CV:豊口めぐみ(セイレーンとの兼任の為EDクレジットは無し)
概要
「スイートプリキュア♪」第8話にて、マイナーランドの使者セイレーンが変身した姿。
紫の髪と瞳をしている眼鏡っ娘。セイレーンは通常時(猫姿)でもエレン状態でも金色の瞳をしているが、サクラでいる時は髪と同じ紫色の瞳をしている。
同話冒頭にてセイレーンは、北条響=キュアメロディと南野奏=キュアリズムのプリキュアとしての力の源・ハーモニーパワーが2人の親密度に比例して高まるという情報をハミィの口から盗み聞きする。セイレーンは早速2人のハーモニーパワーを弱めるべく、響と奏の友情を破壊しようと動きだした。
しかしセイレーンはこれまでの話で響と奏がケンカしてもすぐ仲直りすることを知っていたため、アリア学園中学校で響と奏が受けていた国語の授業で「友達」の話が出たことにより「自分が響の親友になれば2人の仲は引き裂ける」と考える。
こうして、「響と偽の親友になり奏との友情を破壊する」…題して「ニセ親友大作戦」はスタートしたのだった。
北条サクラとは、その作戦の実行段階においてセイレーンが変身した姿の名前。彼女が響に関する情報を調べ上げ、それに沿った出鱈目でっち上げ設定と共に生み出された「架空」の存在である(なお下記にも表示しているが、念のため書いておくと彼女本来の人間態である「エレン」がセイレーンであることは第1話にて即バレしている)。
敬語を使用するか弱く涙もろい少女を演じていたが、響に情が移っていく。
見た目の愛らしさや、偽親友作戦なのに情にほだされてしまう、ちょろさもとい純真さや寂しさがスイプリファンの心に残ったらしく、人気が高い。後にセイレーンはハミィ以外に友人がいなかったことが判明したので、このほだされぶりにも納得である。
なお、朝日放送のあらすじページに従えば、カタカナで「サクラ」と表記するのが一応公式となる。
本編での動向
転校生で道がよく分からない、という設定で響に接近。
響はサクラソウが好きという事前に調べた情報に従い、サクラソウ好きをアピールして一応出任せで「響の隣の隣の隣のクラス」と説明した(響は特に怪しまず「D組かな?」と解釈していた)。
また、ポイ捨てが許せない響にアピールするために、空き缶を持参し拾って捨てるシーンを持参の空き缶で演出。その結果好感度をアップさせた。最後に偶然にも格闘技に興味があるというダメ押しで狙い通り響の友人の座を射止める。苗字を同じにしているのも「(下の名前の)サクラでいいです」というあざといアピールで親近感をアップさせるため。
友達も居なくて寂しい、と目薬で涙目を装い、「これまで親友と呼べる人が居なかった、だから響さんが親友になってくれたらどんなに嬉しいか」と半ば泣き落としに近い計算高さまで披露した。
一方で、その日の夜には奏の声を模して響に電話し「親友も友達もやめたい。いっしょにプリキュアもできない」と連絡し、友情に大きなダメージを与えることに成功。
翌日、響と奏の喧嘩を現場で確認しニヤつくサクラ。話が食い違う作戦のボロを強引な乱入でカバーして、「これからもわたしの友達でいてください」とあえて言うことで親友にさせることに成功する。
しかし「サクラとわたしは親友のままだよ」という響の言葉に、サクラの目には何故か本物の涙が滲むのだった。
そして響が去って行った後には「やった~、本当に親友できた~!」と素で喜ぶ。目的がすり変わっており、本人も慌てて我に返っていた。
作戦はうまくいったかのように思われたが、格闘技好きな設定なのに柔道のルールを全く理解しておらず試合開始とほぼ同時に敗れたり、響が脚を痛めた時は自分の価値観を半ば押しつけ試合をやめさせようとする(響を深く知る奏は試合を続けたい響の意思を尊重した)、と設定の詰めや親友としての疑惑を持たれ、結局効果が薄れてしまった。
最後には、サクラがその場に居合わせたハミィの名を口に出したことで響に正体がばれてしまう。
「サクラのこと、本当の親友だと思ったのに!」という響の言葉に影ながら驚きを隠せずにいたが、その時音符を発見したため作戦を打ち切りセイレーンの姿に戻ってネガトーンを召喚した。
響と奏のハーモニーパワーは下がるどころか高まっており、戦闘では珍しくセイレーン自身も攻撃するが、奏の攻勢と響の技にあっさり負けて引き下がっていった。
サクラ自体は「正真正銘」の1回こっきりのゲストキャラで、事実上では第1話の時点で人間態の元の姿が存在した上に展開上「こうなってしまった」ため再登場することは永久になかった。もはや再登場自体が不可能同然であるだけに映画プリキュアオールスターズでもモブとしてすら登場は出来ず【むしろエレンが存在するため、やること自体が無意味】、本当に1話のみの存在である(そもそもサクラの姿自体、セイレーンがモデルとした人間がいたのかすら疑わしい)。
しかし「黒川エレン」として響や奏と本当の友達になれたということを思えば、サクラも浮かばれたのではないだろうか…。