概要
名前はギリシャ神話の巨神ティターン(タイタン)に由来する。
白亜紀前期から中期にかけてゴンドワナ大陸(インド、マダガスカル、南米など)の広範囲に様々な種が棲息していた。白亜紀中期~後期には陸橋で南米と繋がった北アメリカにも広がり、ジュラ紀タイプの古い竜脚類の生態的地位をそっくり受けついだ(但し近年の研究では、陸橋で南米と繋がる以前からティタノサウルス類が棲息していた可能性も指摘されている)。
系統学的にはブラキオサウルスに比較的近縁。
特筆すべき特徴として、発達した皮骨板(内骨格に由来しない骨質の装飾・装甲)を持つ種が多かった事が挙げられる。特にアルゼンチンで見つかったサルタサウルス、フランスで見つかったアンペロサウルスはこうした皮骨板が密に発達して装甲となり、捕食者に対する防御として役立ったかも知れない。
また、アルゼンチノサウルスやフタロンコサウルス、アンタークトサウルスなどのように全長が30mを超える可能性がある大型の種が多いのも特徴的。
ひとつの属としての「ティタノサウルス」
分類名ではなく、より狭義の属名としてのティタノサウルスはインドなどで部分骨格が発掘されている(発見されたのは胴体後部の椎骨及び肋骨など)。近縁の属からの推定ではおそらく全長12~19メートル程と竜脚類としては然程大型ではなく、短い四肢とがっしりした首を持っていたと推測されている。但し現在ティタノサウルス属と推定されている化石には、実際には他の属の化石が混入されている可能性もあり、今後の詳細な研究が待たれる。