概要
アメリカ人(アメリカじん、英語:Americans)は、アメリカ合衆国の市民にして国民。インディアン諸民族やイヌイットなどの先住民(ネイティブアメリカン)が住んでいたところに世界中から様々な人種が集まってきた北アメリカ大陸でアメリカ民族と言える者は存在せず、存在するのは国民としてのアメリカ人(アメリカン)である。
概説
背景
アメリカは元々英語を話す白人が多数派の国だったが、白人でもインディアン・中東・アジア系の血が入っている者もかなり多い。中南米系移民が増加してスペイン語の存在感が増しつつあり、現在ではメキシコに次ぐスペイン語圏にもなっている。近年は東ヨーロッパ・中東・南アジア・東アジア・太平洋地域など多彩な地域からの移民が流入し続けている。アフリカ系にしても奴隷の末裔とは限らず、新たに中南米・アフリカ諸国から移民した者も多く、特にバラク・オバマの父はケニアからの移民である。この為2040年には白人が人口の過半数を割り込むと目されている。
イメージ
1990年代の日本のバラエティ番組では、男性はカッコいい・強そう・豪快で、女性はセクシー・スタイル抜群というイメージを強調される事がしばしばであった。しかしSNSが普及して本国の人たちとのコミュニケーションが容易になった2010年代以降は、そのような誇張されたイメージは後退している。アメリカ人は外見などの特徴だけでは宗教・文化・性格・アイデンティティが判断しにくい為、留学では軽はずみな言動で相手を不快にしないよう細心の注意を払うべきである。
ジェンダー
歴史
アメリカに於ける女性の法的な地位は他の国と比較して男性と同等で、一般に女性は社会的地位も平等であると看做されている。アメリカの初期の歴史では女性は主に家庭に追いやられていた一方で、1920年8月に州・連邦政府が市民の性別を理由に投票権を否定する事を禁止する憲法修正第19条が批准された。1979年12月に採択された女性差別撤廃条約では、アメリカは起草に重要な役割を果たしたにも係わらず、1980年7月に署名しただけで未だに批准すらしていない。
ビジネス
アメリカでは人種の偏りや理数系が必要とされる技術職などで女性の就労率が低迷している為、女児を支援する教育プログラム・女性が少ない傾向がある職種の男女格差についての対策・英語が母国語では無い子供たちに対する特別な授業を実施している。アメリカでの男性と女性の就業率は格差の縮小が進行しているが、組織内でそれらが同様に活躍出来ているかは課題がある。しかも女性リーダーの数は全体の22パーセントを占め、ロシアとは2倍以上も大差を付けられている。
医療
2023年11月時点でアメリカ人の平均寿命が3年連続で前年を下回り、しかも76歳という寿命は他の先進国に比べて短い事が話題になっている。アメリカは世界でトップクラスの医療先進国で、医療に使われる資金も世界一であるにも係わらず、予防医療が充実しているとは決して言えない。先進国で唯一国民皆保険制度が無く、国民の8パーセントが医療保険を保有しておらず、たとえ保険があっても高い医療費が検査や早期治療を受ける事を難しくしている。
教育
アメリカの教育は公立学校と私立学校が存在し、K-12程度までの公的教育は義務である。アメリカでは学区と呼ばれる地域ごとに教育制度や学校制度が異なっている。しかし10年間以上の初等教育・中等教育・高等教育に於ける短期大学士・学士・修士・博士という4段階の学位制度などはどの地域にも共通しており、博士課程は修士課程との一貫教育である事も多い。
先祖
現在のアメリカ人の家系をたどっていった場合、最も多いのはドイツ人を先祖に持つドイツ系であり、約5000万人に上るトップの人数である。意外にもイギリス系は少なく、イギリス系が多数派なのはユタ州のみである。
関連タグ
白人 黒人 アジア系 ヒスパニック ネイティブアメリカン アングロサクソン(WASP)