「みなさん御存じないのかしら?金田一君がさる“天才”と言われた人物の血を引いていることを」
CV:富沢美智恵
概要
「オペラ座館殺人事件」の容疑者の一人で不動高校演劇部顧問で喫煙者。教師とは思えない程の色気と妖艶さのある美女。後に登場する桜樹るい子と同様に金田一一の才覚をいち早く見抜いていた人物でもある。
犯行の証拠を運悪く見つけてしまったことで口封じとして撲殺された上に全裸にされ、風呂にうつ伏せに投げ込まれ尻を向けたままの遺体として発見される。
余談
- 根は好人物だが日高織絵が殺害された際にとくに気にもせず遺体の前で煙草を吸ったり、殺人事件が起きたのに単独行動を取るなど、青山ちひろの白骨遺体を金田一に見せて驚かそうとした桜樹先輩と同様に死者への配慮や危機意識が欠けている。このことも彼女らが死を早めた原因である。
- しかし殺された動機としては完全にただの口封じであり犯人にとっても緒方の殺害は予定外の犯行だった。このためこの事件最大の被害者はある意味彼女である(美雪も「先生はただのとばっちりで殺されたの?」とショックを受けていた)。一の才能を見抜いた人物だったこともあり、原作初登場時はレギュラーキャラと思った読者も少なくないだろう。
- 偶発的な殺人ということもあって、他の被害者のようなトリックは使用されていないのだが、よく考えれば犯人にとって緒方の殺人は他の二人と同等か下手をすればそれ以上に労力がかかっている可能性がある。
- 問題となるのは緒方の死体の運搬。緒方は別の場所で殺害され、彼女の部屋の浴室で発見されたのだが、犯行現場と緒方の部屋はそこそこ距離があると思われる。さらに緒方の死体からは放り込まれたバスタブの中の湯が赤く染まるほどに血が流れていたことも見逃せないため、犯人は犯行現場を綺麗に清掃した上で頭から大量の血が流れる大人の女性の死体を誰にも気づかれることなく犯行現場から緒方の部屋まで運搬したことになる。誰がどのタイミングで動くかわからないホテル内でこの作業を行うのはかなり困難だったと考えられるが、犯人はそれをやり遂げている。ちなみにこの辺の話は『犯人たちの事件簿』では触れられていない。
- オペラ座館には直下が海になっている窓があり、そこから遺棄して行方不明状態にし、緒方に犯行を擦りつけるという手も考えられるが、さすがにそれは犯人の良心が咎めたのだろうか…まあ「全裸にされて複数の人間に裸を見られる」か「海に投げ捨てられる」かの二択でどちらがマシかと問われるのは緒方本人からすればたまったものではないのだが。
- 緒方の部屋までわざわざ運んだのであれば部屋に争った形跡を作り、服を着せたままバスタブに放り込んで、犯行現場を緒方の部屋と偽装する、という手もあったのだが、気が動転していた犯人は見立てに沿うことに意識が行きすぎてしまい、大した偽装もせずに緒方の死体を処理した結果、金田一に犯行現場の偽装を一発で看破されてしまい、日高殺害のトリック発覚に繋がるのである。この辺りが犯人自身、『犯人たちの事件簿』で敗因のひとつとした「アドリブ力の無さ」だろう。
- 問題となるのは緒方の死体の運搬。緒方は別の場所で殺害され、彼女の部屋の浴室で発見されたのだが、犯行現場と緒方の部屋はそこそこ距離があると思われる。さらに緒方の死体からは放り込まれたバスタブの中の湯が赤く染まるほどに血が流れていたことも見逃せないため、犯人は犯行現場を綺麗に清掃した上で頭から大量の血が流れる大人の女性の死体を誰にも気づかれることなく犯行現場から緒方の部屋まで運搬したことになる。誰がどのタイミングで動くかわからないホテル内でこの作業を行うのはかなり困難だったと考えられるが、犯人はそれをやり遂げている。ちなみにこの辺の話は『犯人たちの事件簿』では触れられていない。
- TVアニメ版では概要に書いてある通りオペラ座館の従業員(シェフ)となっており、金田一とも面識が無い。初日の夜に手作りの料理(オーナー曰く「スペシャルメニュー」)を一達に振舞い、ローストビーフを一達の目の前でカットしていた。また、盗癖という設定が追加され(但し盗んだものはすぐに返すが)、犯人に殺害された時の姿は服を着たままになっている。