概要
正式タイトルは以下のとおり。
- 『ドラゴンクエストⅩ 目覚めし五つの種族 オンライン』(2012年8月2日~2013年12月4日)
- 『ドラゴンクエストⅩ 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン』(2013年12月5日~2015年4月29日)
- 『ドラゴンクエストⅩ いにしえの竜の伝承 オンライン』(2015年4月30日~2017年11月15日)
- 『ドラゴンクエストⅩ 5000年の旅路 遥かなる故郷へ オンライン (2017年11月16日~2019年10月23日)
- 『ドラゴンクエストⅩ いばらの巫女と滅びの神 オンライン』(2019年10月24日~2021年7月8日)
- 『ドラゴンクエストⅩ 天星の英雄たち オンライン』(2021年11月11日~)
シリーズで初となるMMORPG。基本無料のMMORPGに見られる、過度に射幸心を煽るゲームシステムを避けたり、生活を犠牲にしてまでゲームに没頭するようないわゆる廃人を生み出さないための仕組みを取り入れる事で、子供やMMORPG初心者でも安心してプレイできるゲームになっている。バージョン5以降のメインストーリーでは3DS版8やswitch版11に続くナンバリングで3度目の声優によるボイスが実施された。
2022年9月15日にはドラゴンクエストⅩ 目覚めし五つの種族 オフラインが発売決定(後述)。
ちなみに、シリーズ初のスクウェア・エニックス内製タイトルである。
ストーリー
第一部・目覚めし五つの種族
レンダーシアのエテーネの村に主人公と兄弟姉妹が平和に暮らしていたが、冥王ネルゲルの襲撃に遭い村と共に命を落とし、レンダーシアは魔瘴に包まれてしまう。
しかし魂は不思議な神殿へと導かれ、同日に死亡した他の種族の肉体を借り、ネルゲルを倒す手がかりを得るためアストルティア中を旅することとなる。
第二部・眠れる勇者と導きの盟友
ネルゲルを倒したものの、レンダーシアを包む魔瘴は消えないまま。賢者ホーローからレンダーシアの勇者アンルシアが覚醒したので助けにいけと言われ、魔法の羅針盤の力でレンダーシアへと赴く。主人公はそこでレンダーシアは偽りと真の二つが存在している事を知り、アンルシアと共に盟友としてレンダーシアの侵食を企む大魔王マデサゴーラの軍勢に戦いを挑む。
第三部・いにしえの竜の伝承
マデサゴーラを倒し、レンダーシアに平和をもたらした主人公。グランゼドーラ王国は彼(彼女)を祝福するパーティを主催し、主人公や各地の王族が出席するも謎の人物によって次々と王族を拉致されてしまう。
その正体は神の器を狙う竜将アンテロで、何とか彼を倒すもヒューザとフウラは竜族の世界ナドラガンドへと連れ去られてしまったので、彼らを救うため主人公はナドラガンドへと向かう。
主人公はそこでナドラガ教団と出会い、竜族の神ナドラガ復活の陰謀に巻き込まれていく。
第四部・5000年の旅路遥かなる故郷へ
ナドラガを倒し、アストルティアへの侵攻を阻止した主人公は兄弟姉妹が残した銀色の箱に触れた事がきっかけでタイムスリップし、未来にアストルティアが滅ぼされる事を知る。
そこで出会った時の妖精キュルルから銀色の箱が過去や未来を行き来するエテーネルキューブである事を知らされ、キュロノスが引き起こす滅びの未来を回避すべく様々な地域の様々な時代を旅することになる。
第五部・いばらの巫女と滅びの神
これまで暗躍していた旅芸人ピュージュによって魔界への扉を開かれ、主人公は魔界から攻めてきた魔王ヴァレリアに倒されてしまう。
別国の魔王ユシュカによって一命を取り留め、元の姿に戻るため彼に従いながら魔界を治める大魔王を選定することとなる。
しかし、全ての黒幕である大いなる闇の根源の目覚めと大魔瘴期という破滅の危機は間近に迫っており、やがて戦いはアストルティアと魔界の平和を護る戦いへと発展していく。
第六部・天星の英雄たち
アストルティアの上空に突如現れた浮遊都市「天星郷フォーリオン」を舞台に新たな冒険が始まる。2022年11月11日発売。
特徴的なシステム
酒場
酒場に自分のキャラクターを登録する事で、AIによるサポートキャラクターとして他のプレイヤーの冒険を助ける事が出来る。ログインしていない間でも経験をつみキャラクターが成長してゆく。酒場を利用して冒険者を集えば、無理に効率的なパーティを組まずとも一人でも楽しめる仕組みになっている。また生活時間の合わない知り合いと共に冒険する事も出来る。
元気玉
