曖昧さ回避
- 機動戦士ガンダムに登場するモビルスーツ。本稿で解説
- ファイナルファンタジーⅤの登場人物。トゥールの町の水門の建築者。
- 王様ランキングの登場人物。冥府の罪人で山賊の頭。 → ゾック(王様ランキング)
カタログスペック
型式番号 | MSM-10 |
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所属 | ジオン公国突撃機動軍マッドアングラー隊(2号機) |
開発 | キャリフォルニアベース |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 23.9m(23.2mとする資料もあり) |
本体重量 | 167.6t |
全備重量 | 229.0t |
ジェネレーター出力 | 3,849kW |
スラスター総推力 | 253,000kg |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
武装 | 頭頂部フォノンメーザー砲1門(2号機はメガ粒子砲を装備)、肩部2連装メガ粒子砲4基8門、腕部アイアン・ネイル2基 |
概要
ジオン公国軍が開発した試作水陸両用MSで。
MSにしては極めて異例な前後対称の姿をしている。これは「180度転回があまりにも遅いため」「水中での機動性能を上げるため」「(時期から考えて)MAへの過度期に開発されたため」などの説がある。
一年戦争時のMSとしては破格の大型ジェネレーターを搭載しており、ザクⅡの4倍の出力を誇る。その為ゾックのメガ粒子砲は連射も可能で、連邦のビームライフルに相当するとされる。
当時のジオンMSの中でも群を抜いた火力は、1機で公国軍一個中隊のMSに匹敵するとの意見もある程。
両腕には爪=アイアン・ネイルがあるものの、砲を発射する際のアンカーとしての運用が考えられていた程度で実質はただの飾り扱いだったらしい……「腕なんて飾りです」なのか?
ゾック以前の水陸両用MSは陸上での活動に主点を置いていたが、ゾックは水中での活動に主点を置いている。
フェアリングシェル(=整流殻)による機体の抵抗・流体調整と熱核水流ジェットによる推進速度はどちらも良好で、一年戦争時の水陸両用MSの中では最も完成度の高い機体となった。
だが、機体の大型化と重量の増大をもたらしたため、脚部は機体を支えるだけで歩行は事実上不可能であり、地上での移動にはホバーを使用する。緊急時には熱核ジェットによるジャンプ飛行を行い、ザクⅡの数倍のジャンプ力を持つともされる。
このような局地専用メガ粒子移動砲座とも形容される特異な設計から、シャア・アズナブル大佐には「こんなMS使えるのか?」「見掛け倒しでなければいいのだがな」などと酷評されている。
主な搭乗者はボラスキニフ曹長。
ジャブロー潜入時には隠された入り口を発見した程度で目立った戦果も上げられず、シャアのズゴックを追撃していたガンダムを攻撃し、瞬殺されたもののシャアの撤退をアシストしている(劇場版では61式戦車に撃破されている)。
以上のように直接的な戦果こそ無いが、ゾックがシャアのズゴックをアシストしていなければ、ガンダムが追いついてしまう可能性はあったため、シャアにとって重要な役割をこなしている。
立体物
1/144ベストメカコレクション、BB戦士、HGUCシリーズ、ガシャポンSDガンダムフルカラーに各々ラインナップ。
BB戦士は、ゴッグ・アッガイが同梱した3体セットの1体としてラインナップされ劇中同様にモノアイが360度回転する。
HGUCは前後と左右が対称という特徴を生かし2機セットでもないのにポリキャップ以外全く同じランナーが2枚ずつ、ポリキャップもゾック専用の設計という非常に特異なパーツ構成をしている。またその都合上モノアイや頭頂部のフォノンメーザー砲が1門余剰となる。
胴体にはABS製の内部ディテールが造形されており別パーツ化されたモノアイの位置決めが可能。また、PET製のモノアイシールドが付属するためモノアイは露出しない。
余談
アニメに登場したゾックは実は2号機であり、他に2機程試作されたが所在は不明。またバリエーションも存在したとかしないとか。
派生作品での登場
ある漫画では宇宙用高機動MAとして登場。マ・クベが搭乗し、機動性で翻弄するもガンダムによって一撃で撃破され、ドズル・ザビの艦隊を巻き添えにして壊滅している。
また、一部のゲームでは四脚型のゾックが出現する(この多脚型はリブート版コミカライズの『ザ・ブルー・ディスティニー』では、初期型に近い扱いとなっている)。某ゲームではラスボスでもある。
漫画『機動戦士ガンダムサンダーボルト』では、四脚型のゾックがジオン残党軍にて運用されている場面がある。本作ではMSでもMAでもない区分の兵器、超巨大MF(モビルフォートレス)として登場する。要塞の名に恥じない程の大型の兵器として完成、6本のの巨大な脚を持ちその内前後の4本にはMSを格納、整備できる程のスペースと設備を有しており、出撃も可能としている。更にメガ粒子砲もかなり強力に設定されており、さながら「移動武器庫」と言わんばかりの扱いになっている。運用としては潜水艦マッドアングラー等と同等の部類と思われる。
主人公機であるアトラスガンダムにも不意打ちながらそこそこのダメージを与える等それなりに健闘したが、離反者の協力により南洋同盟により奪われてしまった。
『機動戦士ガンダムオンライン』にも参戦しており、一部のプレイヤー達からは「御神体」の愛称で呼ばれている。
ゲームによっては前後のメガ粒子砲を回転しながら一斉発射したり、頭部から放つメガ粒子ビームで薙ぎ払ったりする特異な攻撃モーションを持っている。
『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』にも登場するが、何とこちらは水陸両用MSなのに、先述の漫画のように宇宙空間で使用された(もっとも、水陸両用MSは浸水の危険性と常に隣り合わせの兵器である以上、気密性の高さが宇宙用と同等と推測される為、推進機関さえ変更すれば問題ないと思われる。実際にズゴックをコアとした新造MAや、一部では『全領域用可変MS』になった存在もあるので)。
ゲーム『ガンダムトゥルーオデッセイ』では、ダークモビル同盟四将軍の1人・怒涛のウェイバーが駆るモビルスーツとして登場する。
イラストを描く際の注意
ゾックはモノアイの色がピンクではなく黄色である珍しいMSの為、イラストを描く際はモノアイの色に注意しよう(たまに公式絵でもピンク色の時があるが、その時は「若さ故の過ち」として広い心で受け入れよう。無論、公式だけでなくユーザーもだが)。
以上からモノアイの色1つにしても、敬虔なるゾック教徒の目を以ってすれば、その信仰の浅薄さを一目で見透かされてしまうのである。日々の信仰を捧げて、来るべきMGゾックの降臨の祝福ができるのである。