonの作品に登場するアブノーマリティの一種である。
僧のような姿をしている。時折餓鬼のような姿になることがある。
危険度ランクはWAW(ヴァウ)
脱走するアブノーマリティでクリフォトカウンターは3
識別番号はD-01-110
スポンサーアブノーマリティの一種(抽出画面での箱が丸い)
作業方法
属性 | ダメージ | E-BOXES | 良い | 普通 | 悪い |
---|---|---|---|---|---|
WHITE | 4-6 | 22 | 22-15 | 14-7 | 6-0 |
作業好感度
職員ランク | 本能 | 洞察 | 愛着 | 抑圧 |
---|---|---|---|---|
Ⅰ | 最低 | 低い | 低い | 普通 |
Ⅱ | 最低 | 低い | 普通 | 低い |
Ⅲ | 最低 | 普通 | 普通 | 普通 |
Ⅳ | 最低 | 普通 | 普通 | 普通 |
Ⅴ | 最低 | 普通 | 普通 | 普通 |
特殊能力
- 洞察作業を完了した職員の精神力が15回復
- 職員が10人死亡するとクリフォトカウンターが1減少
- 作業結果が普通の場合30%でクリフォトカウンターが1減少
- 作業結果が悪いの場合クリフォトカウンターが確定で1減少
- 陰または陽が収容室の前を通り過ぎだ時クリフォトカウンターが0になる
めんどい死体反応系。処刑弾での死亡はカウントされないのでオフィサーを業務開始時に処刑するとおとなしくなる。(それもめんどい)
陰陽がいると陰陽の被害が更に増えることも。
脱走時
脱走時、姿が変化し餓鬼のような見た目になる
HP | RED | WHITE | BLACK | PELE |
---|---|---|---|---|
1200 | 1.2弱点 | 0.8耐性 | 0.8耐性 | 1.5弱点 |
攻撃
- 通常攻撃
属性 | ダメージ | モーション | |
---|---|---|---|
RED | 23 | 引っかく |
|
属性 | ダメージ | モーション | |
RED | 250 | 地面を引っかきチャージ後突進 |
特に2つ目の突進攻撃が強力。職員に当たるとダメージを与えその場に留まる。当たらす部屋の端に到達すると突進を止め再び徘徊を始める。
攻撃属性がREDのみでREDとPELEに弱点を持っているのでミミックセットの職員にタンクしてもらうと安定する。(武器はジャスティティア等の近距離武器でも良い)
余談だが作業ダメージ属性と脱走時の攻撃ダメージ属性が違うので勘違いには注意。
EGO
武器
名称 | ランク | 属性 | ダメージ | 攻撃速度 | 攻撃範囲 |
---|---|---|---|---|---|
阿弥陀 | WAW | RED | 3-4 | 高速 | 普通 |
特殊能力 無し
防具
名称 | ランク | RED | WHITE | BLACK | PELE |
---|---|---|---|---|---|
阿弥陀 | WAW | 0.5耐性 | 1.3弱点 | 0.7耐性 | 1.5弱点 |
特殊能力 無し
ギフト
名称 | 部位 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
阿弥陀 | 手1 | 体力+10 | 精神力-4 |
特殊能力 無し
ストーリー
██世紀頃、████という僧は、仏門に入り、悟りを求めていた。
人々に悟りを伝えようと故国に向かっていた僧は、近隣の村で名のある高僧の荼毘(火葬)があるという噂を聞いた。
興味をもった僧はこれを一目見ようとしたが、それを聞いたある者が彼を止めた。
「お待ちくだされ。あの村には奇妙な鬼が出るという噂がございます。」
すると僧は、「鬼とは人の心の中に生じるもの。
例え本当に鬼がいたとて、徳の高い高僧の荼毘をこの目
見られるのならば直に見る貴重な機会は他になかろう。」
そう答え、僧は悩みもせずに████村へと旅立った。
村に着くと、高僧の荼毘を見ようと近隣の村々の人々までもが集まっていた。
座する高僧の遺体を見て、人々は念仏を唱えていた。
「南無阿弥陀仏!」「南無阿弥陀仏!」「南無阿弥陀仏!」
それは高僧を偲ぶための念仏というより、何かを待望するかのような鬼気迫るものだった。
木は焚き付けられ、蓮華を模した葉飾りに火が移りはじめた。
木魚の音が鳴り響くとともに、念仏の声もますます大きくなっていった。
すべてが燃え尽きると、人々はざわめきはじめた。
「おい、どうなっているんだ……?」
高僧から出てきた仏舎利の量を見て、人々は失望を隠せなかった。
残された仏舎利は 二粒ほどしかなかったのだ。
