アントニン・ドヴォルザーク(Antonín Dvořák、1841~1904)は
当時のあらゆる音楽ジャンルに多くの傑作を残した。
交響曲第9番「新世界より」、チェロ協奏曲(ロ短調の作品104の方。もう一作は若い頃の未完のもの)、弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」、スラヴ舞曲、序曲「謝肉祭」、「レクイエム」、8つのユモレスク(第7番が特に有名)、ピアノ三重奏曲第4番「ドゥムキー」、ピアノ五重奏曲(作品81)、オペラ「ルサルカ」などが著名。
旋律が魅力的で、それを西洋伝統の形式に馴染ませて発展させて普遍的な魅力を持った作品を多く残すことができた。またアメリカ時代にはネイティブアメリカンや黒人の音楽も研究していて一部取り入れているとも言われている。
ブラームスやマーラー、チャイコフスキーやシベリウスなどと国際的な交流があった。当時の著名なクラシックの作曲家はほとんど皆そうであるが、国家の枠を超えた国際的な人間関係をドヴォルザークもまた築いている。母国語のチェコ語のほかに、ドイツ語と、後にアメリカで音楽学校の校長をしていたため英語も若干はできたようである。(ラテン語は学位などの授与式でわからないといっているが、レクイエムなどラテン語の曲は作っている)
鉄道マニア(鉄道オタク、鉄オタ)として著名。1848年に、故郷の村の近くを鉄道が開通したのがきっかけという。ちなみに日本に鉄道が始めて敷かれるのは1872年になってからである。