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飼育係の日誌の編集履歴

2023-08-03 22:18:19 バージョン

飼育係の日誌

しいくがかりのにっし

カプコン作のホラーゲーム『バイオハザード』の作中で読める資料のひとつ。

概要

初代『バイオハザード』の物語の舞台となる「洋館」で、科学実験によって産み出された怪物の管理、飼育に従事していたスタッフのひとりが書いた日誌。日常の出来事から、研究所で起こった事故を機に心身に異変が生じ、理性を失って怪物化してゆくまでが生々しく記されている。

ファンの間では『かゆうま日誌』とも呼ばれている。


日誌の内容

May 9, 1998

夜、警備員のスコットとエリアス、研究員のスティーブとポーカーをやった。

スティーブの奴、やたらついてやがったが、きっといかさまにちがいねェ。

俺たちをばかにしやがって。


May 10, 1998

今日、研究員のおえら方から新しい化け物の世話を頼まれた。

皮をひんむいたゴリラのような奴だ。

生きたえさがいいってんで、豚を投げこんだら、奴ら、足をもぎ取ったり、内臓を引き出したり遊んだあげく、やっと食いやがる。


May 11, 1998

今朝5時頃、宇宙服みてえな防護衣を着たスコットに突然たたき起こされて、俺も宇宙服を着せられた。

なんでも、研究所で事故があったらしい。

研究員の連中ときたら、夜も寝ないで実験ばかりやってるからこんな事になるんだ。


May 12, 1998

昨日からこのいまいましい宇宙服をつけたままなんで、背中がむれちまって妙にかゆい。

いらいらするんで、腹いせにあの犬どもの飯を抜きにしてやった。

いい気味だ。


May 13, 1998

あまりに背中がかゆいんで医務室にいったら、背中にでっけえバンソウコウを貼られた。

それから、もう俺は宇宙服を着なくていいと医者がいった。

おかげで今夜はよく眠れそうだぜ。


May 14, 1998

朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。

犬どものオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。

めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。

おえら方に見つかったら大変だ。


May 15, 1998(※英語版のみ)

相変わらず気分が悪いが、ナンシーに会いに行くことにした。

この屋敷にきてようやくの休みだ。

ところが、玄関のところで警備の連中が俺を止めやがった。

連中がいうには、屋敷から人っ子一人外に出すなとの、本社からきついお達しだと。

電話すらかけられねえときた。

一体こいつはなんの冗談だ?!


May 16, 1998

昨日、この屋しきから逃げ出そとした研究いんが一人、射さつされた、て 話しだ。

夜、からだ中あついかゆい。

腕のはれ物 かきむし たら 肉がくさり落ちやがた。

いったいおれ どうな て


May 19, 1998

やと ねつ ひいた も とてもかゆい

今日 はらへったの、いぬ のエサ くう


May 21, 1998

(※英語版ではMay 19の後半)

かゆい かゆい スコットー きた

ひどいかおなんで ころし

うまかっ です。


4

かゆい

うま


(本項は基本的に常用漢字を用いて記しているが、オリジナルは一部がひらがなになっている)


説明

全10ページで構成された日誌。

日誌の書き手である飼育係が心身に異常をきたし奇行に走ってゆく様子が、まともに漢字で書けていない単語と乱れた文節で表現されており、多彩な表現が特徴の日本語ならではの強烈なインパクトがある。

