概要
太平洋フェリーとは名鉄グループ傘下の海運企業であり、名古屋~仙台~苫小牧航路において長距離フェリーの定期運航を行っている。長距離フェリー運航企業としては経営規模は格別大きい訳ではないが、客船レベルの豪華な設備に定評があり、移動だけでなく、船旅自体を楽しむラグジュアリーフェリーの代表格として高い評価を受けている。
船舶
いしかり
就航:2011年 総トン数:15762トン 旅客定員:777名
現在太平洋フェリーで最も新しい船である。同じ名前を持つ船として3代目であり、国内フェリー最大面積の個室となる52平米のロイヤルスイートルームを備える。内装のコンセプトは「エーゲ海の輝き」をテーマに青と白を基調とした内装となっている。
2011年3月11日には、翌日行われる予定であった船内見学会のため仙台港に入港していたが、大津波警報を受け港外へ緊急退避した。その後、就航前ではあったが、被災地への人員物資の緊急輸送に従事した。
きそ
就航:2005年 総トン数:15795トン 旅客定員:768名
2005年、太平洋フェリー史上最大の船として満を持して就航した船。パブリックスペースを大幅拡充しつつ、客室についても、一等室の二段ベッド廃止、全室カードキー化、B寝台完全セパレート化、A寝台の廃止とS寝台の設置など、新機軸を多数取り入れた。同じ名前を持つ船として2代目であるが、初代の引退前に就航したため、一時期二隻の「きそ」が並行して運航されていた。
きたかみ
就航:1988年 総トン数:13937トン 旅客定員792名
他の2隻が船齢2年と8年に対して、船齢25年とずば抜けて古い一隻。2011年に引退した2代目いしかりよりも古いが、2005年のきそ就航に合わせてリニューアルを行った。
フェリー・オブ・ザ・イヤー
太平洋フェリーは海事プレス社が発行している船旅専門誌「クルーズ」上にて、読者投票により毎年選出される「クルーズ・シップ・オブ・ザ・イヤー」のフェリー部門を、第一回から21年連続で受賞している。
1992年から2004年まで二代目いしかりが13年連続受賞した後、2005年にきそが就航すると2005年から2010年まで6年間連続受賞、さらに2011年の3代目いしかり就航から二年連続でいしかりが受賞している。