概要
CV. 福圓美里
主人公羽瀬川小鷹たちの後輩で高校1年生。15~16歳。
制服の上に常に白衣を着用し、眼鏡をかけ髪はポニーテールにしている。ただし眼鏡は伊達。部員たちや小鷹に髪や容姿を褒められたことをきっかけに、登場する度に髪型・髪の色・服装などを工夫するようになる。ちなみに、ポニーテールを降ろして眼鏡を外した姿は、小鷹の好みのド真ん中ストライクである。
理系の知識が豊富な天才で、高校生にして既に企業に技術協力しているほど。近い将来有名になるのは間違いないと言われている。そのため学校からは彼女専用の教室『理科室』を与えられたり、授業の出席が免除されていたりと超VIP待遇をうけている。
…が、実はかなりのオタクで腐女子、かつ引きこもり。また、自らを変態と称している。本人曰く『エロければ何でもいい』らしい。普段は淡白だが、妄想が暴走すると『ユニバァァァァァス!!』などの奇声を発して周囲をドン引きさせる。同人誌でも『メカ×メカ』という少々特殊なジャンルが好きで、電車の連結部分に興奮できる強者。また、国語を始めとする文系学問は中学で止まっているため、あまり詳しくない模様。ただし淫語は別。
…美少女なだけに大変もったいない。
小鷹に興味を持っており、妄想の対象にしたり、時にはまともなアプローチをかけたりしている。しかし、日頃の言動がたたって相手にしてもらえないどころか、巻を追うごとに小鷹からの扱いがひどくなりつつある。実は鋭い洞察力と真摯な生産者魂の持ち主で、ただ一人小鷹の本質を見ぬいており、隣人部で最も友達を得ることに真剣である。
クオリア
視覚を始めとした感覚情報を非常に高速かつ並列的に処理し思考することが可能。
普段はBLゲー複数を同時に進めつつ同人誌を読んだりと積みゲー崩しに威力を発揮している。
思考法も常人とは違うらしく『論理を飛躍して過程より先に結論を導く』ことが度々ある。
その代償なのか、いわゆる「暗黙の了解」の類を理解するのが苦手。
また、人を見るとその視線や表情などの細かな情報から様々なことを読み取ってしまう。
そのため、人ごみに行くと処理する情報が多すぎて脳に過負荷がかかり気分が悪くなる。
普段かけている眼鏡は視界を狭め、外界の情報量を減らし負荷を減らすためのものである。
当初は眼鏡をしていても教室に入るのは辛いほどであったが、
隣人部では裸眼でも問題なく過ごせるようになり、廊下程度なら裸眼でも平気になったため
彼女が眼鏡をかける機会は少なくなっていった。
生い立ち
いたって普通の家で、いたって普通の両親の間に生まれる。
だが、彼女は正真正銘の天才であり、普通の子供とは違った感性を持っていたことで両親は次第に彼女を気持ち悪いと感じるようになる。幼少期は親に気に入られようと率先して家の手伝いをしてみたりするが、気が利きすぎて心を読まれているようだと思われて逆効果に終わり、やがて自分の趣味であった発明が大人相手にも通用すると自覚するまでに成長した彼女は両親とはほぼ没交渉となってひたすらに発明とオタク趣味に没頭する孤独な日々を過ごす。
ほぼ通っていなかった中学を卒業する頃、発明はもはや趣味ではなく単なる仕事となっていた。そのままつまらない人生がずっと続くものと思っていた彼女の前に柏崎天馬がスカウトに現れる。当初は高校に進学する気はなかったが、天馬の「学園を面白くしたい」という言葉と彼への義理立てのために聖クロニカ学園に入学することを決める。
共感
入学して一ヶ月。中学時代と大して変わらない孤独でつまらない日々に辟易していたところ、
片手間で作っていた睡眠薬の実験に失敗して倒れ、そこを小鷹に助けられる。
礼をしに行ったところ彼が理科の「理科室登校」という言葉に『共感』の感情を覚えていたことに気づき、
それを期に彼に興味を持ったことを期につまらない日々を変えるべく隣人部への入部を決意する。
出会った頃の理科は小鷹に対して好意を持つどころかどこか見下していた節さえあり、天才というアイデンティティに閉じこもって誰にも理解されないと嘆くばかりだった。後に彼女はあの時の『共感』は、理科本人の小鷹に対する共感だったと述懐しており、理科にとって小鷹は自分を変えてくれた大切な恩人という認識となっている。隣人部での活動の中で人と触れ合う喜びを見出し成長した彼女は間違いなく隣人部において最も変わった人物である。
彼女がほしいもの
彼女は小鷹の気持ちを誰よりも理解しそれを尊重していたが、
隣人部を逃げ出してしまった小鷹がいつまでも逃げ続けていることに業を煮やし、
自分を変えてくれた恩人を今度は自分が変えてみせるという決意をもって小鷹と相対する。
理科は小鷹の所業を糾弾するが、小鷹も理科が自分のために憎まれ役を買って出てくれたことを理解しており、自分と同じように自分を犠牲にしている彼女に「結局お前は何がしたいんだよ!」と問い詰め、その本音を引き出す。
「僕は友達がほしいんだよ!」
一人で抱えきれないのなら、助けを求められる相手…友達に助けてもらえばいい。
互いの気持ちをぶつけ合い、分かり合ったことで、彼女は『羽瀬川小鷹』の初めての友達となる。