「犯罪は悲劇しか生まないんだよ」
概要
かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。通算でのFILE12にあたる。単行本第16巻、17巻に収録。全13話。
テレビドラマでは第1シーズン第7話・第8話として1995年9月9日~16日に、テレビアニメでは第7話~第9話として1997年5月19日~6月2日にかけて放送された。
原作漫画が単行本に収録されるより前にドラマ版が放送された(一期の最終回)。原作漫画はレギュラーのコスプレ姿と明智警視の魅力的な描写が人気が高く、鉄の処女を使った殺害シーンの怖さは漫画もドラマも共通だった(案の定、アニメ版では変更)。
あらすじ
明智警視による(半分無理やり)誘いのもと、長野県日本アルプスの山奥に移築されたドイツの古城「バルト城」で行われるミステリーナイトツアーに参加した金田一と美雪。 バルト城には世界各国から様々な名探偵?達が集まっていた。 そしてこの城には、参加者達を模した蝋人形達が並べられていた。
「フハハハハ!バルト城ミステリーナイトツアーへようこそ…!」
城の主・Mr.レッドラムのアナウンスの元、事件は幕を開けた…。
登場人物
- マリア・フリードリヒ:19歳のドイツ最年少監察医。元バルト城の主であるエリザベート・フリードリヒと全く同じ容姿をしている。しかしその正体は?
- リチャード・アンダーソン:イギリス代表の犯罪心理学者にして紳士。そしてみんなのトラウマ。
- 南山駿三:フランケンシュタインの怪物のような風貌の執事。
- 多岐川かほる:日本ミステリー界の女王で「双子姉妹探偵」が代表作。
- エドワード・コロンボ:刑事コロンボの甥で老け顔の17歳。
- 真木目仁/真木目ひとみ:犯罪ルポライターで原作ではクズ、アニメでは気のいいオッサン、ドラマでは性格のいいチャイナドレスの女性である。
- 当麻恵:探偵会社社長。おかっぱ頭がキュートな47歳のおばさん。
- 坂東九三郎:推理小説評論家でダイニングメッセージw。
- 銭形ケンタロウ:ドラマオリジナルキャラ1。エドワード・コロンボの代役で、設定はほぼ同じ。
- 山田隆明:ドラマオリジナルキャラ2。スキンヘッドの弁護士で、ある事件に関与した1人。リチャード並のトラウマを与えたが、てるてる坊主がお粗末だった為、シリアスな笑いも誘った。
怪人『Mrレッドラム』
高笑いが特徴の自称バルト城の主、アニメ版では声優が真木目と同じであるがその正体は?
REDRUMを逆さから読むと……
ドラマ版
一期の最終回(前後編)であり、原作と同時進行で放映された。原作で重要キャラの明智健悟が登場しない為、ドラマだけのオリジナル設定が盛り込まれている。
カットされたシーン、変更されたシーン、追加されたシーンがあり、性別を変更されたキャラやオリジナルキャラクターが出るにもかかわらず、原作に近い出来になっている(『幽霊客船殺人事件』のアニメ版とドラマ版に通じる。ちなみに塩のシーンがカットされたのは、塩を生成するのが無理で現実味が出せなかったかららしい)。
『金田一と美雪が洞窟に閉じ込められる』『マリアの正体で揉めるシーンがより印象的になる』(思い込みの心理、大昔の白骨死体の発見が追加。肖像画の設定はカット。)『第三の犠牲者がオリキャラに変えられる』(死因も首を斬られて切り離した体の上に置かれるというオリジナル設定。原作の第三の犠牲者の死因は首吊り。)『金田一や美雪の人形が殺害されて揉める』(フェイクであり、本人たちは無事。原作の明智殺害未遂に相当。)『古典的ギャグ漫画風のオチ』(ヒント:金田一が引っ越すと知って美雪がショックを受けるが…?)等、原作と一緒に読むと一粒で二度おいしい作りになっていた(原作の単行本を待つ楽しみもできた)。原作の第三の犠牲者は解決編まで生き残り、犯人が手を下す以外の方法で、印象的な演出で死ぬこととなった。
アニメ版
明智警視の初エピソードとなっている。
薄暗い中世の城が舞台なのに点滅効果が使えず、とある残虐描写が削除された為、原作&ドラマと比べると地味な印象になってしまった。
表記ゆれ
関連項目
シャイニング(スティーブン・キング)…パロディのシーンが登場する。
タロット山荘殺人事件 → 蝋人形城殺人事件 → 怪盗紳士の殺人