ログインしていない時間に応じて、プレイを促進するアイテムがもらえる。週末や、日に数時間だけプレイするプレイヤーでも、効率的にゲームを進める事が出来る。
おうえん
基本的に他のプレイヤーの戦闘に手を出す事は出来ないが、外側から応援しプレイを手助けする事が出来る。単純に善意としても利用できるが、協力して効率的に狩場を回す手段としても活用できる。
転生モンスター
特定のモンスターには、そのモンスターが転生したレアなモンスターが同時に登場する場合があり、倒すと称号と運が良ければ転生モンスターからしか出てこないレアアイテムもドロップもできる。
魔法の迷宮
特殊なアイテムを使うことにより入るしかできない迷宮で、ここでしか戦えないボスモンスターと戦う事が出来る。また、特別なコインやカードを捧げる事でドラクエの歴代のボスモンスターとも戦う事が出来き、それでしか手に入らないレアなアクセサリーがある。
キッズタイム
時間帯が限られているが、月額利用料を払わずともプレイを継続できる。
バトエン
オールドファンには懐かしの文具であるバトルえんぴつがコンテンツとして復活した。
種族
本来人間である主人公は、オーガ、プクリポ、ウェディ、エルフ、ドワーフの五種類の種族の中から一つを選び世界に降り立つ事になる。どの種族を選んでも冒険に困る事は無い。
職業
基本職
主人公はこれらの基本職の中から一つを選ぶ事になる。ある程度ゲームを進める事で、転職する事もできるようになる。
★はオフライン版にも登場決定した上位職。
上位職
- ★魔法戦士 ★レンジャー ★パラディン ★スーパースター ★バトルマスター ★賢者
- まもの使い どうぐ使い(Ver.2)
- ★踊り子 占い師(Ver.3)
- 天地雷鳴士 ★遊び人(Ver.4)
- デスマスター 魔剣士(Ver.5)
- 海賊(Ver.6)
NPC
アストルティア
エテーネの村
アバ(CV:くじら) / カメさま / シンイ(CV:小林沙苗) /
オーグリード大陸
プクランド大陸
フォステイル(CV:斎賀みつき) / アルウェ王妃(CV:こおろぎさとみ) / ラグアス王子(CV:黒沢ともよ) / ナブレット団長(CV:古川登志夫)
ウェナ諸島
ソーミャ / ヒューザ(CV:島﨑信長) / リーネ / オーディス王子(CV:石川界人) / セーリア(CV:田中美海) / キンナー調査員(CV:中島ヨシキ)
エルトナ大陸
ドワチャッカ大陸
ダストン(CV:伊藤健太郎) / ポイックリン / チリ(CV:水橋かおり)
ルナナ(CV:ブリドカットセーラ恵美) / ドゥラ院長(CV:菅沼久義)
Ver.2
Ver.3
Ver.4
メレアーデ(CV:石見舞菜香) / クオード(CV:小林千晃) / ドミネウス
Ver.5
Ver.6
カブ(CV:岩田光央) / ナンナ(CV:ファイルーズあい) / ドルタム(CV:市川蒼)⇒大地の三闘士
モンスター
Ver.1
おむつっこり / ホイップゴースト / たけやりへい / キングリザード
ぬすっとウサギ / コトブキーノ / スマイルリザード / ビッグハット
グリーンシザー / ヘルコンダクター / パペットロープ / ヘルカッチャ
てまねきリング / ゆめにゅうどう / クイーンスライム / ボーンバット
Ver.2
アカリリス / たんすミミック / なげきムーン / ニードルマン
フォンデュ / やみしばり / プリーストナイト / フォレストドラゴ
Ver.3
Ver.4
はりつきあくま / ばくだんサーカス / ジュラシックロイド
Ver.6
ボスキャラ
Ver.1
キャット・リベリオ / 妖剣士オーレン / 怪獣プスゴン / 若葉の精霊
黒き花婿 / 大怨霊マアモン / 狂鬼ジーガンフ / ウルベア魔神兵
悪魔ザイガス / 水竜ギルギッシュ / 呪術師マリーン / 魔軍師イッド
妖魔ジュリアンテ / 暴君バサグランデ / 怪蟲アラグネ / 天魔クァバルナ
Ver.2
魔勇者アンルシア(CV:早見沙織) / 魔元帥ゼルドラド / 大魔王マデサゴーラ(CV:石井康嗣) / 四魔将
Ver.3
Ver.4
Ver.5
レイジバルス / 七柱の邪神 / 異界滅神ジャゴヌバ(CV:飛田展男)
Ver.6
???(Ver.6.2ネタバレ)
メインストーリー外のボス
紅殻魔スコルパイド / 翠将鬼ジェルザーク / 剛獣鬼ガルドドン / 邪蒼鎧デルメゼ / 羅刹王バラシュナ (魔祖の血族
諸元
タイトル | ドラゴンクエストⅩ オンライン |
---|---|
