マリア・フリードリヒ
まりあふりーどりひ
我がフリードリヒ家に代々伝わることです
人物
「蝋人形城殺人事件」に登場した容疑者の1人。ドイツ警察最年少監察官。白い素肌と金髪の美少女。
Mr.レッドラムの招待を受けてミステリーナイトに参加すべく来日し、城に続く森の中で迷っていた所を金田一一らと出会い、共に蝋人形城に向かう。
劇中での行動
序盤こそ、カタコトの日本語で日本に慣れない外国人という印象を強めていたが、事件発生直後からなぜか日本語が流ちょうになり、当麻の死体を検視した際にその血を舐めるかのようなそぶりを見せる、割ったワイングラスで手を切った際に自分の血を舐める、暖炉に続く煙突を見に城のバルコニーに出てきた金田一が城の上方にマリアがいる(ように見えた)と思った直後、瞬間移動のごとく金田一の背後に現れ、更に彼の首筋に氷のように冷たい唇で口づけるなどの奇行が目立っていく。
更に、かつて猟奇事件を引き起こしたバルト城城主エリザベート・フリードリヒの肖像画と容姿が非常によく似ているなど、極めて謎めいた人物である
そのため、一時犯人と疑われとある人物2人から地下拷問室で脅しをかけられるはめになるが、直後に金田一たちが駆け付けたため、事なきを得ている。
最終的には、真犯人の放火によって崩れ落ちるバルト城から金田一一行を守るため、完璧な防火設計を施された食堂の暖炉付近に誘導する。おかげで金田一たちは無事生き延びたものの、自身は生死不明のまま行方知れずとなる。暖炉の真上付近に飾られていたため焼けずに残ったはずの肖像画も忽然と姿を消していたという。
正体
防火設計について「フリードリヒ家に代々伝わる秘密」と発言しているため、
エリザベート・バートリの血筋の者であることは間違いないと思われるのだが、その後、
「ドイツ警察にそんな監察医はいない」との驚愕の事実が判明。
結局、彼女の正体は最後まで分からずじまいであった。
漫画版ではミステリーナイトへの参加目的が不明だったが、「バルト城を故郷のドイツに持ち帰ること」と明確に語られていることから、恐らくエリザベート本人が城を取り戻すべく化けて表れたものとも取れるがあくまで憶測でしかない。
また、アニメ版では彼女の正体にまつわる演出が全てカットされているため印象が薄いが、代わりに「肖像画の女性に似ている」と金田一に言及された際に、微笑みを浮かべながら肖像画を見つめるという新規シーンでさりげなく正体が示唆されている。
作劇的な観点から言うと、彼女の存在そのものは犯人の正体を攪乱するための、いわゆる「ミスリード要員」なのだが、「明らかにうさん臭い人はまず犯人ではない」という分かりやすい法則があるため、振る舞い自体がやけにオカルト染みていたこともあって彼女が犯人だと本気で思った人はいなかっただろう