概要
『金田一少年の事件簿』File:13。単行本では17~18巻に収録。
短編でたびたび登場する怪盗紳士が初登場したエピソード。
青森県のラベンダー荘を舞台に、金田一と怪盗紳士との推理合戦が、そしてあまりにも哀しい殺人劇が幕を開ける。
アニメでは第10~12話、テレビドラマではシーズン2の第5話と6話が該当。
あらすじ
世間を騒がす謎の大泥棒の怪盗紳士。その被害額は50億円に達し、数え切れないほどの名画が盗まれ、そのモチーフまでも「盗み出された」という。
そんな噂を対岸の火事とばかりに聞き流していた金田一一は、イジメに遭っている同級生の和泉さくらを義憤に駆られ…というかいじめっ娘のパンツ欲しさに救い、感謝される。しかし、彼女はもうすぐ養子に行くこととなり、不動高校を去る旨を一と美雪に告げる…。
さて時は少々過ぎて、一は剣持勇から怪盗紳士の挑戦状が差し向けられたことを教えられる。よせばいいのに協力を承ってしまった一は、次なるターゲットに選ばれた蒲生画伯の別荘・ラベンダー荘に向かう。そこで出会ったのは、見違えるほどの美少女となったさくら。蒲生は、さくらの父親だったのだという。
蒲生の莫大な財産を狙い、暗躍する客人、そして怪盗紳士。謎が謎を呼ぶ中、遂に悲劇は幕を開ける…。
登場人物
- 怪盗紳士:神出鬼没の怪盗。後述。
- 和泉さくら:元不動高校2年。蒲生から「メガネをとってコンタクトにしなさい、あと少しやせるといい」といわれ、メイン画像のような美少女となる。実はこの姿が蒲生最大の傑作といわれる「我が愛する娘の肖像」と酷似しており、蒲生が行き別れた娘の今の姿を想像して描いたものらしい。一に少し気がある。
- 蒲生剛三:有名な画家。53歳。極度の乗り物嫌いで、特注のリムジンにしか乗れない。絵のモデルを作り出すためだけにラベンダー荘を作る程の拘りを見せる。
- 海津里美:蒲生の主治医で、ヌードモデルもやっている。ちょっと老け顔だが32歳。
- 小宮山五郎:蒲生お抱えの運転手。かなり老け顔だが45歳。温厚な好人物。
- ポアロ:蒲生の愛犬。ラベンダーの匂いが嫌い。
- 和久田春彦:蒲生の甥っ子で天文学者。34歳。金と女にだらしが無く、人望も薄い。
- 羽沢星二:画商。27歳。頭の切れる男で、詐欺まがいの方法をとるのにも躊躇が無い。ドラマ版では「鷲尾ケイゴ」という名前に変更され、既に殺害されているという憂き目に遭う…
- 醍醐真紀:美術雑誌記者。24歳。巨乳で明るい姉ちゃん。
- 吉良勘治郎:飲んだくれオヤジ。55歳。もともとは蒲生と並ぶほどの画家だったが、所詮はコネで決まる画家という職業に嫌気がさし、酒に溺れている。かつて蒲生にモチーフを盗用された恨みがある。
- 岸一成:ハイキング中のフリーター。糸目。28歳。この人のみアニメ版には未登場。
怪人『怪盗紳士』
モチーフごと名画を盗む怪盗。もともとは悪戯程度の「モチーフ盗用」しか行わなかったが、ラベンダー荘では木を焼いたり、さくらの髪を切り落したり、遂にはモデルを殺害したりする凶行に出た。
ドラマ版ではガスマスクのような仮面を被っている。また、殺し方が原作に比べて滅茶苦茶エグい。
関連項目
怪盗紳士(金田一少年の事件簿)(リンク先ネタバレ注意)