需要
ジオン公国軍が開発した試作水陸両用方MSで、形式番号はMSM-10。
MSにしてはきわめて異例な前後対称の姿をしている。これは水中での機動性能を上げる為という説があるが、(時期から考えて)MAへの過度期に開発されたから・・・という説もある。
両腕に爪(クロー)があるが実質はただの飾り扱いだったらしい。「腕なんて飾りです。」ということなのか?
一年戦争時のMSとしては破格ともいえる大型ジェネレーターを搭載しており、ザクIIの4倍の出力を誇る。その為ゾックのメガ粒子砲は連射も可能で、連邦のビームライフルに相当するとされる。
当時のジオンMSの中でも群を抜いた性能を持っていたため、1機で公国軍一個中隊のMSに匹敵する火力を有するという意見もある程で、MSというよりも移動砲台と呼ぶほうが適切な気がしないでもない。
だが、それ故に機体の大型化と重量の増大をもたらし、機動性の大幅な低下を引き起こした。脚部は機体を支えるだけで、移動にはホバーを使用する。緊急時には熱核ジェットによる飛行で移動し、ザクIIの数倍のジャンプ力を持つという。
ゾック以前の水陸両用MSは陸上での活動に主点を置いていたが、ゾックは水中での活動に主点を置いている。
フェアリングシェル(整流殻)による機体の抵抗・流体調整と熱核水流ジェットによる推進速度はどちらも良好で、一年戦争時の水陸両用MSの中では最も完成度の高い機体となった。
だが、ゾックを見たシャア・アズナブル大佐には「こんなMS使えるのか?」「見掛け倒しでなければいいのだがな」等と酷評され、ジャブロー潜入時には目立った戦果も上げられずにガンダムに撃破された。
武装
・フォノンメーザー砲(実際はメガ粒子砲)×1
・メガ粒子砲(収束ビーム砲)×8
・爪(クロー)?
余談
アニメに登場したゾックは実は2号機であり、他に2機程試作されたが所在は不明。またバリエーションも存在したとかしないとか。
ある漫画では宇宙用高機動MAとして登場。マ・クベが搭乗し、機動性で翻弄するもガンダムによって一撃で撃破され、ドズルの艦隊を巻き添えにして壊滅している。
また、一部のゲームでは4本足のゾックが出現する。
▲ 四脚型ゾック
最後に、ゾックはモノアイがピンクでなく黄色である珍しいMSのため、イラストを描く際はモノアイの色に注意しよう。たまに公式絵でもピンク色の時があるが、若さ故の過ちということで広い心で受け入れよう。では以上。