バキュラ
ばきゅら
概要
ナムコ(現バンダイナムコ)の『ゼビウス』に登場する敵キャラの一種。空中物。
ゲーム内での設定
通常の4096倍ものエネルギーを使用して生産する、高純度のイル・ドークト素材。スパリオ(ザッパー、ブラスター)による干渉を受け付けない。素材でもあるため厳密には単独敵として扱うことは不適切であるが、原板のままで防御板として空中配置されることがあり、これが単独敵として認知されている。この状態のものの地球側でのコードネームはフライングボード、もしくはモノリス。
アンドアジェネシスの装甲板としても使用されており、このためアンドアジェネシスは、開口部であるアルゴ(砲台)やコア以外の部分に対しては、通常のザッパーやブラスターによる攻撃を一切受け付けない。また、エネルギーブースターとしての運用も行われており、通常のバーラ(ピラミッド型の地上物)やデロータ(連射砲台)に「土台」として追加したガル・バーラ、ガル・デロータというものも登場する。これらについては土台部は破壊できず、撃破すると土台部のみが残って赤い光を放つ。
また、空中敵の一つであるカピについては、開発途中ではバキュラを素材としていたとのこと(最終的にロールアウトしたカピは通常のイル・ドークト製)。
なお、東京創元社から出版されたゲームブック「ゼビウス」(本作はゼビウスのスタッフが関わっているナムコ公認の作品)の作中では、名前の由来が製作者のバキュラ博士から取られているという設定が明らかになっており、作中では博士が製作した専用の溶解液を用いて要塞内のバキュラ隔壁を溶かすイベントがある。
本来はこのバキュラ、ただの「建築資材」であるらしく、耐久力抜群攻撃力皆無であるのも頷ける。
耐久力256
256発撃てば破壊できるという噂があったが迷信である。これはプログラムの解析結果として、バキュラの属性値として0xff(8ビット符号なし整数で255)が設定されていたことから発祥したと言われている。実際には作中には「破壊可能」「破壊不能」「そもそも当たり判定がない」のいずれかの敵キャラしか存在せず、根本的に耐久力という概念を持った敵キャラは(続編等はともかく初期作には)存在しない。0xffは8ビット符号付き整数の-1であり、これは「破壊不能」を示す属性値でしかなかった。
そもそも、ソルバルウの連射速度やバキュラの飛行速度(浮遊しているだけであるので、正確には「ソルバルウとの相対飛行速度」か)から言って、ゲーム中で現実的に256発を撃ち込むことは不可能である。しかしながら、この「実際に256発を撃ち込んで検証できない」という事実は都市伝説を補強する結果となった。
この声に応えたのか、『スーパーゼビウス ガンプの謎』では、ダレイのスーパーザッパーによって、もしくは通常のザッパーの連射により破壊できるようになった。
また、PCエンジンの『ゼビウス・ファードラウト伝説』では、シオナイトアタック等のシオナイトによる体当たりでも破壊することが可能。
オマージュ
コナミの『極上パロディウス』では明らかにこれをパロディ化した敵キャラ「カラー板夫」が登場する。横スクロールシューティングであるため回転方向も変化しているが耐久力は256であり、弾を当てるごとに256、255、254と吹出しでカウントダウンする。青ベルで破壊することも可能。列をなして登場する(完全に進路をふさぐ)ものには、一つだけ耐久力が16しかないものが混じっている。
また、「16bit」とペイントされた巨大版も登場する。こちらは65536(16ビット符号なし整数の最大値が65535)からカウントダウンする凶悪設定である。
コナミ作品では、この他『オトメディウス』においても、アレキサンドリアステージに回転する板状の空中物が出現する(破壊可能なものと、破壊不能であるものが混在する)。この空中物は名称を「ラー・ユキーバ」と言うとのこと(逆から読むと…)。
トライアングルサービスの『シューティングラブ』シリーズにおける『シューティング技能検定』には、同様に回転しながら飛来する金属板状の敵キャラを連射で漏らすことなく破壊するミニゲームが登場する。
バンダイナムコ自身の作品では、『テイルズオブ』シリーズにやはり同名敵キャラが出現する。HPは256であり、同作に登場する敵キャラとしてはHPは低い方であるが、いかなる攻撃によっても1ダメージしか与えることが出来ない。