概要
剣術の達人の事を指す言葉。
日本の戦国時代~江戸時代にかけて自身の剣術によって地位を確立した人物などがそう呼ばれることが多い。ただし、江戸時代以降に活躍した剣豪の多くは明確な史料が遺されておらず、後年の創作の影響が強いともいわれている。
昨今の創作作品においては、ファンタジーや歴史創作などのバトル系の作品において、日本刀を使用する剣術に長けた剣士キャラがこの呼称で呼ばれることが多い。
逆に西洋式の剣を使用するキャラクターが剣豪と呼ばれる機会は少ない。
代表例
史実
- 宮本武蔵(二天一流。おそらく世界で最も有名な剣豪。)
- 佐々木小次郎(巌流。武蔵と巌流島にて決戦をしたことで有名。)
- 上泉信綱(新陰流の始祖。かつては上杉家の武将であり、無刀取りの考案者でもある。)
- 柳生石舟斎(柳生新陰流の祖。無刀取りで有名で、本来の名は宗厳。)
- 柳生宗矩(石舟斎の子。徳川家に仕え、江戸柳生新陰流を広めた。)
- 柳生三厳(宗矩の子。父以上に武芸に長けたとされる。十兵衛の名でも知られる。)
- 柳生利厳(石舟斎の孫。尾張徳川家に仕え、尾張柳生新陰流を広めた。兵庫助の名でも知られる。)
- 伊藤一刀斎(一刀流。現在の「剣道」に大きな影響を遺している。)
- 鐘捲自斎(鐘捲流。一刀斎や小次郎の師とされる。)
- 塚原卜伝(鹿島新当流。数々の戦国武将に剣術を指南した。)
- 丸目長恵(タイ捨流の祖。上泉信綱の弟子の1人。)
- 東郷重位(示現流の祖。島津家の家臣で後に兵法師範となる。)
- 足利義輝(室町幕府13代将軍。卜伝を師事し新当流を修める。「剣豪将軍」の異名を持つ。)
- 近藤勇(幕末の京都守護職、新撰組局長。天然理心流の達人。)
- 土方歳三(新撰組副長。近藤勇とは同門で、天然理心流の達人。)
- 沖田総司(新撰組一番隊組長。近藤・土方と同門である天才と呼ばれた剣客。)
- 永倉新八(新撰組二番隊組長。神道無念流の達人で、沖田と並び称されたほど。)
- 斎藤一(新撰組三番隊組長。沖田・永倉と並び、組内で最強と言われた剣豪。)
- 伊庭八郎(心形刀流宗家の御曹司。徳川直参旗本で、将軍の警護を勤めた。戊辰戦争に参加、隻腕の剣士としても知られる。)
- 山岡鉄舟(一刀正伝無刀流の開祖。明治維新の最大の功労者の一人に数えられる幕臣。剣だけでなく禅に深く精通していた。)