「ショボくて悪かったな…如月！」
概要
天ノ川学園高校の教師。担当教科は地学で、生徒の生活指導も担当している。
誕生日の星座は本人曰く蠍座。
長身で貧相な見た目が特徴。基本的に生徒に対しては高圧的だが根は臆病で、ゾディアーツなど自分の危機には（たとえ好きな人物の前であっても）一人真っ先に逃げ出す。
気分が高揚した時や、生徒を威嚇する時にはズボンのサスペンダーを引っ張ってパァン!と鳴らす癖があるが、それも器の小さな性格の表れとして、本人の意思とは逆に軽蔑の象徴になっている。
そんな風貌と性格ゆえに、生徒はおろか父兄からも人気は皆無（とある回では保護者の一人から「気持ち悪い！」と面と向かって罵倒されていた）で、同僚からも蔑ろにされている。
同僚の園田紗理奈に思いを寄せているが、彼女からは全く相手にされていない。ネットムービーの園田スピンオフでは『一緒の空気を吸っているだけで嫌な気分になる全くタイプじゃない大杉忠太』とまで評されてしまっており、脈なしどころかむしろかなり嫌悪されていた。
初期は園田を困らせている問題児として如月弦太朗を眼の敵にしており、何か事件があれば真っ先に疑いの目を向ける他、学園の図書室に勝手に宇宙関連の本を置いていた城島ユウキを見咎めて、日曜日に佐竹剛が行う補習を受けさせている。もっとも、弦太朗の制服やユウキの行動に対しては、彼の方が正論を言っているのだが、単に言い掛かりをつけて生徒を理不尽にいびっているように見えてしまうのはひとえにその人望の無さのためか。
反面、学園頂点の生徒である風城美羽や大文字隼に対しては敬語を使い、露骨に媚びへつらって丁重に扱うなど生徒のヒエラルキーや立場で態度を変えており、教師としては大いに問題のある人間。
ちなみに本編内でも屈指の不人気キャラ・牧瀬弘樹と比較して
『ダメ人間さでは彼をも超える』
『大杉という先生がいるから、牧瀬弘樹を（悪い意味で）超える生徒は何人かいるはず』
と言われた事も。今となっては完全に過去の話であるが。
そんな牧瀬もまた、第37話や劇場版を見る限りある程度の性格改善がある。仮面ライダーフォーゼという作品には、「悪役」はいても「完全な悪人」はいないのかもしれない。
想い人の園田がいなくなってからは落胆を隠せず、「話し相手がいないから」と事件の疑いを口実に必要以上に弦太朗に絡むようになる。
因みに第7話で大杉が園田に語った学生時代の悲惨なエピソードは、演者の田中の実話らしい。
中盤以降の動向
第29話で3年B組の担任となり、弦太朗・ユウキ・歌星賢吾の問題児3人の席を教卓の前にして放課後まで監視すると言い出す。
その時3人に「お前らのせいで園田先生は学校を去った」と言い掛かり（経緯が経緯だけにある意味では「半分程度は当たっている」意味で間違ってはおらず、図らずも本人が自覚なしに核心を突く発言はしているが、この時点で事情を知っている訳でも無いので結果的には単なる言いがかりに過ぎない事には変わりなかった）をつけ、更にはラビットハッチの存在を知ってしまう…。
第30話では非公式である仮面ライダー部を解散させようと必死だったが、生徒にゾディアーツスイッチを渡しているのが事もあろうに教師の誰かだと知り憤慨（ただしその教師が、よりによって片思いしていた園田、そして校長の速水公平だとは知る由もない）。
密かに生徒を守る仮面ライダー部に心を動かされ、自ら仮面ライダー部顧問を志願する。本人曰く、
「生徒を守っているお前達を俺が守る。生徒を守るのが教師の役目だ」
やだ…かっこよすぎる…
彼はダメ教師ではあったとしても、クズ教師ではなかったのだ。
こうして事実上本作の「おやっさん」ポジションに収まった彼は、第31話では早速速水校長に頭を下げて弦太朗達の昴星高校の体験入学（その実はアリエス・ゾディアーツの潜入捜査）を認めてもらい、顧問としての役割を果たす。
弦太朗との関係もかなり改善されており、第32話で死んだと思われた弦太朗がラビットハッチに運ばれてきた時は嘆き悲しんでいた。
