2000年アトラスから発売されたGBソフト「真・女神転生デビルチルドレン」シリーズ及び、そのアニメ版と漫画版の総称・略称。
同社の中学生以上を対象としている女神転生シリーズとは違い、低年齢・小学生層をターゲットにしているため、登場するキャラクターはかわいくデザインされている。(一部オリジナルと同じのデザイン)
既存の女神転生シリーズと比べ、少年少女型の所謂「萌えモンスター」も多数登場する。
次々デビルを乗り換えてスピード攻略がしやすい「黒の書」と、じっくりデビルを育成する事が可能な「赤の書」が同時発売され、「ソウルハッカーズ」の要素をも盛り込んだ意欲的な作りは、子供向けとは言えゲームシリーズファンをも納得させる作りとなっていた。
TVアニメ化、マンガ化、トレーディングカードゲーム化、とメディアミックス展開も行われ、それぞれ一定の人気を博した。
(これらは登場人物や物語等の基本設定こそ共通しているものの、ゲーム、アニメ、マンガそれぞれに接点は無く、独立した別作品となっている。)
その後もPSでリメイク、GBCで「白の書」、白の書版のTCG、と商品展開は続いていったが、ここで一度このシリーズは落ち着くことになる。
数年後にはキャラクター・世界観を一新し、作品名も一部改変され「真・女神転生Dチルドレンライトアンドダーク」シリーズ(通称Dチル・海外での販売を考慮し“デビル”と書かなかった)がGBAで発売される。
GBAシリーズ一作目となる「光の書・闇の書」が発売され、前作同様アニメ&カード&漫画連載のメディアミックス展開が成されたが、前作程の人気を獲得する事はできず、続編である「炎の書・氷の書」ではメディアミックス展開は行われなかった。
また、「光の書・闇の書」はゲーム業界史上でも稀な、膨大な不良在庫を生み出した事で有名。
「炎の書・氷の書」では攻略本のデビル出現場所データが丸々半分誤植で埋められていたという、ぞんざいな扱いも特筆に価するだろう。
この四作品ではGB版の合成システムがより高度に進化しているものの、どのメディア媒体でもその全容が紹介されていないという事もあり、女神転生シリーズファンの間でも、ゲーム内容に関しては充分に周知されているとは言い難い不遇の作品である。
その他にも“Dチルシリーズ”のパズルゲーム、SLGとスピンオフが二作品発売されたが、売り上げは低迷したままシリーズは終了してしまった。