「これは戦争だ!この戦場から生きて還りたければ、お前たちは俺たちを上官だと思って言われた通りにするんだ!!」
概要
CV:檜山修之
演:金子賢
無人島(通称:墓場島)にてサバイバルゲームの合宿に他のメンバーと来ていた所、金田一一達と出会う。所属は岩野チーム。
何処か根暗なアーミーオタクで、岩野達から「協調性がない」と評されていた。
事件中は横暴な態度を見せながら接していた(ドラマでは真壁に対して執拗に暴行を加える等、印象の悪い改変をされてしまった)。
原作では帽子、ドラマではバンダナを被っている。原作では髪を肩の辺りまで伸ばしているが、島に来る少し前までは髪が短かった(何かの願掛けだろうか?)。
金田一の美雪への気持ちを吐露させて羞恥プレイさせた多感な若者にはキツイ鬼畜キャラ。だが、この時の金田一の反応がかわいかった為、金田一ファンには感謝されているとか。
以下、ネタバレ注意
「ケッ!フザケたことぬかしやがって!!あいつらはこの俺がひとりで殺したんだ!!こんな女関係ねー!!」
「『村の生き残り』?『復讐』‥‥?何だよそれ!?俺があいつらを殺したのはそんなんじゃねえ!アーミー気取りのボンボン連中に心底ムカついてたからさ!」
実はこの事件の犯人亡霊兵士(ドラマでは生き残り兵士)その人で、殺害の動機は2年前、岩野達サバゲチームの過失によって故郷の黒坂村を全焼させられ、滅ぼされたことにあった。
更に驚くべき事に、彼は金田一のクラスメートのうちの一人・森下麗美(ドラマ版では美人になった鷹島友代に変更)とは幼馴染みの間柄で、しかも愛し合っていた。
高校生と付き合っているが、幼いころから親しい仲であり、彼女とさほど年齢が離れていない大学生という微妙な立ち位置をしている。金田一を騙す際に美雪の巨乳に気がある振りをしたり、意外と甘党だったりと、森下が知っている素の性格が非常に気になる人物。
村が全焼した後、その前に東京の大学に合格していた檜山はそのまま上京し、東京の親戚を頼って同じく上京してきた麗美(ドラマでは鷹島)と都内の喫茶店で談話していた所、村が全焼する前に目撃した岩野達を発見。彼らの会話で黒坂村全焼の経緯を知ると同時に証拠不十分で法の裁きが困難である事を痛感させられた。
激昂して警察に突き出そうとする麗美を上記の理由から静止すると、彼は麗美(友代)に岩野達全員の顔をよく覚える様に言う。
「生きながら焼かれて死んでいった父さんや母さんたちの苦しみを━━あいつら全員に味わわせてやるんだ‥‥!!」
「たとえ何年かかっても、必ず裁いてやろう!俺たちの手で‥‥‥!!」
その後、彼は岩野達のサバゲーチームに加入し、共犯者である麗美(友代)は不動高校で生活しながら、復讐の機会をじっと窺っていたのであった。
犯行が暴かれた後は麗美との共犯関係と犯行動機を上記の台詞で否定しつつ最後のターゲットである岩野を殺害しようとするも、金田一に制止される。
その後、檜山は自らの腹に突き立て(アニメでは服毒)、自殺する形で死亡。その際の彼の顔つきは、これまでと違ってどこか穏やかな顔付きになっていた。
「な‥なあ‥名探偵‥!お‥お前の言ってたこと‥ひとつだけ同感だぜ‥‥復讐なんてろくなもんじゃねえ‥‥もし‥‥そんなこと考えてる奴がいたら‥‥言ってやりてえよ‥」
「復讐なんざ‥‥もう‥やめちまえって‥‥もっと‥‥てめーの人生‥大‥切に‥‥生き‥て‥‥‥」
ドラマ版では鷹島を庇い、錯乱した岩野に刺されて死亡した。ひ、ひどい…。(その後、金田一は岩野を殴り飛ばした。)
結果論であるが、上京した後に岩野達と再会した事でお互いに破滅の道を歩んでしまったと言える。
ただし、ドラマ版では岩野達が「黒坂村をわざと放火した」という容疑で警察にマークされている設定になっており、(少なくともドラマ版の世界では)仮に岩野達が檜山達に出会わなかったとしても遅かれ早かれ前途多難な人生に直面したと思われる。
余談
スピンオフのギャグ漫画『金田一少年の1泊2日小旅行』では福引で墓場島に来(てしまっ)た金田一と美雪のもとに何事もなかったかのように再登場(「オレがあのくらいで死ぬと思ったのか」と嘯いている)。原作においてアリバイ工作として金田一と長々恋バナをしていたシーンが拡大解釈され、恋バナが大好きで、他人の恋愛を成就させたくて仕方がないおせっかい野郎に豹変しており、美雪と金田一を結ばせようと画策するが…?
また、別のスピンオフのギャグ漫画『金田一少年の事件簿外伝犯人たちの事件簿』では、共犯の麗美とはバカップルであり、序盤からいきなりホテルで事後だった(まあ、これは原作の最後に発覚した麗美のアレの伏線だろう)。更に徐々に後ろ髪が伸びていく様子が描かれ(ギャグスピンオフとは思えないファンサービスぶり)、トリックを仕掛ける最中などにも度々イチャイチャしていた。偶然を装い金田一達と合流した際、他にも美少女二人がいようとも内心で「麗美が一番可愛い」と悶絶したり、アリバイ工作のため麗美を殴ったら強すぎた様で麗美が半ギレ状態になっていた時は普段からは想像出来ないほど狼狽えていたので、ベタ惚れしている模様。
アニメ版のキャストは名前が一文字違いの檜山修之が演じている。彼は墓場島以前に魔術列車殺人事件のノーブル由良間、仏蘭西銀貨殺人事件の六条光彦を演じているため名前に加えてその流れで起用されたと思われる。ちなみに彼、別の探偵作品ではこの人を演じている。