英語版でも次第に文体を成さず単語の羅列になる、といった形で表現されている(かゆい うま→Itchy Tasty)。


バイオハザード作品の恐怖と世界観を文章で表現したものとして非常に有名で、以降もこれに類似したファイルを続編で見ることができる。

また、スタッフのブログでもたまにネタになる。


以下、特筆点の説明。


「皮をひんむいたゴリラのような奴」

描写から、前傾気味の姿勢で皮膚が鱗に包まれた生物兵器ハンターと思われる。


「研究所で事故があったらしい」

ゲームタイトル回収。

日付と記述から、災害発生時刻は5月11日未明と判明。

この日初めて、呪われたウイルスが世に撒き散らされた。

事故だと思われているが、実際は……


「背中がむれちまって妙にかゆい」

身体のかゆみはウイルスに感染した人間の明確な自覚(初期)症状の一種。


「もう俺は宇宙服を着なくていい」

上記の症状はウイルスの侵食が脳幹に達した事を意味し、よって医師は手遅れと判断した。


「数が全然たりねえ」

生物兵器開発用に飼育されていた犬(ドーベルマン)もまたウイルスに感染して狂暴化し、檻から脱走。後にラクーンシティ近郊で猟奇殺人事件を引き起こすことになる。


本社からきついお達し」

上層部の事故の隠蔽工作。


「射さつされた」

状況に気づいた他の者たちが脱走しようとして特務警備隊に射殺されたり、あるいは絶望して自殺したり発狂状態に陥っている。

中には最後まで研究者として生物兵器の観察を続ける者や、愛する者正義を託そうとする者もいたが……


そして飼育係はいよいよ重症化し、脳組織(主に大脳)の大部分が侵食された影響で知能低下を起こした事が文章に表れており、最後の文から察するに意識そのものも混濁し始めている。同時に異常促進した新陳代謝の影響で細胞が壊死し始め、引っ掻いただけではがれ落ちるほど皮膚が脆くなっている。


「ひどいかおなんで ころし」

ウイルスの侵食による著しい脳細胞の劣化によって動物用の餌すら食糧と見なし、ついには完全に正気を失い人肉を食すようになってしまった飼育係。

酷い顔という記述から、おそらくスコットも同様の状態になっていたと思われる。

リメイク版では部屋の中にもう1人、小太りの中年男性が床に倒れているが、彼がスコットだろうか?


かゆい うま

日誌はここで途切れる。

もはや筆を取ることもできず、愛も喜びも恐れもジョークも知人の記憶も失い、ただ飢えを満たすために人間の生肉を求めさ迷う怪物と成り果ててしまった。

この状態に陥った人間は通称ゾンビと呼ばれ、医学的には死者に等しい状態で治療法もない。

(生物としては一応、生きている)

書きかけの日付が「5月24日」を指すのなら、悪魔のウイルスに感染してからゾンビ化まで2週間かかったことになる。文章かおかしくなり始めてからは「よく今まで日誌書けたな」とツッコミを入れた人も多いであろう。

一応、生活習慣として定着していた記憶や行動は後々まで残るらしい……


この最後の言葉がこの日誌を象徴するものとして、語感を良くするために“い”が抜かれ、「かゆうま日誌」と呼ばれるようになった。

色いろな「かゆうま」

以下、後の作品に登場する、怪物化して正気を失った者たちの残したファイルを内容の一部を抜粋して紹介。

文字や語彙がメチャくちゃになるだけでなく、うわ言のように同じ単語を繰り返す、殺人に異様な快感を覚える、通常なら激痛を伴うであろう重傷をまるで気にしないなど、シリーズが進むにつれ表現が多彩になている。

