失恋ショコラティエ
しつれんしょこらてぃえ
概要
『月刊flowers』増刊の『凛花』(小学館)にて3号から10号まで連載された後、『月刊flowers』本誌へと掲載誌が移動となり、同誌2010年11月号より定期連載となった。単行本は、同社のフラワーコミックスαより全9巻。
2014年1月より3月までテレビドラマが放送された。
あらすじ
高校時代から憧れ続けていたサエコ(高橋紗絵子)と付き合っている小動爽太。バレンタインデーの前日、爽太は精魂込めて作ったチョコレートをプレゼントするが、サエコは受け取ってはくれなかった。そもそも、付き合っていると思っていたのは爽太だけだったのだ。
傷心の爽太は、なけなしの金と少々の荷物だけを持って、フランスの有名パティスリー・ボネールを訪れ、雇ってほしいと頼み込む。
5年後、ボネールの日本上陸が決まり、心躍るサエコの目に映ったのは、ボネール日本進出店を支える若きシェフとして紹介される爽太だった。
爽太はただサエコを振り向かせたい一心で修業に励んできた。しかし、サエコは結婚が決まっていた。間もなく爽太は独立し、ショコラ専門店「ショコラヴィ」を開店させる。
登場人物
※CVの記述はドラマCD版。キャストはドラマ版。
小動爽太
本作の主人公。25歳。実家がケーキ屋で、高校卒業後に製菓学校へ進学。高校1年生の時、1年先輩のサエコに一目惚れし、一途に想い続ける。振られた後も、サエコを振り向かせるためだけにフランスへ修業に行き、ついに自分の店を持つまでに成長する。サエコの結婚後も気持ちは変わらない。やや妄想が多い。サエコを振り向かせるために「悪い男」になることを決心する。
吉岡紗絵子(旧姓:高橋)
本作のヒロイン。26歳。爽太の高校の1年先輩。通称:サエコ。大のチョコレート好きで、様々な店を食べ歩いている。爽太によると「妖精さん」らしいが、薫子によると「めちゃくちゃフツー」らしい。高校時代からモテモテで、イケメンをとっかえひっかえしていた。当時の彼氏とたまたま不仲だった時、クリスマスイブに爽太とキスしてしまい、爽太が勘違いする原因となった。本人は爽太と付き合っている自覚が無かった。爽太の帰国後、幸彦と結婚する。誰もが羨むような結婚をしたが、徐々に不自由な夫婦生活に不満を抱くようになる。
オリヴィエ・トレルイエ
CV:神谷浩史 演:溝端淳平
26歳。有名老舗「パティスリー・トレルイエ」のオーナーの四男(ドラマではフランス人と日本人のハーフ)。大の漫画・アニメ好きでオタク。見た目は王子だが、アキバ系。ボネールで働いていたところへ、爽太が押しかけてきて、日本の漫画雑誌と交換という条件でボネールのオーナーに取り次いだ。それ以来、爽太とは親友で家族ぐるみの付き合い。「ショコラヴィ」の従業員。爽太の妹・まつりに現在、片想い中。
井上薫子
32歳。爽太の実家のケーキ屋で働いていた女性従業員。「ショコラヴィ」のオープンが決まった時には、商品のアイデアや販売戦略を練ってくれた美人な才女で、爽太のことが好き。しかし店内で現在この事実に気づいているのはオリヴィエのみである。
小動まつり
20歳。爽太の妹。大学生。暇な時に店を手伝っている。ゲーム好きのオリヴィエとは気が合う。爽太にとっては「ガサツな妹」だが素直で明るい少女。しかし、友人の彼氏との辛い三角関係の恋にはまり込んでしまう。
加藤えれな
CV:小清水亜美 演:水原希子
26歳。「RICDOR」の宣伝をしているモデル。爽太とは片想いサークル仲間、PV撮影で出会ったドラマーに恋をしている。爽太は『自分を改革するため』に彼女と肉体関係を持っている。
六道誠之助
37歳。通称:チョコレートの貴公子。その名通り同様の豪華なお店「RICDOR(リクドー)」やチョコレートは爽太にショコラティエとしての刺激を与える。また普段はおネエ言葉をしゃべり、爽太に(彼がストレートだと知りつつも)想いを寄せる。
関谷宏彰
25歳。「RICDOR」スタッフの男性。無表情で淡々としているが、誠之助のことは尊敬している。誠之助に世界を広げるため「今まで行った事のない人と食事に行くこと」との宿題を出され、薫子を飲みに誘う。
吉岡幸彦
演:眞島秀和
38歳。サエコの夫。大手出版社のグルメ雑誌「グルメシーカー」の副編集長。食通で、爽太のショコラティエとしての腕を高く評価している。表向きは、真面目で優しい旦那を演じているが、正体はバツイチのDV男。精神的にも肉体的にも、紗絵子を悲惨な目に追い込んで行く。