概要
悪しき者。真我の告げる二つの属性の片割れ。
善悪二元の理により生理的、条件反射的、本能的に対極の勢力である義者アシャワンと対立するように定められている。
腹の中の赤子から対立勢力と争いを続ける魔将ダエーワまで、産まれる以前より振り分けられた悪すべてを指す幅広い語句。
特徴としては欲深く我が強い。総じて一般的な意味での「悪」に即したあり方をしていると言える。
傾向として純粋な悪であるほど絢爛で綺麗。眩いばかりの美男美女が優雅に微笑んで自儘に振るう。彼等は邪気など無く、絢爛で純粋無垢とされる。
悪の頂点である魔王は総じて美神のごとき容姿と無邪気なまでの獰猛さを持っている。
強さは義者を圧倒しているが数は少なく、魔将となるとさらに稀。基本的に弱い不義者でも、一般の義者は歯が立たない。
自然摂理に抗い、倫理に反する行動など普通に行う。高位の魔将は己の我で物理法則すらねじ曲げる。
死が遠い性質の不義者は珍しくなく、特に殺人鬼という種族は理屈なく不死身である。
また一部例外はあるが不義者の女性は基本的に性に奔放。
強敵相手には善悪関わらず讃えるのが多くの不義者に共通する性癖で、暴窮飛蝗は愛さえ抱く。属性を超えて相手を敬う姿は義者に比べれば柔軟な思考を持っている。
カイホスルーのように強大な力を持つ不義者の下で大勢力を作っていることもあるが、自己中心的な種であるため弱肉強食の社会を築く。連帯とは程遠いため文明レベルもクワルナフなどの一部例外を除けば義者と比べても発達している様子は見られない。
- “みんな”の魔王
黒の究極。魔王ナダレのこと。
みんなの魔王という言葉自体は今代のナダレの自称。真我の触覚であり、その意思を代行して動く操り人形。無頼を是とする黒の頂点のため、永劫苦悩し続ける運命を背負う。
白の究極である勇者とは対存在であり、互角であるため時代毎に必ず相打ちになることが決まっている。空っぽな器である白の勇者とは正反対に、恥辱や慙愧にまみれ、自己嫌悪さえ塗り潰された真っ黒な存在だが、行き着く先が無である点は同じ。
- 魔将ダエーワ
不義者の英雄たる者達で、より強大な力を有する。 基本的に1つの星に1体〜2体ほどしか存在しない。
真我をより深く読むことで戒律を設け、我力という意志で物理法則を歪ませる能力を有する。
- 特級魔将
魔将ダエーワの中でも飛び抜けた力を持つ者たち。
該当するのは
暴窮飛蝗アエーシュマ
流血庭園バリガー
龍骸星ザッハーク
かつて存在した特級魔将
七大魔王
不義者の中枢戦力として七名の絶対悪・七大魔王が存在する。
非常に強力な存在だが最大数は七で固定されこれ以上は増えない。また同族で殺し合うため数の減少や入れ替わりもあるがその強さ故に滅ぶこともない。
本編の二十年以上前にワルフラーンによって三体の魔王が倒されたが現在は補充されている。
該当するものは
かつて存在した魔王
歴代の黒側
- 天将デーヴァ
大転墜が発生する前の時代の魔将。
強力かつ無邪気で絢爛、ゆえに独立独歩の少数精鋭。
今のナダレは元々これに属していた。
現在の悪の価値観とはまた違った解釈のもと存在していたと思われる。
当時の不義者は「善」と世界に定められていた。黒は闇を思わせるが強く固い、気性は荒く傲慢だが好奇心旺盛で優れている者には敬意を払う度量がある。
- 黒翼イブリース
最後の大転墜後の時代の魔将。
魔将の次であるため、「善」と世界に定められていたかと思われる。
余談
善や悪という言葉は大転墜が起こるごとに変わるのでラベル以上の意味を持たない。
そのため「善と悪」ではなく「白と黒」で分けると良い。
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