西河摩耶
にしかわまや
「私本気で…浩太のミストレスになりたいって思ってるから。」
概要
東山グループのライバル企業西河グループの会長西河善吉の娘で、母の美也子は後妻。母の連れ子で兄の西河雪哉は異父兄になる。会社同士はライバルだが、主人公東山浩太とは幼馴染で妹同然だが、摩耶は作中の十年前からすでに浩太に想いを寄せていた。
再会後は雪哉のミストレスの一人になっていた。
人物
色素の薄い金髪をアンダーツインテールで縛った美少女。身体つきも豊満で、幾島実憂や山田アキ、桜田門志津には届かないが相当な巨乳。
感情は乏しいが喜怒哀楽はしっかりしており、十年ぶりに再会した浩太は雪哉との距離感も含めあまりの変わりように驚いたが、浩太のミストレス候補となってからは他の候補や転入した白嶺学園でしっかりとコミュニケーションは取っていた。
実は善吉によってカルト教団「南方睡蓮寺」にも入信させられており、事実上善吉の道具として洗脳、支配されていた。その上、善吉は雪哉をお飾りの会長にして自分の人形の摩耶に西河の実権を握らせる気でいた=本質は善吉の傀儡政権。
摩耶はこのために雪哉達を騙していることにずっと苦しみ続け、雪哉は全てを知った上で摩耶を善吉と睡蓮寺から守ろうとして浩太に託したのだが、摩耶はそれに気づけなかった。
動向
東西砦崩しでは一番手として渚と対戦、身体を使った奉仕で浩太を翻弄し続けるが、ゲームにおける最後の命令書を遺憾に思った浩太が棄権したことで勝利する。
その後、二戦目で東側の勝ちによって引き抜かれた際に、憂さ晴らしも兼ねて浩太に抱かれる(この時に、初めてであったことが判明しているが、たどたどしさから薄々気付かれていた)。
その後、三戦目と四戦目でそれぞれ浩太と雪哉に引き抜きを繰り返され、最終的に浩太が勝利して摩耶は雪哉が託す形でミストレス候補となる。
その後、白嶺学園に転入して浩太に抱かれながら、他の候補達とも良好な関係を構築。特にクラスメイトになった白嶺亜莉亜との付き合いは深くなる。
砦崩しからしばらくした後、渚への気持ちの根源を自覚し、彼女を退場させるほどの成長を浩太が見せる中……摩耶は不穏な動きを見せ始める。
修学旅行
浩太のミストレスとして充実した時間を過ごしていたが、善吉に逆らうことが出来ず東山の指南書を奪うべく浅見の誘拐を命令され、そのために亜莉亜を誘導して睡蓮寺の本山がある京都に修学旅行先を決定させる。浩太と亜莉亜まで騙していることに苦しみ、直前まで躊躇していたが運命から逃れられないと自暴自棄同然に陥って修学旅行二日目に浅見を拉致し、陵辱する。
翌日には善吉の命令を無視して信者の男達に浅見を強姦させようとするが、浩太と亜莉亜がやってきた。亜莉亜は「同じミストレスの仲間として助けになりたい」と説得するが、運命に支配された摩耶は耳を貸さず、説得が不可能と判断した浩太が東山の兵隊を投入して取り押さえられる。
尚、指南書は既に処分された後で今回の裏切りは最初から無意味であった。
浩太との関係
上述通り本編の十年前から既に浩太に想いを寄せており、雪哉だけでなく東西のミストレス全員がそれを認めている。
白嶺学園でも浩太と同じクラスを期待していたが、別のクラスと聞いて落胆し、幼少時から浩太の写真をスマホに保存し、夜這いもかけるほどでその想いの強さはミストレスの中で随一。
しかし、それを持ってしても善吉の命令に逆らうことが出来ず、浩太を裏切ってしまう。
関連タグ
桜田門志津、早川千歳、堂丸沙菜、真谷飛鳥――雪哉のミストレス達で、付き合いは良好。
斑鳩渚――東西砦崩しの対戦相手。
毒親の被害者……浩太と雪哉を裏切ったのは事実だが、下劣な父親とその手下にずっと縛られ続け、入りたくもないカルトに入信させられ、誰にも助けを求められずに苦しみながら逆らうことが出来なかった。実質的な心理的虐待の被害者でもある。
単行本未収録及び2024年12月号までのネタバレにつき注意
捕らえられた翌日、浅見を抱いた浩太の命令で制裁に来た亜莉亜は昔の自分と同じように摩耶が自分の意志を持てずにいたのを察しており、摩耶も亜莉亜に謝罪するも、浩太の命令に従った亜莉亜に陵辱され続けて心が折れ、ようやく本心を明かす。
あのまま、みんなと一緒に居たくて、やめたくなかった…
善吉の命令を聞くだけの人生だった摩耶にとって、浩太のミストレスとして仲間と過ごす時間は幸せで、今回のことが本意ではなかったと明かす。
摩耶は退場させないさ。
このまま俺のミストレスでいてくれ。
浩太はそんな摩耶を退場させる気はなかった。
そう、お前が率いる「南方睡蓮寺」……俺のモノにさせてもらう。
これからは善吉ではなく、俺の操り人形になってもらう。
ああ、そうだ。「摩耶を壊してもいい」…とお前の兄貴から許可をもらってるが――どうする?
だが、既に浩太からは睡蓮寺を操る道具としか見なされず、雪哉にも見捨てられたと宣告されて摩耶は絶望にたたき落とされた。
「睡蓮寺」……あげますっ、浩太様の人形になる…から…っ
こわして…っ、壊してください…っ!お願いします…っ!
操り人形でも愛する浩太の傍にいたい摩耶は睡蓮寺を差し出し、浩太と亜莉亜に徹底的に身体を蹂躙されて実憂や末愛と違い愛や信頼など微塵もない壊れた操り人形としてミストレスに戻る。
父を筆頭に自分勝手で幼稚な大人達の我が儘に支配され続けた結果……兄に見捨てられ、十年も想い続けた愛する人からも道具の価値以外の全てを見限られた。これにより、これまでの二人の仲は完全に破綻し、二度と元に戻らないものになってしまった。
ネタバレの余談
浩太との対比
浩太は母親にないがしろにされ、誰も助けてくれなかった。
摩耶は逆に父親の道具にされ、誰にも助けを求められなかった。
浩太は真摯に愛してくれる人を得たのに対し、摩耶は初めて得た心を開ける友人を得たが、父に支配された摩耶はそれをも裏切ってしまう。
浩太や末愛、雪哉同様に、子供は親を選べない故の悲劇で摩耶に至っては人生さえ選べなかった。
ネタバレの関連タグ
皆川奈々子……浩太の元ミストレス候補。面識はないが、ガーデンに居心地の良さを抱いていた点は共通。奈々子はガーデンを通じて成長したが、摩耶は父の支配から逃れることが出来ずに見つけた居場所さえ捨ててしまった。
南十字花芽理……同じく浩太のミストレス。実家の病院が本命で本人はおまけであったが、能力は認められていた。しかし、摩耶は睡蓮寺以外の全てを見限られてしまった。尚、彼女の実家の大学病院も睡蓮寺と関係を持っているが、花芽理自身はカルトに傾倒した実家と距離を置いている。
悲劇のヒロイン……善吉の命令を聞くだけの人生=道具扱いされた摩耶にとってガーデンはそこにいたいと願う場所であった。だが、結局父に逆らうことが出来ずに全てを自分で捨ててしまい、その果てに自分自身も他ならぬ愛する人によって壊されてしまった。