黒ひげ海賊団

くろひげかいぞくだん

黒ひげ海賊団とは、少年漫画『ONE PIECE』に登場する海賊団である。

概要

現四皇・“黒ひげ” マーシャル・D・ティーチを船長とした海賊団である。

ティーチは主人公のルフィと何かと因縁を感じる描写が多く、今後麦わらの一味最大の敵として立ちはだかることが予想されている。

現在、どういう訳か悪魔の実の能力者を殺害して能力を奪い取る「能力者狩り」を行っている。

この手段で幹部全員を狙った強力な能力者にさせていき、懸賞金が上がり続けている。

組織構成

白ひげ海賊団を彷彿とさせる組織構成となっており、提督を名乗る黒ひげを頂点に「十人の巨漢船長」と呼ばれる10人の幹部がそれぞれ1つずつ隊を持っている。更にその下部には傘下の海賊が複数いると見られ、提督にあやかって色の名前をつけた「〇〇ひげ」という異名を名乗っているようである。(例は桃ひげなど)

2年前の初登場時は幹部10人の内4名と黒ひげの5人しかいない小規模海賊団で、現幹部達はそれぞれ航海士、船医、狙撃手、操舵手の役職を担っていた。その後、海底監獄インペルダウン襲撃時に囚人4人と職員1人が加入。マリンフォード頂上戦争後に陣地と傘下を増やし、落とし前戦争を経て現在の規模となった。

通常、海賊団は傘下の海賊をしっかり統制し、彼らがやられれば落とし前をつけにいくのが通例だが、革命軍東軍隊長ベロ・ベティによると、黒ひげ海賊団は傘下の海賊の行為を特に制限・統制することはない代わりに、どこで誰にやられようとも特に関知しない姿勢である模様。

ただ寄せ集めとはいえ、ジュエリー・ボニーを捕らえた際、黒ひげが「下品なのは仲間だけで十分だぜ‼︎」と冗談混じりに言った時にに一同揃って大笑いしていたことから、構成員の仲が悪いというわけではない模様。

現在の拠点はかつて世界最強の海賊団と呼ばれたロックス海賊団が結成された海賊島ハチノス。

船長（提督）

“黒ひげ” マーシャル・D・ティーチ

元白ひげ海賊団2番隊隊員
懸賞金：0ベリー →（王下七武海）→ 22億4760万ベリー→ 39億9600万ベリー
ヤミヤミの実（自然系）、グラグラの実（超人系）の能力者

幹部（十人の巨漢船長）

“チャンピオン” ジーザス・バージェス

操舵手 → 一番船船長
懸賞金2000万ベリー（2年前）
リキリキの実（超人系）の能力者＜能力者狩り＞

“雨のシリュウ”

二番船船長
元インペルダウン看守長
スケスケの実（超人系）の能力者＜能力者狩り＞
扉絵イラストから、2年後はNo.2の立場だと考えられる。

“音越” ヴァン・オーガー

狙撃手 → 三番船船長
懸賞金6400万ベリー（2年前）
ワプワプの実（超人系）の能力者＜能力者狩り＞

“悪政王” アバロ・ピサロ

四番船船長

“鬼保安官” ラフィット

航海士 → 五番船船長
元西の海の保安官
懸賞金4220万ベリー（2年前）

“若月(みかづき)狩り” カタリーナ・デボン

六番船船長
イヌイヌの実モデル“九尾の狐”（動物系幻獣種）の能力者

“巨大戦艦” サンファン・ウルフ

七番船船長
巨人族

“大酒のバスコ・ショット”

八番船船長

“死神” ドクQ

船医 → 九番船船長
懸賞金7200万ベリー（2年前）
シクシクの実（超人系）の能力者＜能力者狩り＞
病弱な愛馬「ストロンガー」もウマウマの実モデル“ペガサス”（動物系幻獣種）の能力者＜能力者狩り＞

