概要
「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の登場人物。
プロフィール
搭乗機
ZGMF-X24S カオス(地球軍での形式番号は、RGX-01 カオス)
人物
地球連合軍・第81独立機動群(通称:ファントムペイン)所属のエクステンデッドの少年。軍からは「生体CPU」と呼ばれるMSのパーツ扱い(消耗パーツ扱い)の為、パーソナルデータはすべて消去済み。年齢すら、推定扱いで正確には分かっていない。
任務外では、アウルとバスケ(1on1)をしたり、自分達とはぐれたステラを探す、無事だったステラを気遣うなど「面倒見の良い2人の兄のような存在の少年」だが、戦場では冷酷な性格へと一変、高い戦闘能力を発揮する。
またエクステンデッドには聞くと恐慌状態に陥る単語(ブロックワード)が存在し、スティングの場合は「夢」がそれに該当するが、アウルやステラとは違い、本編に登場することがなかった為長らく不明だった。2011年4月22日の福田監督のtwitterの発言にて判明した。
作中での活躍
アウル,ステラと共に、プラントの軍事衛星であるアーモリーワンに潜入し、セカンドステージシリーズのMSを強奪する。その際は、3人の中では比較的冷静な判断能力を有していた為、リーダー的役割を果たしている。
以降、強奪時に搭乗したカオスを乗機とし、度重なる戦闘では空中戦でアスランの乗るセイバーと激闘を繰り広げる。
インターフェイスの改良により、前作のように高い空間認識能力がなくとも操作が可能となったとはいえ、やはり扱いにくい武装である機動兵装ポッドを難なく使い熟しているあたりは流石と言えよう。
しかし、自分の技量がアスラン(やイザーク、ディアッカなどの前大戦を知る者)に一歩及ばない事に気付き、苛立ちの感情を抱いたことも・・・。
身分を隠してのディオキアでの休暇中には、崖付近の洞窟にいたステラを救助しに来た際に、彼女と共にいたシンやアスラン(スペシャルエディションではルナマリア)とも出会っている。
他にも、ディオキアでのラクス・クラインの慰問ライブに浮かれるザフト軍や民間人へ皮肉を言ったり、ファントムペインの宿命(「ファントムペインに負けは許されない」)を最も理解した言葉をつぶやいたりしたこともある。
ステラから齎された「ロドニアの研究所(ラボ)がザフトに発見,接収,調査されている」ことを知り動揺し、恐慌状態に陥ったアウルを宥めていたために、ステラの変調に気付く余裕がなく、ガイアで出奔したことにも気付けなかった。
これが切欠で連合は彼女を「MIA(Missing In Action=戦闘中行方不明=死亡)」と見て、アウルとスティングから彼女の記憶を「最適化」によって消去してしまう。
しかし、違和感を覚えていたアウルとは違い、面倒を見ていた己の方が完全に忘れてしまったのは何という皮肉であろうか・・・。
マルマラ海・クレタ沖での戦闘でアウルが戦死したことで更にアウルの記憶も「最適化」によって消去されてしまったために、ステラが帰隊しても「死に損ない」と発言、厄介者扱いで嘗ての兄と妹のようだった関係は見る影もなくなってしまう。
ベルリンでの戦闘においては、アークエンジェル所属のムラサメ3機にカオスを撃破され、機体が爆散したが、無事に脱出している。『SEED』『SEED DESTINY』において専用機に乗っていながら量産機に撃破された唯一のパイロットになってしまった。
ベルリン脱出後は、他の強化人間と共にヘブンズベースにて再調整されていた。
この再調整により、ヘブンズベース攻防戦においては5機投入されたデストロイの1号機に搭乗出来るまでの適性値になったが、記憶の空白と薬物による強化調整でいつもの冷静さは無く、破壊を愉しむ狂的な性格に変貌という嘗ての面影は見る影もなくなってしまう。
最期はロゴスへの怒りでSEEDを覚醒させたシンのデスティニーによるアロンダイトの攻撃でコックピットを貫かれて死亡した。
死の間際の彼の独白などが、後藤リウ氏の書いた公式小説第4巻「示される世界」の258ページから259ページで描かれた。
それは、死の間際にもデストロイへの執着心を貫いていたが、アウルとステラと思われる存在が現れ、スティングは記憶を失いながらも2人のことを「面倒を見てやらないと仕方がない」と感じて2人の元へ逝く形といったものだった。
余談
そのファミリーネームから、一部ファンから親しみを込めて「オクレ兄さん」と呼ばれており、この呼称を担当声優の諏訪部氏も気に入ったようで同番組のラジオ番組「週刊Radio SEED DESTINY(通称:ラジ種で~す)」にてウィークリーパーソナリティとして参加した時に借用した。
pixivでは、2人の兄的存在だったためか、ソロでのイラストより、ステラやアウルとの3ショットの方が多い。