さらに声優の方かたの迫真に迫る演技も加わリ、バイオハザードシリーズの狂気をより色濃く引きたて ててい

る。


「0」

幹部候補社員の日記

たすけ て


  まま


「1(リメイク)」

ある家族の写真と手記

お父さん 一つ くっつけた

お母さん 二つ くっつけた


「2(RE:2)」


「3(RE:3)」

医院長の手記

そろそれ辛い。わたしの意識も もも もたな る


「CODE:Veronica」


「4(RE:4)」


「5」

村の青年の日記

いい気ぶん……

ひめい……おち着く……

たのしい……

オレも……だれか殺……したい……


「6」


「7」


「リベレーション」

通信兵長の日記

メヘエエエデエエエエ

にくにく たべたべ たべたひいいよおお


レイチェルのメモ

まったく 最低な任務よ。


片目も取れて見え辛いし

とても気分が悪いわ。


「リベレーション2」


「ヴィレッジ」


「ガンサバイバー」


「ガンサバイバー2」


「ガンサバイバー4」


「アンブレラクロニクルズ」


「ダークサイドクロニクルズ」


「アウトブレイク」


「アウトブレイク FILE:2」

リッキーの手紙

へ 月 日

んな おとがする。

   あたま   むしの、

     ごろ しで


臨床実験報告書

食欲旺盛

食欲旺盛

食欲旺盛

食欲旺盛

食欲旺盛


院長の日記2

私がついている。

 し んぱいは要らない。


「オペレーションラクーンシティ」


「アンブレラコア」


「レジスタンス」


「GAIDEN」



余談

  • この日誌が置かれた机の後ろの収納にゾンビが潜んでおり、日誌を読む、あるいは読んだ後に通りかかるとバーン!と現れる。いかにもホラーっぽい演出。彼が飼育係かどうかは不明だが、このゾンビは不意打ちのために自ら収納に潜んだのだろうか? それとも裏切者が罠として無理やり押し込んだのだろうか? だとすると黒幕の工作員たちの現場の苦労が偲ばれる……
  • 実写映画『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』ではゾンビ化寸前のモブキャラが窓に血文字で「ITCHY TASTY=かゆい うま」と書き残していた。
  • ドラマCD『運命のラクーンシティ』でもかゆみに襲われながらゾンビ化していく人間の様子が描かれており、日本語の音声とかきむしる効果音も相まってかなり悲惨である。
  • また、人間でのT-ウィルスの感染症状における貴重なデータとして価値を見出されたのか、『バイオハザード5』の追加シナリオにて、スペンサーの私邸にてこの日誌の写しが見つかる。

他作品での似たようなもの

  • ポケットモンスター(初代FRLGLPLE) - グレン島にある通称「ポケモン屋敷」のとあるポケモンの研究記録を綴った日誌。
  • ブレイブリーデフォルト - 登場人物であるメフィリアが記した「メフィリアの手記」に含まれている日記で、最後に記した日の内容で狂気に苛まれている彼女の状態が記されている。
  • 零~月蝕の仮面~ - 舞台となる島に遅れて着いた主人公・流歌に残した友人・円香のメモの文章が、徐々に何かに蝕まれていく様子に変わっていく。
  • チョロQHG4 - イベント「幽霊屋敷ゲーム」のにっき2より、全部赤い字で初めに「あたしの、ボディが、さびてきた。かゆい、かゆい。」と書かれている。最後には「こ・こ・か・ら・だ・し・て。」とトラウマにさせる言葉が書かれている。
  • フラワーナイトガール - 特殊任務「怪奇?おかしな害虫を討伐せよ!」に登場する害虫の「ただのナメさん」及び「ナメさんだった何か」の庭園における虫図鑑の説明文。この特殊任務のステージ及び敵のスキル名はホラーがモチーフ。また「ナメさんだった何か」はとてつもなく硬くスキルダメージも異様に高いため別の意味でもホラーである。
  • 指輪物語 - おそらくこの手の日記の最も古い形態ドワーフの地底都市モリアの廃墟進む旅の仲間一行が、領主バーリンの墓の側で見つけた日誌。ドワーフ達が正体不明の敵に追い詰められていく様子が綴られ、終盤の一文がさらに恐るべきものの存在を仄めかしている。
  • TheLastofUsPart2 - グラウンドゼロにある「患者のメモ」に謎の寄生菌の感染者が徐々に謎の寄生菌に身体を乗っ取られていく事を示唆する内容が書かれている。
  • DEAD ISLAND - とあるジャーナリストが作品の舞台となる南の島で、パンデミックの発生から感染して発症するまでの記録を収めたレコーダーが各所にある。

関連動画

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