「あんな汚い奴と一緒にいる君なんて、もういらない」
概要
天ノ川学園高校天文学部部長の牧瀬弘樹がピクシススイッチを押して変身したゾディアーツ。
(変身者の正体が最初から主人公側に知られているのはフォーゼではこれが初)
スイッチャーが根暗でヒョロいストーカーである所を見れば解ると思うが、直接的な戦闘能力はさほど高くなく、直接的な戦闘では素手のフォーゼに圧倒され、パワーダイザーには手も足も出ないなど戦闘には不向きのようである。
ダウジングホーンと呼ばれる右手のセンサーを用いることで、調査対象の存在する位置を探知する能力を持つ。この能力は自身が用いる以外に他人が持って探したいものを強く思い浮かべる事でその人が捜索したいものを探知する事も可能である。
またダウジングホーンにより物体の物理的な運動方向を捻じ曲げることが出来、その力は対象となる物体の軽重を問わない。これはフォーゼのレーダースイッチを持ってしても回避不可能である。対象が生物であれば無理矢理足を動かすことも出来る。
この後者の能力は他のゾディアーツ同様スイッチャーによる能力の進化を遂げた為と思われる。
但しこの能力には「対象に照準を定めねばならない」「発動体であるダウジングホーンが失われると何も出来なくなる」といった弱点がある。
外見
モチーフ星座は羅針盤(らしんばん)座だが、外見はさながらクワガタムシかカミキリムシ、
あるいはミチオシエの異名を持つハンミョウのようである。
(麻宮騎亜氏曰く、無生物の星座モチーフのゾディアーツには昆虫の意匠を入れているとのこと。)
更に一部ファンはその昆虫然とした外見を見て、
『ウヴァさんだ!ウヴァさんが蒼の力を得て再臨なされた!』と騒ぎ立てたとの情報もある。
胸には星座のコアが輝き、背中と左腕には羅針盤のホロスコープのような突起物がある。
因みに言うと生物学的に昆虫と定義できる生物がモチーフの星座は蝿座のみであり、節足動物に枠を広げても黄道十二星座にある二つが限度である。
動機
元々は城島ユウキを天文学部に引き戻そうとする為(しかしそれ自体も牧瀬の強引な誘いによるものだった)彼女のロッカーや靴箱にラブレターだのプレゼントだのを詰め込んでいた(その時の弘樹の言語から察するに、独善的ではあるものの恋愛的な感情も少々あったのかもしれない)のだが、その行為をユウキがストーカーだと訴えた為に実力行使に出た。ところがユウキが弦太朗と一緒にいる所を目撃し、彼女が悪い奴と付き合っていると勘違いしてしまい怒り心頭し襲い掛かった。
その後、彼女は自分の不注意でラビットハッチの扉であるロッカーを無くしてしまい、不本意とはいえピクシスの持つ探知能力を見込んで捜索を依頼するが、それはユウキの大事なものを目の前で壊すという牧瀬の計略によるものだった。その後密かにユウキを探っていた弦太朗達が駆け付けるが、フォーゼのランチャーの弾道を自身の能力でまんまと曲げてロッカーを間接的に破壊。仮面ライダー部に甚大な被害を与えたにもかかわらず「壊したのは君じゃないか」と嘲り、フォーゼからは「貴様という奴は! 性根を叩き直してやる!!」と本気で怒りを買った。
さらには自分を振った学校中のカワイイ女の子達(風城美羽も入っていた)を自身の未来日記の内容通りに「流れ星」にするため、自身の能力でバスに乗せて海に落として皆殺しにしようとしていたことがJKの調査で判明(文字通り流れ星にしようとする。弦太朗をして「犯行計画じゃねえか!」と言わしめた)。しかもその動機は自分をふった仕返しという、子供向け番組であることを差し引いても超くだらないものだった。
だが最終的に、ライダー部の連携により殺人計画は阻止され、焦ったリンクス(既にラストワン)はもう一度バスを動かそうと試みるがフォーゼのステルスモジュールを使ったトリッキーな対策により、頼みのダウジングホーンを破壊されてしまう。
最期は無様な敗走を試みるが背後からエレキステイツのライダー100億ボルトシュートで真っ二つにされて大爆発してしまった。
本体の目が覚めた後は、バスに乗せられた女子全員に責められ、「この学校の生徒全員と友達(ダチ)になる!」と言い放った弦太朗も流石に嫌気がさしたのか、「まー後のことは美羽たちに任せればいいか」となんのフォローもなく終わってしまった。
その後は恐らく悪事が露呈して警察に捕まったか、或いは女子共に袋叩きにされて死に値する恐怖と報復を味わったものと思われる。
今までのスイッチャーは比較的同情できる理由があり、それをスコーピオンらに付け込まれるケースが多かったが、彼の場合は独善的かつ身勝手で卑怯、その上逆恨みで人殺しまでしようとするなど同情できる理由は何一つなかった。
ちなみに破壊されたと思われたロッカーは大杉忠太によって別のロッカーにすり替えられていた為無事であった。ここまでの苦労はなんだったんだ。
小説版では再びピクシス・ゾディアーツに変身しており、他の三体のゾディアーツとともにアルゴ・ゾディアーツへと変身した。
ちなみに小説版の彼の紹介文では、「天高3年生 変態くん」だった。
備考
蛇足になるのだが、ピクシス・ゾディアーツのモチーフである羅針盤(らしんばん)座は元々アルゴ座と呼ばれる大きな船の星座だった。
しかしその大きさから1752年に帆(ほ)座、艫(とも)座、竜骨(りゅうこつ)座、そして羅針盤(らしんばん)座の4つに小分けされた。
小説版では蛇足どころじゃない。実際にアルゴ・ゾディアーツが登場している。
またこの神話の中にある人物が搭乗していた⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅
なお、彼はゾディアーツで星座名(直訳ではない)が採用された初の例である。
また間違っても『ピクシブ・ゾディアーツ』と打たないようにしよう。
スイッチャーの牧瀬はその後もしぶとく生きていたらしく、37話で宇宙飛行士選抜試験の筆記試験に合格した21名として再登場。
(初登場の時とは比較的まともになってはいた。)
第1次試験でエリーヌ須田や弦太朗たちと同じチームになるが、閉鎖環境に耐えることができず、失格になった。
(今回の登場はAパート目だけで終わり、文字通り影が薄かった)
劇場版第3作「みんなで宇宙キターッ!」でも牧瀬は再登場している。ピクシスの特徴に因んだのかレーダースイッチを受け取り、弦太朗と関わりを持った他の天高関係者達と一緒にライダー部に協力する。
なお、余談ではあるが、本作のOP「Switch On!」のカラオケ映像(2番)では12話の戦闘シーンが使用されている。よりにもよってなんでこんな奴を…。
派生作品
「MOVIE大戦アルティメイタム」ではコックローチ・ドーパント共々アンダーワールドで暴れ回っていたが仮面ライダーウィザードとポワトリンの介入により尻尾を巻いて逃走し、現実世界に具現化。先に具現化していたライオンクラゲヤミーと合流するとコヨミを襲おうとしたが、仮面ライダーなでしこによりアッサリ蹴散らされた。
関連タグ
登場作品 仮面ライダーフォーゼ
分類 ゾディアーツ
関連人物 城島ユウキ