概要
ことから生まれたフレーズ。
緑という色や緑という名前を貶めるフレーズではないので誤解なさらぬよう。
キャラクターにおいて
緑の不遇さは、ファンの人ですら自虐・自嘲するほどである。
緑は目に優しい色として有名で、人名としても人気が高く、風や植物を使った比喩表現も数え切れないのにあんまりである。
イメージカラーが緑のキャラは、人気が出る時はとことん出るのだが。
原因は子供がそこまで好まない色だからであり、むしろ癒やしを求める大人が好むことが多い色だからである。
これは世界共通のようで、やはり男児からは赤と青の人気が高い(特に海外では青が圧倒的である)。また女児からも人気が高いのは赤、ピンク、青(水色含む)、白などで、それに対し(特に女児にとっての女子で)緑色の人気は弱いことがわかっている。
黄色はそこまで人気のある色ではないが、小学生の帽子など子供をイメージさせる親しみやすい色として、NARUTOのうずまきナルト、金色のガッシュのガッシュ・ベル、魔法陣グルグルのニケ、セーラームーンの月野うさぎなど数多くの作品で少年、少女漫画の主人公のシンボルカラーに採用されている。
対する緑の不遇なエピソードは枚挙にいとまがない。
プリキュアシリーズの緑キュアの不遇さは、今や語り草になっている(ネットで、スタッフが「緑という色が女児に人気が出づらい」という大人の事情を話すまでに至っている)。2012年度放送のスマイルプリキュアでも当初は緑ではなく紫色の採用が予定されていた。
悪役の緑のキャラで、ドクロクシーやバッタモンダーなど、緑の悪いイメージを集約したネーミングの悪役まで出る始末。
ドラマ「問題のあるレストラン」の第4話では「私はいつも緑を選ぶ係でした」というフレーズも生まれた。
アメリカの映画会社であるドリームワークスの担当者が日本でだけシュレックの興行成績が振るわなかった理由に「日本人は緑のキャラが嫌いだから」と吐き捨てたという逸話がある。(イルミネーションに買収される前のドリームワークスは日本での宣伝戦略にほとんど力を入れていなかった為、緑のせいにするのもいかがなものかと思うが…)
プリキュアの元ネタであるスーパー戦隊シリーズでも緑は不遇気味で、特に昭和戦隊ではフィルムの画質の関係(黒と紛らわしい)もあってかなり扱いが悪く、1988年度の超獣戦隊ライブマンに至るまで黒と緑が同時に存在することはなかった。平成以降も、黒と緑が同時に存在する戦隊は2008年度の炎神戦隊ゴーオンジャー等ごく僅かである。
人気RPG「ポケットモンスター」の第1作は赤、緑、青、黄色の4色のパッケージであり、第1陣が赤版と緑版であったのだが、この2作では赤版の方が多く売れている。さらに海外版では緑版のデータのまま、タイトルを青版にしているため、世界中で人気のあるコンテンツであっても緑色が不遇、という風潮は逃れられない。しかし、リメイク版では海外でも緑版は緑版として売られることとなったためポケモン界隈においてはこの風潮は薄まっているだろう。
フジテレビで放送されていた「ポンキッキ」シリーズに登場するメインキャラクター、ガチャピンは緑色であり、長いこと番組およびフジテレビの顔として活躍してきた経緯があるため、彼を使って反証できるケースも考えられる。
子供向けでなくなれば、この風潮は薄まる傾向にある。ラブライブ!シリーズではイメージカラーが緑色のキャラクターは小泉花陽、松浦果南、エマ・ヴェルデ、三船栞子、平安名すみれ、若菜四季と各シリーズに存在、シリーズ初期からいるメンバーと追加メンバーそれぞれに一人ずついるという優遇っぷりである。だが、緑髪にすることは避けられており、現時点で栞子以外明確に緑髪と言えるキャラは存在しない。花陽は茶髪、果南、四季は青髪、エマは赤髪、すみれは金髪である。花陽は本サイトで緑髪の一覧に入っているが、企画当初のμ'sメンバーは天然で存在する色に近い色調の髪をしており、花陽を緑髪とするのはいささか厳しいところがある。
スクールアイドルではないがメインメンバーの一人にカウントされる高咲侑も黒髪だが毛先を緑色にしている。
ほかにも、女子キャラで、ファイナルファンタジーシリーズ屈指の人気ヒロインであるリディア(髪も緑髪)のシンボルカラーであったり、ドラゴンクエストⅣ、ファイナルファンタジーⅥ、ルーンファクトリー4、薬屋のひとりごとのように緑色の女子が中心人物の有名作品も多かったり、マクロスFのランカ・リーも緑髪ながらキラッ☆で一躍有名になっていたり、でじこ、マルチ、C.C.、初音ミク、ずんだもんの成功は言うまでもなく、もっと時をさかのぼってアニメ版ラムちゃんもシンボルカラーは緑(玉虫色)であり、ディードリット、リース、翠星石も服のみが緑だが人気キャラであり、緑キャラは神秘的かつ知的なイメージ、目立ち過ぎない慎ましいイメージ、マイナスをプラスに昇華するイメージを与えるキャラが多く、一番人気になれる可能性を秘めている(実際、スター☆トゥインクルプリキュアで一番人気があったのは緑キュアであるキュアミルキーだった)。
ゼルダの伝説、南国少年パプワくん、僕のヒーローアカデミアのように男子キャラが中心の話だと更に前例が増える。
