概要
大の古書愛好家(ビブリオマニア)。幻想文学や神秘学(オカルト)の第一人者であり、博物学関連でも膨大な数の著書を世に送り出している。テレビ番組「トリビアの泉」「ザ・ベストハウス123」などにも出演してたりする。NHKによく登場してなんか言っている。
神秘学・オカルトに関しては特に他の追随を許さぬ膨大な知識の持ち主で、「日本オカルト界に荒俣あり」とまで言われる程。但し荒俣本人は、オカルトに興味はあるものの実在性については否定的であり、この辺が師の水木しげるとは一線を画するところである。
結婚するまでは、餡パンを主食にしていたそうである。また、汁粉を好んで食べ(因みに「江戸っ子なので粒餡が好き」)食べすぎると「防空壕でおびえる」悪夢に悩まされ、しょうがないので起きてから「迎え汁粉を食べる」とかやっていたそうである。
以前はロード・ダンセイニをもじった「団精二」と言う名前で「英雄コナン」、「ク・リトル・リトル神話体系」等を訳出していた。
経歴
マルハでシステムエンジニアとして働きつつ著述業をはじめ、サラリーマンを辞めてからは平凡社の社屋に半ば住み着きつつ『世界大百科事典』の改訂版の編集に参加した。『帝都物語』がヒットし、小説家としても成功。なお1990年代から小林多喜二の『蟹工船』を「ホラー小説として優秀な物」と評価、宣伝をしていた。そういや大昔(1970年代!)『指輪物語』がいかに素晴らしいかって言ってましたー。
それまでごく一部の学者によって学術的に研究されるのみであった風水を、日本で一般向けに紹介し、ブームを生み出した人物としても知られている。
海洋生物が好きで、熱帯魚の飼育が趣味。「死滅回遊魚」と呼ばれる、暖流に乗って日本までくる熱帯魚を捕獲して飼育している。
もともとは少女漫画家志望であり、萩尾望都に似た絵柄の漫画を描いていた(荒俣はファンタジー漫画を描きたかったのだが、それが描けるジャンルは昔は少女漫画しかなかったためである)。が、漫画を描く速度が異様に遅いために断念。小説家へ転身。本を書く速度は異常に速いそうである。
主な作品
『帝都物語』
『シム・フースイ』シリーズ 帝都物語のキャラクターである風水師黒田茂丸の孫竜人が、風水でいろいろする話。何回目かまで主人公は「俺の爺さんは東京を」とか言っている
『アラマタ大事典』 - 自分が読み漁った雑学書・資料から選別した情報をまとめた本。そのためか(監修・荒俣宏)と明記
集英社の「荒俣宏コレクション」、「別世界通信」その他いろいろ「大東亜科学奇譚」「図像探偵」等膨大。
交友関係
水木しげるの弟子を自認。水木の短編にしばしば登場する妖怪「アリャマタコリャマタ」は荒俣がモデルである。