概要
「帰ろう、帰ればまた来られるから」とは、日本海軍の軍人である木村昌福提督のセリフである。
ケ号作戦(キスカ島撤退作戦)では、隠密作戦に都合の良い濃霧の発生が必要だった。
しかし、1回目の出撃では突入を目前に霧が晴れたため断念した。そのとき強行突入を主張する部下たちへ、木村提督は
「帰ろう、帰ればまた来られるから」
と諭して途中で撤退した。
その後、軍令部や連合艦隊司令部からの催促や非難も意に介さず、司令室で参謀と将棋を差すなどして平然と非難を受け流していたという逸話がある。
業を煮やした上層部からの批判に動かされることも無く慎重を期した指揮を行った結果、アメリカ軍に悟られず、味方に全く犠牲を出さず、再度の出撃で、キスカ島の守備隊5200人を短時間で救出したのである。