「豊土」とよひじ、とは『ドリフターズ』(平野耕太)に登場する島津豊久と土方歳三の腐向けカップリングタグである。腐向けタグである「ドリ腐」及び「腐向け」タグと併用することが望ましい。
首の掻き合いを根本にした、喧嘩ップル。
単行本第4巻におけるヴェルリナ市街戦において激しい戦いを繰り広げた二人である。その際、互いの武士としての在り方、生き様においても激しくぶつかり合った。
「ははぁ さては 俺らの子孫がなにかしでかしてしもうたかの」
「薩奸死すべし」
豊久の羽織に刻まれた島津十字の紋を見て土方は上記の「薩奸」という言葉や多くの島津に対する恨み節を吐くが、それらは土方が生前、時は幕末に於いて薩摩・長州と彼の属する新選組が激しく対峙したことに起因していると思われる。
なお、それらの言葉を受けても当の豊久は飄々としており、逃げ回ったり食器を投げつけたりアカンベーなど、むしろ土方を煽るような行動を多々として行う。それらの行動に逐一激昂する土方であったが、それこそ信長の策の為の時間稼ぎであった。その際に豊久は、個を犠牲にして全を生かす島津の生き方を土方に語るが、「てめえら島津のそれが俺達を殺しやがった」と、感情を露わにする。
最後には刀もなく組み合っての殴り合いとなったが、黒王からの強い帰還命令に渋々従った土方の退陣により、漂流者及び豊久のヴェルリナ市街における戦さは幕を閉じた。
しかしながら、土方はヴェルリナ市街戦から帰還の道すがらにおいて豊久の「日本武士と戦えたち思うだが」という言葉を反芻して微笑んだり、5巻第55幕内モノローグにおいても「心が沸かん」「あの糞馬鹿との殴り合いは楽しかった」などと語るなどしている。
上記の理由などにより、史実を絡めた創作が多いのも魅力である。