彼女(?)のことは、呪文「重破斬(ギガ・スレイブ)」に表されている。
通称「L様」。
作中では金色の魔王、悪夢の王、すべての闇の母、魔族たちの真の王、混沌の海にたゆたう者などと称される。
スレイヤーズの世界観では、『混沌の海』に突き立てられた杖の上に世界が存在すると言われている。
主人公であるリナ=インバースも彼女のことを『混沌の海にたゆたう魔族達の王』だと思っていたが、
その実際は『混沌の海そのものであり、魔族のみならず神族や人間を含む生きとし生ける者すべての母』(世界の創造主)と言える存在であった。
本編ではリナが発動した完全版重破斬により、リナの身体を拠代として降臨。金色の魔王と気づかず攻撃してきた冥王フィブリゾを「自分に牙を剥いたのでムカついた」という理由で滅ぼした。(なお、漫画などではリナの「世界を魔族の遊び感覚で滅ぼされなくない」という願いから降臨した。その際彼女は「私の力を借りれば相応に失うものもある」とリナに語っている)
彼女の力を借りる術として、重破斬(ギガ・スレイブ)と神滅斬(ラグナ・ブレード)が登場している。
重破斬(ギガ・スレイブ)
虚無の端末を引き込む、つまり金色の魔王の一部を降臨させる呪文。未完成版は闇の球を目標内部に転移して、闇の火柱を弾けさせ目標を破壊する。完全版は完全に金色の魔王を降臨させる様なものであり、作中ではリナの身体を媒体として降臨している。
詠唱(重破斬)
闇よりもなお暗き存在(もの)、夜よりもなお深き存在
混沌の海よ、たゆたいし存在、金色なりし闇の王
我ここに汝に願う、我ここに汝に誓う
我が前に立ち塞がりし全ての愚かなる者に
我と汝の力もて等しく滅びを与えんことを
神滅斬(ラグナ・ブレード)
虚無の闇を刃状に収束させる術。切れ味は桁外れに高く、並の魔族は愚か、上位魔族ですら直撃すれば一撃で倒せる程。原作版では短剣程の長さしかないが、アニメや漫画版ではリナの背丈以上の長剣並の長さだった。当初は不完全版だったが、後に完全版として完成した。
詠唱(神滅斬)
悪夢の王の一欠けよ
天空(そら)の戒め解き放たれし、凍れる黒き虚(うつろ)の刃よ
我が力、我が身となりて共に滅びの道を歩まん
神々の魂すらも打ち砕き