ここは太平洋戦争中、何万人という日本兵が死んだ「玉砕の島」。
「亡霊兵士を見た人は、必ず不幸な目にあうのよ!」
概要
『金田一少年の事件簿』File:14。単行本では19巻と20巻に収録。
アニメでは60~62話、テレビドラマでは第2シーズン(堂本剛版)第8・9話で放送。
太平洋戦争の敗残兵伝説をもとにした話であり、原作、ドラマ共々、ある理由で非常に犯人の正解率が低かった(特にドラマ。ちなみに、トリックの難しさ以外が理由)。1990年代後半が舞台なので、多少「敗残兵」設定に無理がある気がするが、やはり真犯人のブラフであった。
集団爆殺跡のシーンは「戦争記録映画で見た光景が目の前にあった」と述べられたようにかなりのグロテスクでその内の1人は原作では首だけでドラマ版では上半身のみと化しており、アニメ版では当然ながら自粛された。
あらすじ
美雪との仲の進展を意図して、「無人島探検ツアー」に参加したハジメだが、島に着いた途端、『とんでもないところに来た』感を抱く。
島はかつて何万もの日本兵が死んだ「玉砕の島」であり、今も旧日本軍の生き残り兵士がジャングルに潜み、「戦争」を続けているらしいのだ。
島で出会った大学のサバイバルチームのメンバーの半数は、ハジメたちの前に生きた姿を見せることもなく、爆弾(アニメではキャノン砲)で殺されてしまった…。
ドラマ版
ドラマ版は二期の最終回として制作され、ミス研のキャラが多く登場しているので原作とはまったく違うカオスな仕上がりになっている。原作では登場しない真壁誠の潔癖症&ヘタレ化、犯人の一人の挿げ替え&改変(ネタバレになるが、もはやアレンジキャラ)、事件の元凶となったキャラ(犯人とは別)の酷過ぎる扱いも特筆すべき点。メンバー全員がSOSを出して迎えのヘリに懇願するシーンまで描かれ、もはや謎解き以外が主題。まさに『シリアスな笑い』を体現した作りとなった(真壁の愚痴に一喝するシーンを、堂本剛、ともさかりえが笑いをこらえながら演じていたほど)。どうしてこうなった。
登場人物
不動高校
- 平嶋千絵(CV:岩井由希子):今回のツアーの企画者。ドラマでは鷹島友代が代役。
- 森下麗美(CV:大谷育江/演:建みさと):平嶋の友人。
- 陣馬剛史(CV:林延年/未登場):森下の彼氏。ドラマでは岡崎ともども真壁誠が代役。
- 岡崎浩司郎(CV:高戸靖広/登場せず):平嶋の彼氏。『キャンプ場の“怪”事件』『ゲームの館殺人事件』にも登場する。
- 鷹島友代(未登場/演:三浦理恵子):ドラマ版で千絵の代わりに登場。
サバイバルゲームチーム
- 岩野渉(CV:二又一成/演:ケイン・コスギ):大学4年。サバゲチームのリーダー。ドラマ版ではケインが演じている関係上、帰国子女という設定で片言で話している。なお、彼の名前は真相当てクイズで正解した読者の名前から取られている。
- 難波昌平(CV:河本浩之/演:村松亮太郎):大学3年。関西弁を話すノリの良い男。
- 萩元哲範(CV:渋谷茂/演:NARUKO):同じく3年。デブでヘタレでマザコン。
- 檜山達之(CV:檜山修之/演:金子賢):2年。サバゲチームの新入り。気が荒い。アニメでの担当声優も檜山であり、漢字1文字違いである。
- 米村(CV:長谷部浩一/演:正名僕蔵):もう一つのサバゲチームのリーダー。極度の近視で凄まじく分厚い眼鏡を掛けている。
- 井坂(CV:鈴木琢磨/演:増田英治):米村チームのメンバー。スキンヘッドとバンダナが特徴
- 河野(CV:林延年/演:有吉崇匡):同上。やせ型。
- 守屋(CV:高戸靖広/演:松上順也):同上。ほくろがある。
その他
- 旅行会社の男(CV:平田広明/演:神戸浩):金田一たちを墓場島での無人島ツアーに招いた男。
怪人「亡霊兵士」(ドラマでは「生き残り兵士」)
1945年の敗戦を知らず、島への上陸者を敵と誤認する狂戦士。
銃剣や爆弾(アニメでは大砲)など残された兵器で次々と上陸者たちを血祭りにあげていくが、どこか不可解な所があり…。