それを遠巻きに見る全ての者達は、しだいに怒りを顕にした。
「長年修行を積んだというが、この程度の仏舎利しかないというのか!」
「修行不足だったに違いない!」
「きっと徳が足りなかったのだ!」
その光景を見た僧もまた大きな衝撃を受けた。
高僧の冥福を祈るではなく、仏舎利の大小にこだわる民の心と、名高い高僧であるなら、
それなりの仏舎利が出てくるものであろうと、僧自身も期待していたからであった。
僧は、自身の後ろにいた者たちに声を掛けた。
「彼らは何故、尊い儀式の場で 怒っておられるのか?」
すると、特に齢を重ねた老人がこう答えた。
「民百姓は自らの暮らしが困窮しているがために、奇跡を求めておるのだ。身なりを見るに、そなたもまた仏道を歩んでおるのだろうが、よく用心するといい。」
僧は怒り、言った。
「仏舎利とは、出家者が身を濯ぎ心を育て涅槃に至ることで出てくるもの。無闇に望むようなものではなく、およそ自然に為されるもの。いかにそれを奇跡とするのか。」
すると老人は笑って答えた。
「今葬られたあの高僧は、一生を善行を積むことに捧げた方であった。己の食料を貧しい民に分け与え、裸の者には衣類を施していた。だが、それでも仏に及ばず、仏舎利もたった二粒。どれほど生前に徳を積んだ高僧であろうと、こうなっては涅槃を逃した哀れな僧なのだ。
そなたは こうならない自信があるのかね?」
「拙僧は、その身に恥じぬよう 修行を積み重ねたが……」
「████寺の████という僧は、荼毘で300もの仏舎利が出たそうじゃ。まるで宝玉のように五色の光に輝き、燃え残った仏舎利は玉のように丸かったそうじゃ。
その仏舎利を讃えるために都に寺が4つも建てられたもんじゃ。」
「……しかし仏舎利は、供養を介して自然と生ずるもので……」
僧が言葉に詰まっていると、老人は立て続けに言った。
「釈迦の仏舎利は8万を数えるというのは、誰もが知る事。そなたもいつか老い、極楽浄土へ向かうはず。民百姓に見守れながら荼毘が行われる時も来るだろう。」
「……」
「遺骨から何も出なければ、そなたは三界の罪人となり、あらゆる功徳も無為になるであろうな。しかし天下が驚くほどの仏舎利が出たならば、そなたの名は後世に残ることだろう。帝は感嘆し、そなたの名を冠した寺を100も建て、国中の民がそなたの寺で念仏を唱えることだろう。」
「……」
「そなたは将来、偉大な弥勒になる身。この卑しい老人めが幾つかの助言をしてやろう。ここから五里ばかり進むとある████という丘に、古い仏塔が幾つか建っておる。遠い昔から放置され、誰も気にすることのない仏塔だ。その塔の中に、忘れ去られた高僧の仏舎利が遺されておる。時が経てば土に還り、無に帰すだろう。それを食えば、死んだ時により多くの仏舎利が残るのではないか?」
そこでようやく僧は、その老人が老いた声をしておらず、奇妙な身なりをしていることに気づき、その顔を確かめようとしたが、老人は初めから誰もいなかったかのように忽然と姿を消していた。
僧は悪鬼の戯れであろうと考え、老人の言葉を忘れようとした。
しかし、眠ろうとするたび、老人の言葉が耳元でぐるぐると回っていた。
その夜、僧は眠れずに夜道を散歩することとした。
しかし、我に返ってみれば、古い塔の周りを歩いていた。
その塔は僧の寝泊まりする村から五里ほど離れた、老人の言ったその丘であった。
塔に、とても長い間、南無阿弥陀仏という声だけが響いた。
【████地域の説話一部抜粋】
一夜の間、████地域の仏塔や仏像の周囲で不審な音が聞こえた。
理解しがたい声を発し、長い爪と腕、そして異常に大きな口を持つ餓鬼が出没するという。
壊れた数珠を持つという描写がなされることもあるが、詳細な記述は確認されず。
餓鬼が訪れた後、奉納されている仏舎利箱がこじ開けられ、その内容物は持ち去られているという。
それだけでなく、████地域に留まる僧は、必ず独りで眠ることなく、近隣の寺に訪れて悪鬼を祓う魔除けの札を身に着けなければならない。
████地域ではこの説話が広まっており、荼毘のたび、舎利塔に対し次のように唱えるということが現代まで続いている。
亦僧子乎
亦僧子乎
今汝不必僧
魔羅汝不極樂往生
それは次のような意味を持つ。
「汝は僧か? 汝は僧なのかい? 汝はもう僧ではない。 悪鬼は極楽には行けない。」
自ら悪鬼と化した事に気付かない僧に対する言葉である。
死後、仏舎利が出ないことを恐れ、仏舎利を求め悪鬼になってしまった僧の話。恐らく話しかけてきた老人は鬼だったのだろう。
自分が悪鬼に成り果て称えられるどころか極楽にすら行けなくなったことに僧本人は気づくことはないだろう。