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概要編集

CV:藤田淑子

演:ジョン・マクダモット(児童時)


 『秘宝島殺人事件』に登場する人物。

 10年前に事故死した秘宝島研究の第一人者・佐伯京介の息子母親はアメリカ人舞台女優(白人と思われる)で、髪は茶色

 3歳(アニメでは5歳)の頃から英語を話すなど頭が良かったらしく、母親に似てかなりの美少年である。

 生きていれば13歳(アニメでは15歳)になるはずだが、佐伯教授が事故死して以降はアメリカの叔父に育てられ、火災に巻き込まれて行方を晦ましている。


 秘宝島で起こる連続殺人が、いずれも佐伯研究会に所属していた男たちを標的にしていることを知った金田一は、失踪した航一郎こそが真犯人「招かれざる客」ではないかと訝しむが…。























以下、ネタバレ注意























「その通りさ…オレが殺したんだよ! あのドブネズミどもをなァ!!」


「お前に何が分かる! 碧は…碧は…!?」



予想通り招かれざる客の正体は彼であった。

しかも航一郎は女装して、島のオーナー・美作大介(真っ先に殺された)の娘・美作碧に成りすましてツアーを開催したのである。


佐伯教授は美作オーナーを始めとする、金に目がくらんだ仲間たちと揉みあいになってから滑り落ち、命を失った。航一郎はその光景を目の当たりにしていたが、3歳児に法廷の証言能力があるわけもなく、そのまま叔父に引き取られることとなった。

しかしこの叔父が最低な男であり、を飲んでは暴力を振るい、航一郎にただ働きをさせ、しまいには女装させてレイプしようとした。身の危険を感じた航一郎は9歳の時に睡眠薬をもって叔父を眠らせると家に火を付けて殺害し、身を晦ました。

その後、航一郎は養護施設に預けられるも脱走し、スラム街でスリ喧嘩変態の相手など荒んだ転落人生を歩むも、(本物の)美作碧と再会を果たし、同じく深い孤独の渦中にあった碧に心惹かれていく。

やがて二人はに落ちるが、美作一派の財宝狂いに絶望した碧は自ら命を絶つ。彼女の残した日記から、自分と碧を絶望の淵に追いやった連中に怒りを滾らせた航一郎は、悪魔に魂を売り渡した。


母親譲りの美貌演技力(顔つきが似ているのは碧も指摘しており、変声期を迎えていなかったのが幸いし航一郎は髪を染めて乳パッドを入れただけで美作一派や執事の目をごまかせた)を用いて美作オーナーを騙し、秘宝島ツアーを作り上げると、航一郎は最早用済みとなった美作オーナーを殺害しバラバラに切り刻んで時計に押し込んだ

そしてクローズドサークルとなった秘宝島の地理と自身がツアーの主催者であるという権力を活かして美作の仲間たちを次々に殺害していったのだが、彼(表向きには彼女)の「真相」を知った参加者・火村康平外科医であり、死亡推定時刻を偽称するために選んだ)を口封じのために殺してしまう。

その突発的な殺人と、ある重大なミスに気付いた金田一により正体が暴かれてしまった。


「碧」の正体を知ると執事・岩田英作は掌を返し、(航一郎が仲間割れによる皆殺しを目論んで用意しておいた)猟銃を突きつけて航一郎に財宝の在処を吐くよう迫る。航一郎の案内によりついに黄金は岩田らの目の前に現れるが、それは隠し場所の崩落を意味していた…。

真っ先に自業自得の最期を迎えた岩田を除く一行は脱出を図るも、復讐を終えた航一郎は洞内に残り、憎い財宝と共に一生を終えることを願う。しかしそのことに気付いた金田一は洞窟に戻り、二人はの中に閉じ込められてしまった。

生きながらえてしまった航一郎は「何もしなけりゃ酸素不足で楽に死ねるぜ?」と金田一を嘲るものの、金田一はキッパリと返す。


「オレはお前みたいに貧乏したこともねぇから偉そうなことは言えねえよ…でもこれだけはわかる」

「どんなにどん底でも…どんなに暗闇の中を生きてても」




「やり直しのきかない人生はないんだ!!」



金田一の言葉が、忘れかけていた航一郎の心に灯を点した。薄れゆく意識の中、航一郎は金田一に加勢し、を掘り始める。程無くして天井は崩れ、光は差した。その光景は、まるで航一郎の閉ざされた心を表していたかのようだった…。



その後、警察に自首し、公式ガイドブックによれば少年院送致になった後に仮釈放となったらしい。シャバに出た後も女装癖はなかなか抜けなかったという。


女装がバレる前に失神して金田一に抱きかかえられ、寝かされて介抱されるシーンがあるが、金田一がスケベな割に紳士だったお陰で、胸を触られずに済んでいた(上着を取らなければ本当の女の胸だと錯覚するぐらい乳パッドが精巧だった可能性もある。ちなみに金田一は、女性にぶつかられただけで胸のサイズを特定したことが何度かある)。

女装中は白パンツを穿いていたが、それでも男だとバレない自信があったのだろうか。

地毛は茶髪のはずだが、髪を碧と同じ黒(緑の黒髪)に染めたまま警察行きになった。

ちなみに、金田一は航一郎と本物の碧が恋愛関係にあったのは推理できないまま終わり、次の悲恋湖でも同じ過ちをやらかした(この頃は連載初期で、金田一と美雪の関係が発展途上で、金田一に恋する女性ゲストも少ない頃だったので無理もない。ちなみに悲恋湖では金田一は童貞を発言しており、美雪は男性の腕時計を女物と見抜くなどのオマセな発言をしている。女の子のほうが心の成長が早いのである)。


ドラマ版では叔父を焼き殺したのではなく刃物で刺し殺して少年院行きになった、と設定が改変されており、碧との再会も偶然ではなく碧本人たっての希望ということになっていた。

それ故に原作に輪をかけて碧を失った悲しみは深く、洞窟が崩れた時には「金田一さん、あんたの幼馴染、大切にしてやれよ!!」と言い残し、命を落とした。

(前述した公式ガイドブックではどうもこの辺を原作と混同していたらしく、犯罪心理分析ファイルで航一郎を検証した際には「彼の目に優しさが戻ったのは、死へと向かうその時だった」などと洞窟崩落から助からなかったかのように記してある)


金田一少年の事件簿外伝犯人たちの事件簿』では、週刊少年マガジンに出張掲載されたEP:EXTRAで主人公を務める。当初はやったことのない女装になれずおかめのような化粧をしてしまったり、成長期突入寸前で筋肉が付き始めた体をごまかすのに必死だったりと悪戦苦闘の様子が描かれている。

原作でも、洞窟の岩を動かす航一郎少年の逞しい両腕は、もはや女の手には見えなくなっていた。


関連項目編集

事件簿の怪人 ショタ おねショタ 男の娘 金田一少年の事件簿の登場人物一覧

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