似たポジション
一方、大人向けでは黄色はいらない子といわれているが、これも大人があまり黄色を好まない、海外では凡庸な色(金髪と区別がつかない)のも決して無関係ではないと言えるだろう。
四季で秋だけが抜かされやすい(例:三色団子)のは、秋だけがないのを、「商い」「飽きない」と掛けた縁起のいい表現である。
その秋が、地球温暖化で徐々に短くなっているのは皮肉な現象だが、十五夜とハロウィンは人気が高く、「すすき、すすき、おまえのそばから、あきはどんどんにげていくよ」という歌詞は美しい。
商品戦略における緑色の意味
メロンクリームソーダや氷メロン(どちらも香料を使った無果汁が多い)が出たばかりの頃はメロン味は売れっ子だったが、天然ものに近い味が広まるにつれてシェイクやポップキャンディやねるねるねるねからもメロン味はリストラされ、今は緑色の味というと抹茶味のほうがメジャーになってしまった(抹茶味のスイーツは好きな人はとことん好き、苦手な人はとことん苦手とされている)。また、オレンジ色の果肉のメロンがメジャーになるにつれて、メロン味の食品のパッケージに緑色が使われるケースは減っていく。
女児向けでは、緑の商品やキャラクターはエメラルドグリーンにしたり、水色に近い色(ターコイズ)にしたり、ピンクや黄色などの差し色を入れたり、人外にするなどの対策が取られているようである。
作品全体をアースカラーにして、緑・茶色・灰色などの自然をイメージする色をキャラ全員にオーバーレイで乗算する手法や緑に重要な役割を持たせる手法もあるようである。
そんな緑色が輝いていたところもあった。昭和末期~平成初期のロゴデザインである。というのも、環境保護が声高に叫ばれていたことや、当時絶頂期だったPARCOやセゾンなど西武王国の緑色のロゴを真似たものが多数作られていたからである。なんと緑色が都会の象徴だったのだ。この時代に作られた市町村旗を見てみると緑色+曲線図形という恐ろしいまでにワンパターンだったりする。
しかし、そのPARCOも今や黒いロゴになってしまったのは何とも言い難い。
虹色に関する審理
心理四原色で唯一の中間色、虹色の中間に位置する色(温かい、涼しいのいずれの印象も感じさせない為、おもちゃ屋などに並んでいると地味に見える?)、爬虫類・両生類・昆虫・微生物などのゲテモノ(好きな人と嫌いな人の差が激しい)の色、毒・野菜の苦味をイメージする色、女性向けで花畑が草原の上位互換にされる現象、コーディネートで他の色に合わせづらいこと、農村や里山(田舎)をイメージする色であること、地球(背景)をイメージする色であることなどが不人気な原因と予測されるが、真相は分からない。
過激派が得する場所、好き嫌いが激しい人のいる場所ではひたすら損をする色なのであろう。
アフリカでは虹は八色とされており、八色目として黄緑色を挙げているが、日本では、水色、ピンク、薄紫、白が八色目以降の虹色の候補になってしまっている。
交通における緑色
交通においては鉄道において緑色が採用されることが多い。
例えば、東京の中心部を走る山手線や東京と東北・北海道を高速で結ぶ東北新幹線の200系やまびこ号やE5系はやぶさ号、西日本の豪華列車トワイライトエクスプレス等、知名度の高い列車の中には緑色の車体のものも少なくはないのだ。ヨドバシカメラのCMソングの歌い出しでも「丸い緑の山手線」から店舗へのアクセスを紹介している。
また、高速道路の案内看板も緑色と定められているため陸上交通では緑色は引っ張りだこである。
余談
グリーンアイドモンスター・緑色の眼をした怪物という単語があるが、こっちは本当に「いらない子」である(緑目のキャラクターとは別)。
日本に比べると欧米では緑色のキャラクターはかなり多いのだが、これは緑色が人気があるという話ではなく、緑が「人間の肌ではありえない色」という記号として重宝されているためもある。
ちょっと間抜けなコミックリリーフや、憎むべき悪役なんかには、緑色のキャラクターを配置しておけば「これは特定の人種や病気の人を揶揄しているわけではない」という表明になり、過激なクレームから身を守れるのだとか。
化粧業界では、ブルーベースとイエローベースのどっちにも属さない肌の色をオリーブスキン(見た目は緑ではなく、色の濃淡も関係なく、暗くも明るくもない色といった感じ)と呼んでいる。
パワプロクンポケットシリーズでは緑髪の彼女キャラクターはシナリオが濃く人気キャラクターとなる事が多い。ファンからは「緑髪伝説」と称されることも。
僕のヒーローアカデミアの主人公・緑谷出久は、「無個性のヒーロー」というコンセプトから、「主役になれない色」のイメージがある緑を名前に使ったという(出典:作者インタビュー)。
関連タグ
緑 黄緑 青緑 深緑 白緑 灰緑 苔色 オリーブ色 グリーン
グリーンヒーロー グリーンヒロイン 緑の悪魔 イメージカラー
2Pカラー ルイージ 初代緑の影が薄かったからさ! 緑の死亡フラグ
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