しかし第39話では、弦太朗のリーゼントと短ランが禁止になって普通の髪型と服装に戻った事を喜んでいる。
逆に言うとなんだかんだで『昭和の不良』のようなリーゼントと短ランが嫌いだったのだろうか。
初期からの弦太朗の服装と髪型に対する発言は、悪く言うと単に自分が好きじゃなかったという邪推さえできる。
しかし上記にあるように髪型と服装による発言は普通の学校であればもっともな事なので特に気にしないようにしよう。
第41話で仮面ライダー部の解散宣言をするが、それは部員である生徒の身を案じた苦渋の判断であり、弦太朗と朔田流星に「死ぬなよ。死ぬのは校則違反だ」と妙な名言を投げかけ、自ら抜けて悔しがるJKに声をかけて慰めていた（JKにとっては結局慰められた事が一番悔しかったそうだが。哀れ…）。
ちなみに仮面ライダー部の顧問となって以降、園田とのツーショットのコラ写真は出ていない。もしかすると誰も来ない場所（自宅など？）に思い出として保管してあるのかもしれない。なお、彼女がスコーピオンゾディアーツであることは第46話でようやく知った。
この記事の始めの辺りで『自分の危機には（例え好きな人物の前であっても）一人真っ先に逃げ出す』と書かれたが、第47話では生徒を守るために自らレオ・ゾディアーツに立ち向かった。ボロボロになりながらも3人で話し合ってた弦太朗達にレオの襲撃を受けた事を伝えるなどある意味では劇中で一番人間的に成長した人物であったとも言える。
最終回でも職員室からライダー部のことを知る宇津木先生と共に自分が知ってる天高の真実を他の先生に伝えようとするも相手にされなかったが、弦太郎達の戦いを職員室より見守っている。最後の戦いが終わった後は「宇宙仮面ライダー部」に改名した仮面ライダー部の顧問にそのまま就任している。
役者本人の希望エンドは『ラスボスを倒して最後は園田先生が自分を見直してくれて結ばれるエンド』だったらしいが、残念ながら叶うことはなかった…。
MOVIE大戦アルティメイタム
本編から５年後の今も教師として働いており教師として天高と戻ってきた弦太朗の教え子から仕事の先輩という立場になり宇宙仮面ライダー部の顧問の座を譲っている。弦太郎と宇津木と共に怪人同盟を追いかけた際、弦太郎の決めゼリフである「タイマン張らせてもらうぜ！」のポーズを取って怪人同盟のリーダー格・風田サブロウを追いかけるように呼びかけて送り出し、小牧瑠美を追い詰めるも彼女の発したサイコキネシスで近くにいたOLに抱き寄せられてデレデレになるなど相変わらずな様子を見せている。
客演
いずれもキャストはオリジナルである田中氏が続投。コンビや単独の仕事がかなりひっきりなしに続いている中でスケジュールの合間を縫って撮影に参加してくれている。
『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』
弦太朗やJKと共に久々に登場。教師となった弦太朗を見守っているが、彼が教師として人気が出るんじゃないかと嫉妬している一面も。
物語前半でJKと共に財団Xの科学者・最上魁星の暗躍を知り、当初はそんな巨悪に立ち向かう事に消極的だったが、物語後半では逃げ遅れていた学園の生徒を助けるなど自分にできる最大限の範囲で活躍した。それを偶然見た弦太朗は「俺も負けてられないな！」と更にやる気を出している。
『仮面ライダージオウ』
2018年でも天高の教師をしている。やはりサスペンダーを引っ張ってパァンと鳴らす癖も健在。
ジオウでの活躍
- EP05『スイッチオン!2011』
アナザーライダーの調査の為に学園に潜入していた常磐ソウゴ・明光院ゲイツ・ツクヨミの3人が、少年同盟(元怪人同盟)の近藤大太と根津誓夫によって仮面ライダー部の部室に案内された際に彼も部室に訪れ、3人を仮面ライダー部に勧誘する。
