概要
CV:深見梨加
演:山口香緒里
『秘宝島殺人事件』に登場する人物。17歳。スケベな金田一一が見惚れるほどの美貌を持つ。
秘宝島オーナーである不動産会社社長・美作大介の娘。元々アメリカに住んでいたが、数年ぶりに連絡をよこした父から秘宝島発掘ツアーのアシストを命じられ、執事の岩田英作と共に島に渡った。
怪人「招かれざる客」によりバラバラに切り刻まれた父の死体を見て卒倒するも、正気に返ってからは父の命(実質的な遺言)に従い、参加者を持て成すために宿場のセッティングや料理などを手伝う。
優しく穏やかな性格の少女で、一に着いてきた美雪が彼の妹ではないことには薄々感づいていたが、特に咎めることもなく参加を認めるなど度量も広い。
宝のことしか考えていない父に対しては呆れ気味な所もあったようで、一に深い孤独を抱えていた胸中を告げたこともある。
名前の由来はおそらく緑がイメージカラーの岡山県の温泉。
関連項目
ネタバレ注意
金田一一「そうさ…こいつは『美作碧』なんかじゃない!! れっきとした『男』だ!!!」
実は本物の碧は既に亡くなっており、ツアーに参加していたのは「招かれざる客」と思われていた佐伯航一郎その人であった。
(画像左が碧、右が航一郎)
両親を亡くした航一郎(13歳)はアメリカで叔父から性的虐待を受け、9歳の時に家に火をつけ叔父を焼き殺した末に逃走し、犯罪を重ねて荒れた生活を送っていた(アニメでは叔父に関する話については語られていない)。そんな地獄の中で航一郎が出会ったのは、父・佐伯京介を転落死させた美作オーナーの娘である碧だった。
航一郎は美作オーナーに怒りを募らせていたが、碧はそのことは知らず、「小さい頃に遊んだ可愛い子」くらいの認識しかなかった。航一郎の演技していたニセ碧と同じく優しく美しく誰よりも純粋だった碧は、航一郎に対して無償の笑顔と慈愛を与え、共に美作オーナー(及びそのシンパ)により植え付けられた孤独を慰め合っていた。
いわばそれは、航一郎にとっても初恋だった。
だが、碧はある日唐突に手首を切って自害してしまう。
彼女の残した日記帳には、宝を手にするために家族を捨てた父への悲しみと、航一郎と自分の未来を奪った秘宝島への憎しみが綴られていた。
血に染まる浴槽の傍らで物言わぬ躯となった碧を抱きかかえた航一郎は、その心を鬼へと変えていく。
航一郎が闇に染まった心を隠すため、光を与えてくれた『美作碧』の仮面を被ったのは、それから間もない事だった。
余談だが、原作とアニメでは服を破かれ男だとバレるが、ドラマ版ではカツラが外れショートヘアーだったということでバレる表現になっている。ちなみに演者はわざわざ薄着の上着を着用し、演者の胸の谷間が見える場面が存在している(肌色のスライムを付けてる設定なのかもしれない)。
アニメでは正体がバレる前と後とで声優が変わる設定であり、本物の碧は無声であった(女装している間も藤田さんで、本物碧が深見さんだった初期案があったのだろうか)。