船員

クザン

後述する経緯から、おそらく十番船船長
元海軍大将“青雉”
ヒエヒエの実（自然系）の能力者

キキパツ

綿飴のような髭を生やした男。樽のビールが好きで、飲むと鼻が赤くなってしまう。
名前の由来は黒ひげ危機一髪からか。

トリ、マキ

名前通り、ティーチの取り巻きの女性船員。
トリは金髪の女性で、酒に強い。マキは帽子を被った紫髪の女性。

傘下の海賊

桃ひげ

桃ひげ海賊団船長
懸賞金5200万ベリー

※以下3人は「プレミアショー2017」オリジナル

バッド・ワン・グレイシー

BIG海賊団団長
ウテウテの実（超人系）の能力者

ネイロ

BIG海賊団参謀
ポチャポチャの実（超人系）の能力者

ノワール

BIG海賊団船員
ミンク族

捕虜

シャーロット・プリン

海賊船

当初、一味の海賊船には、巨大な丸太を繋げて帆を付けた丸太船を使用していた。

丸太の内部を刳り抜いて船室や砲門を設けているなど、見た目よりも造りがしっかりしている部分はあるが、舵が無いので操舵や加速はオールで漕いで行わなければならず（他の船もオールを使って船を進めることはあるが、あくまで風が無く帆が使えない時の緊急手段である）、そのため黒ひげ海賊団の「操舵手」(バージェスの仕事)とは即ち「オールの漕ぎ手」である。

更に、甲板が非常に低い位置にあるため波を防ぎにくく、構造的にも脆くなっているなど、とにかくこんな代物で偉大なる航路を突破したのだから、とんでもない連中であると言える。

シリュウからも「まるで筏」と指摘され呆れられているが、ティーチは意に介さず、丸太船を使用し続ける理由を「愛着」と言ってのけ、一笑に付した。

ただ、サンファン・ウルフを乗せた際にはその巨大さゆえか流石に危なかったようで、わざわざ海軍に対しボニーと交換で軍艦の引き渡しを求める交渉を提督自ら行ったりしている。

ティーチが四皇となってからも海賊船団の主力として採用されているが、さすがに改良されたのかデザインが変わっており、一線級の海賊船と遜色ない性能に仕上がっていると思われる。なお、本船も存在し、「サーベル・オブ・ジーベック号」と呼ばれる。

余談

「十人」の巨漢船長

2年の間に大規模な拡大を果たしたと思われる黒ひげ海賊団。今やメンバーそれぞれが一個船団を担うほどとなるが、その構成と事情には幾つか疑問が残る。

ドレスローザのコロシアムの決勝戦におけるバージェスの紹介では、正確には「黒ひげを支える十人の巨漢船長の1人」とされた。2年前の黒ひげ海賊団の人数は全員で10人だったため誤解しやすいが、この「十人」にティーチは含まれていない。

現在のティーチは提督であり、紹介でも他の船長たちと区別されたような表現がなされている。

つまり、黒ひげ海賊団は今もう1人彼らと並ぶ大幹部が加入している。時期はおそらく2年の間だろうが、一切それについての情報がないため人物像は全く不明である。

しかし、パンクハザードの最終盤に突如現れたクザンに対するスモーカーとドンキホーテ・ドフラミンゴの言及。そしてドレスローザでのバージェスとティーチの電話で出てきたクザンへの信用の有無が発言されるなど、彼がその"もう1人"と思われる描写が存在していた。

そして扉絵連載「ジェルマ66のあゝ無感情海遊記」では、クザンが正式に黒ひげ海賊団のメンバーとして登場。オーガーと共に既に四皇から脱落したビッグ・マム率いるホールケーキアイランドを広範囲にわたって三将星クラッカーもろとも凍り付かせ、ロード歴史の本文を解読できる可能性を秘めたプリンを誘拐する事に成功している。

能力者狩りについて

現状ある人物の実験に基づき、「死んだ能力者に果物を近づけ、果物が悪魔の実になったタイミングで食べる」というものが有力。

なお詳細なやり方は本編で一切明かされていないため、あくまでも推察の域に留まる事をご留意願いたい。

黒ひげ海賊団の編集履歴