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トンネルズ&トロールズの編集履歴

2010-06-26 14:10:41 バージョン

トンネルズ&トロールズ

TRPG『トンネルズ&トロールズ(Tunnels & Trolls)』のこと。


通常は英語表記での正式名称である“Tunnels & Trolls”の頭文字を取って省略した言い方である、「T&T(ティー・アンド・ティー)」という表記の方が多く使われるが。一般に日本国内で「T&T」と言った場合には、日本の芸能グループ「タッキー&翼」を指す事も多いため。従って“あいまいさの回避”のため本項で詳細を記述する。


本作は『D&D』と並んで最古参のTRPGの一つであり知名度も最も高いTRPGである。しかしながらその「トンネルズ&トロールズ」という名称からも伺える様に、その中身はパロディ精神に溢れた「お遊び」要素満載のゲームとなっている事が最大の特長(名前などは先輩格に当たる『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』のパロディが多い)。


この様な一見すると不真面目とも思える様な遊び心は、コンピューターRPGの元祖である『ウィザードリィ』などにも多く見て取れ。海外のゲームデザイナー全般に見受けられる傾向とも言える。


概要と歴史

アメリカのゲーム会社、フライングバッファロー社(Flying Buffalo, Inc.)から1975年に発表。同じく最古参のTRPGの雄である『ダンジョンズ&ドラゴンズ(Dungeones & Dragons)』の発売が1年前の1974年であった事からも分る通り、同作の歴史はそのままTRPGの歴史その物となっていった。


日本語版の販売展開は、1987年から社会思想社によって行われ。ルールブックやシナリオ集だけではなく、同社から発刊されていたボードゲーム専門誌『ウォーロック』によって様々なサポートがされ。同時に読者欄などでも活発にファン同士の交流が行われた。しかし日本でのバブル経済崩壊の影響などを受けて、1990年代には経営危機に陥り。2002年6月に社会思想社は廃業する。


このため日本語版の展開は長らく宙に浮いた形となっていたが。2006年末から新紀元社が新たに日本での展開を引き受け現在に至る。またそれに呼応する形で同社から新たにゲーム専門誌『Role & Roll』が創刊、『ウォーロック』誌で行われていたサポートなどが引き継がれた。尚、『Role & Roll』誌は非常に「リプレイ記事」が多い事も特長の一つである。


ゲームブックとの関係

最初に日本での販売展開を行っていた社会思想社が、それ以前より多くのゲームブックを翻訳発表していたため。この『トンネルズ&トロールズ(Tunnels & Trolls)』は当時のTRPGとしては異例の「書籍の形で一般書店で販売」というスタイルでスタートする。このため先行していた『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』に比べて、極めて安価でかつ地方都市でも手に入れ易いというメリットを生み出す事に成功した(当時の販売価格でD&Dは3600~6000円に対し、T&Tは600~800円前後だった)。


このためどちらかというと年齢層が大学生を中心とした青年層に集中していた『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』に比べると、10代の中高生を中心とした低年齢層のファンに広く浸透して行き、従来のゲームブックに慣れ親しんだファン層をそのまま獲得する事に成功した。


コンピューターRPGとの関係

前述の様なゲームブックとの関連性から、本作で発表されるシナリオ集などには「ソロシナリオ(1人プレイ専用)」が非常に多い傾向にある。また古参のTRPG愛好家には「パワープレイ(Power-Play)」と呼ばれて嫌われている、武器の性能や自前のキャラクターの特殊能力に頼って、ゲーム中の障害やモンスターを“力業”で強引になぎ倒して行く行為を基本的には奨励している事も、近年のコンピューターRPG世代には受け容れやすい概念となっている。


基本システム

ゲーム中に大量のサイコロ(6面体ダイス)を使用する事が最大の特長である。10個、20個ではなく、場合によっては100個以上になることもある!この様なシステムになっている事には前段の「パワープレイを奨励している」事とも少なからず関係があり、ゲームデザインの根底には「(数が)多い事はイイ事だ!」というコンセプトが貫かれている。


ふつくしい日本語訳

本作の重要な魅力の一つが、「けいおん!」のにも匹敵する様な叙情豊かな言語センスである。


  • これでもくらえ! (Take That, You Fiend !)
  • 小さいことはいいことだ (Smaller is Smarter)
  • それはイキなあごひげです (That's a Natty Beard)
  • 無敵の万太郎 (Ten Thousands the Invisible)

これらの素敵な日本語訳は、日本のゲーム企画集団「グループSNE」によって行われた。彼らはまた本作のルールブックを翻訳する際に、当時のTRPG業界の主流であったアメリカで使われている「ヤードポンド法」ではなく、世界標準の単位制度である「メートル法」に変換して翻訳した事も大きな功績の一つである。


関連する外部リンク

フライングバッファロー社 :T&T関連

>『Role & Roll :T&T関連

>『トンネルズ&トロールズ(Tunnels & Trolls)』 - Wikipediaによる解説

>『ハイパートンネルズ&トロールズ』 - Wikipediaによる解説


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