クロッキーとは、短時間で対象物を素早く描画した、主に線画のみで構成された絵のこと。またはその行為自体のこと。
概要
美術用語であり、語源はフランス語の“Croquis”である。また同様の物に「スケッチ(Sketch)」があるが。こちらは簡単な彩色を施したり、コンテなどで細かい陰影を着けたりした物のことを指す場合が多い。
- クロッキー → ラフスケッチ → スケッチ
~の順に手が込んだ描画方法と言えるが。それぞれの区別には明確な線引きは無く、あくまでも主観的な目安にしか過ぎない。
通常は10分~1時間程度で書き上げた線画の事を指す場合が多い。
クロッキーの効果
主に短時間で対象物の特徴を簡潔につかみ取り、それを描画する訓練方法として、美術系の専門学校などで広く普及している。また画材も普通の大学ノートなどに鉛筆1本あれば行えるため、一般の日本の義務教育でも初等教育の一環として行われている。
プロの画業を志す人間が行うのはもちろんの事。プロになった後でも自らの技量を維持するための最も簡単な訓練法であり、鉛筆デッサン(素描)と共に定期的にクロッキーを描いているプロ作家も多い。近年では5分とか1分などと言った、極めて短い時間を区切って行う「スピードデッサン」と併用される事も多い。