この島から悲しい報らせが届くのも━━━━これで最後だ!
概要
『金田一少年の事件簿』File:5。単行本5~6巻に掲載。
宮崎県日向灘に浮かぶ絶海の孤島である秘宝島(悲報島)を舞台に、豊臣秀吉の残した埋蔵金を巡る戦いと恐怖の連続殺人を描いた物語。
アニメでは第13話~15話において『悲報島殺人事件』のタイトルで放映された。ドラマでは第4話が該当。
1996年には、後日談となるPS専用ADV『秘宝島・新たなる惨劇』が発売された。同作によれば、オーナーの死後、この島は国有地になったらしい。
あらすじ
日本を覆う不景気の波は金田一家にも訪れていた。父の会社が不況に伴いボーナスがカットされ、念願のバイクを買えなくなった金田一一は、母から勧められるがままに新聞広告に掲載されていたミステリーツアーに応募する。運よく試験を突破した一は、勝手についてきた七瀬美雪と共に謎の舞台となる九州の離れ小島「秘宝島」に向かう。
秘宝島へ梶を切る船の中で美作オーナーの娘・美作碧から島に眠る時価数十億の金塊について聞かされ胸躍らせる一であったが、島のロッジで待ち受けていたのは妖怪の山童の像と、変わり果てた姿となった美作オーナーの無残な躯であった。さらに美作オーナーだけではなく、他の参加者が何者かに惨殺された遺体で次々と発見されて……。
登場人物
- 美作大介:島のオーナー。宮崎で不動産業を営む男性。何も台詞が無いまま犯人に殺されバラバラにされてしまう。遺体は広間の柱時計から発見された。
- 美作碧:15歳。美作オーナーの娘で、父からミステリーツアーの運営に協力するように命令される。メイン画像の顔芸している人。
- 岩田英作:65歳。美作父娘に仕える老執事。
- クリス・アインシュタイン:13歳の天才児。アメリカ合衆国で博士号を取ったIQ180の少年学者。ソロモンの末裔を自称する。
- 八十島隆三:52歳。バーコード頭の汗っかきオヤジ(メイン画像1コマ目右端)。
- 柿本麻人:43歳。サングラスをかけアーミールックに身を包んだトレジャーハンターの男(メイン画像1コマ目右から2番目)。
- 矢荻久義:42歳。パーマ頭のがっしりした体格のおっさん。柿本とは旧知の仲らしい。
- 茅杏子:大会社の令嬢を自称する妖しいインテリ美女(メイン画像1コマ目左端)。常に木製の箱を抱えている。ドラマでは未登場。
- 火村康平:眼鏡をかけた細身の男(メイン画像中央)。外科医。やや神経質で怒りっぽい所がある。同じくドラマでは未登場。
秘宝島
宮崎県は日向灘に浮かぶ南海の孤島。島は道がほとんど整備されておらず、美作家の建てたロッジ以外は建物もなく、普段は無人島である。美作オーナーが人間嫌いらしく、島には鶏などの家畜が放牧され、畑もあり自給自足が可能。
島には1週間に1本の定期便を除き、船の航路は全く無く、それ以外に本土から行き来する方法は無い。
また、摂氏120度の間欠泉が海岸に点在している。
かつては豊臣秀吉が朝鮮出兵に備え軍用金を隠したらしく、島の地底には時価20億円(80億とする説も)にも及ぶ黄金が眠るとの噂である。その黄金を守るのが人食いの野人山童(やまわろ)であり、黄金に手を掛けた者を活かしておかないという。
怪人『招かれざる客』
美作オーナーを惨殺し、秘宝に関わる者たちを次々に血祭りにあげる謎の殺人鬼。冷酷残忍な犯行を好み、殺された者はバラバラの死骸に成り果てる。
名前は招待状を持っていないという理由で金田一らが名付けた者であり、勘違いされやすいが山童ではない。
関連項目
学園七不思議殺人事件 → 秘宝島殺人事件 → 悲恋湖伝説殺人事件