概要
『金田一少年の事件簿』File:1。単行本1~2巻に収録。
国民的推理漫画『金田一少年の事件簿』の第1話にしてオペラ座三部作の第一幕。ほぼ完成状態のネームを使って描かれた。
孤島のリゾートホテル・オペラ座館を舞台に、フランス文学『オペラ座の怪人』に準えた怪奇殺人が幕を下ろす物語。
主人公金田一一はもとより、おっちょこちょいな警部・剣持勇や、変人外科医の結城英作も本作が初登場となっている。
アニメ版では第21話~23話に該当。設定がやや異なっており、真犯人が別のキャラになっている他、一部のキャラクターの名前や職業が変更されている。
ドラマでは第3話に当たる。部員が大幅に削減されており、ミステリー研究会部員が代役として登場しているので話がかなりカオスな事態に…。
なお、本作最初の犠牲者である「カルロッタ」は原作『オペラ座の怪人』においては存命している…のだが、『オペラ座館・新たなる殺人』でも『オペラ座館・第三の殺人』でもシャンデリアに潰されている。
あらすじ
金田一一はある日、七瀬美雪に誘われ彼女の所属する不動高校演劇部の合宿に参加することになる。部員いじりに精を出しながらも金田一は歌島のリゾートホテル・オペラ座館に足を踏み入れ、芝居の裏方に回る。
そのホテルには歌月を名乗る包帯男が宿泊しており、部員たちの備品も歌月らしき男に荒らされてしまう。そして、演劇部が練習していた歌劇『オペラ座の怪人』を下地とした恐怖の連続殺人がオペラ座館で火蓋を切ることとなる…。
登場人物
- 剣持勇:警視庁の熱血警部。該当項目参照。
- 結城英作:メスと鉗子で食事をする変人外科医。アニメでは登場せず。
- 黒沢和馬:オペラ座館オーナーで、元は世界的に有名な演出家。右頬に切り傷がある男性。明るい性格だが、娘を亡くしており、時折悲しみとも狂気とも取れる恐ろしい面持ちを見せる。
- 緒方夏代:演劇部顧問の美人教師。金田一の秘めたる才能に気付いている。アニメ版ではオペラ座館の料理人。
- 早乙女涼子:3年。超美人だが性格はキツい。ドラマ版では『学園七不思議殺人事件』で登場した鷹島友代が代役(人材不足のためミステリー研究会から呼ばれた助っ人)。ところが彼女は…。
- 日高織絵:2年。メイン画像右。Fカップ。
- 桐生春美:2年。普段は陰険な眼鏡っ娘だが、舞台の上に挙がると性格が変わる。
- 布施光彦:3年。主演男優だが、女好きでドジでマヌケ。原作ではキザなイケメンで、アニメでは中性的な美少年。ちなみに原作ではうっかりミスでホテルの見取り図に彼の部屋が無い。
- 有森裕二:2年。小道具係で美術部と兼部している眼鏡の少年(メイン画像奥)。明るい性格で、金田一を「金田イチイチ君」と呼んだ。主人公の金田一並にモノローグが多い子である。アニメでは設定が変更され、月島亮二という名前で先生として登場している。
- 仙道豊:2年。大道具係兼役者(アニメでは有森が登場しないため小道具係に変更)。ドラマには登場せず。
- 神矢修一郎:2年。照明兼役者(アニメでは有森が登場しないため大道具係も兼ねている)。ドラマには登場せず、アニメではなんと…。
怪人『ファントム』
顔をマスクで隠し、黒いスーツとシルクハットで身を固め、オペラ座館に泊まる客を次々『オペラ座の怪人』に見立て殺していく。
なお、ドラマ版ではめっちゃアグレッシブであり、原作やアニメの不気味さとは怖いの意味が違う。
アニメ版
アニメ映画『オペラ座館・新たなる殺人』(原作のオペラ座シリーズ第二段で、ノベルス第一弾)よりも後に制作された。
犯人のやることが多過ぎてコメディー仕立てだった原作とは違い、オペラのような完全なシリアス調になっている(『オペラ座館・新たなる殺人』のBGMが使われている)。
原作とは犯人が異なり、アニメのみのオリジナル要素も多い。
原作の「それでも天国に憧れる」のフレーズは、金田一の演説ではなく、真犯人&冬子のポエムのニュアンスになっている。
セーラーヴィーナスとアルテミスの中の人が出演しているが、月っぽさを出す為だろうか。
ドラマ版
ドラマ版『墓場島殺人事件』と並ぶミステリー研究会のアレンジキャラ化が大変なことになっている事件。
関連項目
金田一少年の事件簿外伝犯人たちの事件簿:第1シーズンの第1話。リンク先ネタバレ注意。
歴代ファントム(ネタバレ注意)
オペラ座館殺人事件 → 異人館村殺人事件