概要
異星人の超技術を用いずに「圧倒的火力をもっての一点突破」をコンセプトに、ゲシュペンストの試作3機のうちの1機をベースに開発された機体。
だがコンセプト自体が逆行的で古臭いことからドイツ語で「古い鉄(=クズ鉄)」を意する不名誉な名を与えられ、不採用となってしまい、唯一となった試作機はキョウスケ・ナンブの搭乗機となった。
装甲、突進力はベースとなったゲシュペンストから大きく増しており、コンセプトである一点突破を体言している。
初出はパイロットと同じくスーパーロボット大戦COMPACT2(据え置き機ではスーパーロボット大戦IMPACT)。
メカニックデザインは斉藤和衛。
性能
高火力と高い装甲値、HPが特徴。
重装甲が売りであるが、機動力を強化すればそこそこ避けてくれるようになるので、純粋に突撃兵として運用できる。
基本武装は全て弾薬消費か無制限なため、EN管理が必要なものはヴァイスリッターとの合体攻撃くらいである。
主力となるスクエア・クレイモアは射程が短く、移動後に使えない仕様のため、援護要員として使うのもいいだろう。
COMPACT2では装甲・HPのいずれも中途半端なのでテコ入れが必要。運動性にも手を入れてやらないと攻撃が当たらなくなる。特に敵の強く、強制出撃の多くなる第3部では強化は必須。合体攻撃が無いためENに関しては放置しても全く問題ない。強化パーツが3つ装備できるためV-UPユニットとの相性は良いが、空が飛べないため地上ではミノフスキークラフトが欲しいところ。
IMPACTでは改善され性能がスーパーロボット寄りの重装甲ユニットに変貌した。
OGシリーズでは換装武装の装備も可能であるため、長射程武器で短所を補う、移動後使用可能武器を装備させて長所を伸ばす等、活用法は多い。
スペック
分類:試作型パーソナルトルーパー
形式番号:PTX-003-001(COMPACT2)、PTX-003C
全長:22.2m
重量:85.4t
動力:不明
基本OS:TC-OS
開発者:マリオン・ラドム
装備
見た目はパイルバンカーだが、それとは似て非なるもの。
杭を相手に突き刺した後、装填されたカートリッジを炸裂させて相手の内部機構を衝撃によって内側から破壊する武装。
アルトの主武装であり、象徴とも言える存在。
巨大な金属の杭と六連装のリボルバー式の弾装を持つ、バンカーとリボルバーの浪漫合体武器で、威力も折り紙付き。ただ、一度に六発しか使えないことと、武装自体が重いこと、相手と殴り合えるほどの間合いでないと当たらないことなど、使い勝手が非常に悪いため、命中率も芳しくない。
まさに博打同然、一撃必殺の武装と言える。
三連マシンキャノン
左手の装備。本機の装備では最も射程が長い。
威力こそ他に劣るものの、使いやすさは随一。ただ、キョウスケを乗せていると能力とかみ合わないのがネックで、本人も射撃が苦手だとぼやく武装(ただあくまで「格闘」と比較して苦手と言っているだけで、本人の射撃の技量は十分な物を持っている)。
スクエア・クレイモア
両肩に装備した弾幕兵器。
チタン合金製のベアリング弾を、至近距離から一斉発射する。
威力はあるがそのままでは移動後使用が出来ない等、クセが強い。
クリティカル率が非常に高く、射程が2ある。スキルや強化パーツでクリティカル率を上昇させると、高確率でクリティカルを叩き出す。そのため熱血や魂によるダメージ上昇の乗らない援護に向いており、特にスーパー系の射程1の必殺技との相性が抜群に良い。
COMPACT2では射撃武器。OGsでは全体攻撃になったため援護には使えなくなった。
ヒートホーン
頭部のツノも武器である。アンテナや飾りではない。伊達や酔狂でこんな頭はしていない。赤熱化させて突撃する。
その見た目からカブトムシブレードと呼ばれる事も。
本来は固定武装が破損や弾切れなどにより全て使用不能となった際の使用を想定された緊急時の武器だが、何故かパイロットのキョウスケは当然のようにこの武器を接近戦に使用する。
スプリットミサイル
中射程多弾頭ミサイル。『COMPACT2』『IMPACT』『OG』(GBA版)で装備。
アルトアイゼン背面に装備されている設定だったが、後のシリーズで設定が固まった際に、機体デザインの都合で装備されていないという設定になった武装。
必殺技・合体攻撃
『切り札』
マシンキャノン→クレイモア→ヒートホーン→ステークの連続攻撃。
IMPACTから追加された必殺技である。『切り札』だけあって、弾数は1発だけ。
作品によって攻撃の流れが違うが、性能は殆ど同じ。シリーズを通して、射程1なのに移動後に使用できないという欠点がある。
ヴァイスリッターとの合体攻撃。通称「ラブラブアタック」
IMPACTではアルトアイゼン・リーゼになるまで使用できず、ヴァイスリッターがライン化すると使用不可になるなど、制約が多い。
OGシリーズではリーゼになる以前(つまりOG1から)から使用可能。攻撃力が高く、敵のバリアも貫通する為、ボス戦では重宝される。
OG2からはライン・ヴァイスリッターとアルトアイゼン・リーゼでも使用できる。
バリエーション
長所を伸ばした純粋な強化型。
ただし短所も特化してしまっており、(ゲーム中での描写はないが)バランスが非常に悪くなってしまっている。
夜間迷彩用に青色に塗装されたアルトアイゼン。
無限のフロンティアにもダウンサウジングされたレプリカとして登場している。こちらは並行世界のアルトアイゼン、ゲシュペンストMk-Ⅲが基になっている。
厳密には派生機ではないが、この機体の四肢とリボルビング・ステークが移植されている。
第2次スーパーロボット大戦OGではソウルゲインによって奪い取られた四肢が未完成だったフリッケライにリペイントを施した上で移植されている。
余談
ゲーム中の性能から接近戦が得意だと思われがちだが、実は接近戦は不得意。
武装こそ一見接近戦向けの物が多いが、アルトアイゼンの真価は「その突進力を活かして距離を詰め、加速力を上乗せして威力を高めた実弾による攻撃」である。要は「加速」が攻撃の起点となるので、十分な加速を得られる距離が無ければその性能を発揮できない。
このためソウルゲインのような距離を詰めての接近戦が得意な機体は相性が最悪。特にソウルゲインのパイロットのアクセルはアルトアイゼンの性質を熟知していたこともあり、その弱点を的確についてアルトアイゼンを撃破している(ジ・インスペクターではアシュセイヴァーに搭乗していたが、こちらでも同様にアルトアイゼンの長所を潰す形で撃破している)。