その際、近藤からソウゴ達が本物の仮面ライダーだと教えられた事、ゲイツが腕に付けていたライドウォッチを見た事から「いつかすっげぇ奴が来るからこれを渡してくれ！」と弦太朗に頼まれていた事を思い出し、弦太朗の言う「すっげぇ奴」がソウゴ達の事で間違いないと判断しフォーゼライドウォッチを託した。
ちなみにフォーゼライドウォッチを部室に置いていた箱から取り出す際、箱の中には園田先生の写真も一緒に収められていた。歴史が変わってもなお、彼女への想いは変わらずにいるようだ。
- EP06『555・913・2003』
ソウゴと巧が学園で山吹カリンを監視していたところに再び登場。自分が受け持っている3年のクラスに、誕生日を迎えて新たに天秤座生まれの18歳となる女子生徒がいる事を2人に説明した。
余談
名前の由来は推測ではあるが、苗字は『仮面ライダースーパー1』の沖一也とそれを演じていた高杉俊介の名字からとったものと思われる。
（沖→Oki＋高杉→杉＝O杉→大杉 ）
またネット上では「おおすぎちゅうた→おおすきちゅうた→ちきゅうおたおす→地球を倒す」と結構な無理のあるアナグラムで「途中で敵側になるのでは?」という予想もあったとか…。
劇場版第3作では、芸人としての田中の相方である山根良顕が、大杉の友人で同僚の教諭・小松種夫役で登場する。
ちなみに小松先生の名前の由来も『仮面ライダースーパー1』に登場したチョロこと小塚政夫が由来と思われる。
『アメトーーク』「仮面ライダー芸人」の回に出演した雛壇芸人の中で、田中は大杉先生の服装にフォーゼドライバーを着けて出演。当時の思い出について語るだけでなく、すっかり売れっ子俳優となってしまった福士蒼汰に久しぶりに会った際は、売れっ子の福士に負けないように芸能界の先輩としてのマウントを取るのに必死だったことを語っていた。
対する福士の方は、フォーゼ当時、撮影時以外にもなにかと自分達レギュラー陣に気さくに接してくれた田中の事を、俳優として有名になった後も変わらずリスペクトしている旨を明かしており、その話を聞いた芸人仲間達は田中に対して福士との器の差を指摘しながらイジりネタにしているが、同時にテレビで見せるキャラクターや扱いとは裏腹に人望厚い田中の人柄をうかがわせるエピソードとして、ファンからは微笑ましく思われている。
第1弾ではスタジオを襲撃したショッカー戦闘員の攻撃を食らうが、ゴーストに助けられていた。
第2弾ではドラマパートでショッカー戦闘員に襲われ、どこかで見たような暴行を受け処刑されそうになるも、ゴーストとエグゼイドに助けられる。しかし最後はダブルライダーキックを受けた戦闘員の爆発に巻き込まれた。
第3弾ドラマパートでも田中は再びショッカーに攫われるが、今度はビルドとアマゾンに助けられる。やはりライダーの戦闘に巻き込まれるが、最後はイカデビルに放つ筈だった大切断で十字切りにされるというオチだった（その後不思議なことが起こって、傷跡が残ったものの蘇生した）。
このように助けられてはいるものの何かとぞんざいに扱われている。
関連タグ
仮面ライダーフォーゼ 天ノ川学園高校 園田紗理奈 佐竹剛 速水公平
福添准…主人公を快く思っていないかつ演者がお笑い芸人。最終的には主人公と和解、最大の理解者の一人になり、視聴者からの評価も逆転する点も共通。
桜川咲…後のニチアサ作品における主人公達が活動する部活の顧問を務める教師繋がり。ただし、こちらは大杉とは違い生徒からも評価が良く、最初から部活動に対しても好意的である。
二階堂守…2年前の仮面ライダーのアニメ版の登場人物で、同じくサスペンダーを引っ張って鳴らすという癖がある。これで大杉を思い出したフォーゼ時代からの視聴者が続出した。
呼び出し先生タナカ…演者である田中が後に再び教師となったバラエティ番組だが、生徒役としてニチアサをはじめとする特撮俳優・女優もしばしば顔を見せており2023年5月15日放送回では特撮俳優SPとして放送されメインキャラである小宮も彼の事の話題にを触れられておりその回に合わせるため大杉が使っていたサスペンダーで登場した。
