ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)は、
SONYが開発した音声非可逆圧縮技術であると同時に規格名でもある。
ATRAC1、ATRAC2、ATRAC3、ATRAC3 plus、ATRAC Advanced losslessと五種類あるが、これらはすべて別物である。どれぐらい違うかというとマリオとワリオぐらい違う。(すなわち別物とか言っても何かしらの共通点はある的なものである。)
ATRAC1
主な用途=MD
sonyがMDをブレイクさせようとして出したフォーマット。しかしビットレートが実際の半分しか割り当てられず、(256kpsなのに128kpsの音になってしまうてきなもの。)「MDの音はキタナい」と言う悪印象を付けてしまう罪作りなフォーマットとなってしまった。後々改善され、今はCDと比べて遜色ない音色になっているのでご安心を。
ATRAC2
主な用途=MD DATA
1よりAACに向いているフォーマット。あんまり知られたモノじゃないが…
ATRAC3
主な用途=ウォークマン
いまATRACといえば大体コレになる。後々ATRAC3 piusも登場するが近年こいつに立場を奪われつつある。
ATRAC3 plus
ATRAC3をより高圧縮で高音質で再生できるように開発されたものだが、近年は逆に低圧縮高音質に及んでるなど本職から外れてきてる。どうしてこうなった。
ATRAC advanced lossless
ATRACで唯一の可逆圧縮(元に戻せる圧縮。)略称はALL。
CD音質をまったく損なわずに圧縮できる利点があり、音楽配信サービスもこのフォーマットでやろうと一時は企画していたが、CDより鮮明な音が出るハイレゾフォーマット(FLACとか)の来襲により、めっきり影が薄くなってしまった。