プラキットとして
フレームアームズ・ガール第6弾。
それまでのラインナップとは基本構造そのものが異なる、商品化前提の設計を施された初のFAガールである。
素体は完全な新規造形であり、バニーガールをイメージしたものとなっている。
バーゼラルドの特徴である頭部センサーは、ウサ耳のように立てたパッケージ絵の状態のほか、原典のバーゼラルド同様、寝かせておくこともできる。
髪型は金のロングヘア。アクションフィギュアにおいて敬遠されがちな髪型ではあるが、髪に可動部が設けられ、干渉部分から逃しやすいようになっている。
股関節の可動範囲に関しては、マテリア系から受け継いだ腰の可動部分のおかげで前方向に関しては優秀であり、体育座りも可能である。
しかし横や後ろに関しては轟雷やスティレット並の水準であり、上半身の可動範囲も狭いため、アクション性を重視するユーザーからは低評価を受けることも。
可動範囲が縮小した代わりに、ポージングの際にプロポーションが崩れにくくなっており、これは後発のフレズヴェルクにも継承される傾向となる。
脚部に関してはパッケージ絵の武装脚の他に専用デザインの素体脚も付属しており、非武装状態にすることもできる。(デザインは専用だが、もちろん他のFAガールの脚部としても使用できる)
ハイヒールとなっているため安定性は低く、自立させるためには細かい調整が必要となる。
武装に関しては、それまでのFAガールが装甲パーツを身に纏うスタイルであったのに対し、装備のほとんどが集中したバックパックを背負う形式となっている。
本体は脚部のみが武装脚に換装され、腕部に関しては素体のまま。
バックパックには大型の副腕が備えられており、その肩部はFAバーゼラルドのものをそのまま使用している。
副腕の右腕には銃器、左腕には鋏状に展開できるブレードが装備されている。
副腕肩部のハードポイントには、これまたFAバーゼラルドそのままのスラストアーマーが二基装備されている。
本家の倍に増えているが、これは後発のフレズヴェルクが相当なボリュームとなることが既に決定していたため、原典でライバル的関係であるバーゼラルドがボリューム負けしないように追加されたという事情がある。
なお、バックパックに武装が集中した形式のおかげで低コストでランナーを追加できたとのことである。
このハードポイントには専用のジョイントが付属しており、これを使用することで、他のFAの腕部を接続することができ、驚異の4本副腕の阿修羅像スタイルも可能であるほか、根本的には3mmジョイントなので様々なパーツを連結することもできる。
腰部分のスラスターユニットはボールジョイントで可動するほか、下部のアーマー部は回転させることができる。
3mm穴は、腰、武装脚の脛部左右、バックパック下部、副腕肩部、腰部スラスターに上下2個となっており、拡張性はラインナップを通じてもトップクラスに高い。
このあたりは原典のバーゼラルドが拡張前提で設計されたことの反映とも言えるだろう。
なおバーゼラルド用の拡張パーツをセットすることでゼルフィカールに近い状態も作ることはできるが、頭部や胸部等の追加装甲はつけられないため、完全再現はできない。
LIMITED COLOR HJ EDITION
雑誌「フィギュアJAPAN」付録。書籍扱いの商品となる。
カラーリングが赤系に変更され、髪も黒髪となっているほか、オレンジ色のマテリア髪型も付属する。
また素体部分に関しては肌色のランナーがまるまる一式追加されており、一部パーツを除いてもう一体素体を作ることができるだけのパーツが入っている。
またタンポ印刷なしのフェイスパーツが4つ同梱されるなど、カスタマイズ幅の広い商品となっている。
その分、高額でもあるが……
本体であるフィギュアJAPANには、フレームアームズ・ガール企画時の秘話などが満載されたインタビュー記事や、製作テクニック等が掲載されており、こちらもなかなか読み応えのある一品となっている。
アニメ版
第1話から登場。
キット版とは一部カラーリングが異なっており、キットで青だった部分がシャンパンゴールド、ブルーグレーだった部分が黒へと変更され、髪の色も若干淡いものになっている。
スティレットと共にあおの家に届けられるが、開封を待たずに飛び出したスティレットとは対照的に、中で眠っていた。
性格は天真爛漫でイタズラ好き。言動も他のFAガール達に比べると子供っぽい。そのためか、身長がやや低めに設定されている(キット版は他のものと同等)。ただし、知識はいろいろと豊富で、あおからも「本当は頭良いんじゃないの?」と突っ込まれている。
バトルにおいてはスティレットと同じく空戦タイプであり、スラストアーマーを自律飛行させての一斉射撃で一気に勝負を決めようとするも、直前のアクシデントによって空中に舞っていた埃でレーザーの弾道が曲がってしまい、轟雷から反撃の滑腔砲を受けて一撃で撃破されてしまう。
その後はバトルに参加することはなく、もっぱらFAガールやその武装に関する知識の豊富さを活かし、あおの肩に乗って解説役を担当。
第5話のおつかいバトルではヤギに気を取られて勝機を逃し、第6話においてはマテリア姉妹と共に夜の学校でイタズラの仕掛け役となるも、本物の怪奇現象によってしっぺ返しを喰らうこととなるなど、その性格が災いして「好奇心は猫を殺す」を地で行く失敗が多いが、常時遊びのスタンスであり本気で物事に取り組もうとしない姿勢であるため、真の実力は未知数である。
第7話では、かくれんぼでエネルギーを使い果たし寝ていたところにフレズヴェルクが襲来したため、直接邂逅することはなかった。
原典のフレームアームズにおいては対フレズヴェルクを想定した次世代機として完成したため、性能的には互角に近い存在であると思われるが……?
なおカラーリング以外の原典との相違点として、TCS干渉弾と通常弾を同時発射する、つまり実弾を用いるセグメントライフルが、ホーミングレーザーを放っていることや、スラストアーマーが独立飛行する点などが挙げられる。もっとも、フレームアームズの公式設定やストーリーは、フレームアームズ・ガールにおけるアニメ版の世界観同様、「一つの解釈」という位置付けであるため、そのあたりは自由な発想の産物と言えるのかもしれないが。
ちなみに小説版においては、加速と小回り(すなわち運動性)についてはスティレットに劣るが、最大速度(機動性)と火力についてはバーゼラルドが上回っている、という関係になるらしい。