現在(Ver.6)の対応機種 | WiiU、Windows、3DS、PS4、NSw |
過去の対応機種 | Wii、dゲーム |
ジャンル | オンラインMMORPG |
サービス開始 | 2012年8月2日(木) |
運営元 | スクウェア・エニックス |
CERO | A(全年齢対象) |
dゲーム版と3DS版はクラウドゲームとして稼動しているため、事実上オフラインモードが存在しない。
また料金体制も他の4機種と異なり、新たに料金を払う必要がある。その代わり追加ディスクの購入は必要ない(自動的にアップデートがかかり、常にプレイヤーの元には最新版のクライアントデータが提供される)。
(Wii版及び)WiiU版、Switch版はプレイするのに外部記録メディアが必須だが、他の機種・エディションでは必須ではない。かつてWiiU版はプレミアム版については必須ではなかったものの、Ver.5より必須容量が内蔵ストレージ容量を越えてしまい、外部記録メディア必須となっている。
PS4版は別料金で5キャラ契約固定となる。ゲームアカウントは5キャラ契約であればそのまま共用可能。
Swtich版も内蔵ストレージでは足りない。microSDカードスロットが付属しているので、ゲームデータはそちらに記録することになる。他のソフトとの兼ね合い(DL版主体で運用している場合)や今後の容量増加のことを考えるとUHS-I対応128GB以上のカードを使用することが望ましいだろう。
2020年の2月末に、HTML5ブラウザベースであるクラウドゲーム版のサービスが開始。料金プランは上述のdゲームおよび3DS版と同じで、dゲーム版のネックであった契約している携帯電話のキャリアという制約が事実上なくなり、2021年1月26日をもってdゲーム版もサービスを終了した。
なお当初の対応機種であったWii版は、ハードの生産終了と任天堂の開発サポート終了に伴う開発環境の維持困難により、Ver.3終了(2017年11月15日23時59分)をもってサービスを終了した。
ちなみにWiiU版もハードの生産が終わって久しいこともあり、Ver.5ではパッケージもしくはDLカードでの販売はなく、任天堂eショップでのDLのみの販売となっており、そう遠くないうち(早ければVer.5終了のタイミング?)にサービス終了となる可能性が高いとみられていた。
しかし2021年5月27日にVer.6「天星の英雄たち」が発表され、公式サイトでの対応機種にWiiU版も掲載されていることから、WiiU版のサービスまだまだ継続されるようである。
ドラゴンクエストⅩ 目覚めし五つの種族 オフライン
ドラクエ35周年記念に発表。
スタンドアローン向けに調整され、ビジュアルも過去作の雰囲気(特に9)に近くなった。
戦闘は従来のターン制コマンドバトル形式で、移動干渉は廃止。当時未実装だったボイスも実装され(オンライン版でも反映されるかは不明)、仲間はオンライン版バージョン3の神の器であるマイユ、ダストン、ヒューザ、フウラ、ラグアスの5人で、ストーリーによってはゲストキャラクターも参戦する。
スキルシステムは11同様のスキルパネルだが、主人公はそれぞれの武器スキルが複数なのに対し、仲間は専用のスキルパネルを一つ持っている。装備品はこれまた11のふしぎな鍛冶に統合。
オンライン版の「れんきんがま」は魔法の迷宮用のコイン、消費アイテムと素材、戦闘中にパーティが強化される料理を作るシステムに変更。
デラックス版には2023年春に配信予定のバージョン2のDLCコードが付属されている(本来はバージョン1の売上を見て決めるはずだったのだが、バージョン2で勇者の物語が展開されているのでどうしても作りたかったらしい)。
余談
実は本作は元々『ドラゴンクエストⅨ』として企画されており、『ドラゴンクエストⅧ』の開発中からプロジェクトがスタートしていた。
しかし本作とは別にDSの通信を使った作品の開発が始まったことでそちらに『ドラゴンクエストⅨ』のナンバリングが与えられ、こちらは番号がずれて『ドラゴンクエストⅩ』となった経緯がある。
以降これら2作品の開発が並行して行われ、『Ⅸ』を土台として本作の基本システムが作られていった。
関連タグ
ドラゴンクエスト ドラクエ DQ 主人公(DQ10)(プレイヤー)
吉田直樹(開発初期メンバーの一人)
表記ゆれ
企画など
題材作品
その他
Ⅹの開発にあたって「MMORPGとはどういうものか」を学ぶために開発スタッフ全員でFF11をプレイしたことが語られており、そのためかシステム面で参考にしていると思われる部分がある。