ユタ州
ゆた
アメリカ合衆国の西部に位置する州の一つで、州都はソルトレイクシティ。
19世紀にアメリカで発祥したキリスト教系の宗教である末日聖徒イエス・キリスト教会(通称:モルモン教)の信徒によって開かれた州であり、政治や法律にもそれが影響している。
モルモン教徒として有名な親日知日派外国人として知られる弁護士のケント・ギルバート氏の育った州でもあり、彼によればアメリカの州の中で唯一イギリス系が多数派の地域だという。
連邦政府に従い合衆国の州になるまでにはモルモン教徒による開拓者虐殺、アメリカ陸軍との戦争など血塗られた歴史があった。
地名はこの地に住むインディアン部族であるユト族に因んでおり、ユト族には『山の民』という意味があって、その意味の通り多くの山々に囲まれている。
また、州の大きな自然的特徴に、ロッキー山脈、グレートベースン、コロラド高原の3つの地域があり、砂丘のある乾燥した砂漠から、松の森林に覆われた山岳部のバレーまで幅広い多様な地形がある。
アメリカの州の中でも日本と関係が深い地域であり、かつて1869年に岩倉具視を団長とする使節団(岩倉使節団)が訪れたことでも知られる。
また、第二次世界大戦中には多くの日系人が収容所に強制的に入れられ、ユタ州にもその一つである『トパーズ戦争移住センター』が置かれたが、その中で唯一日系人の強制収容に反対した州であり、戦後も多くの受け容れを行ってきたため、日系人の割合が比較的高い。
「田舎」と言われると激昂する芸風を持つ某タレントがいたが、昨今では、ソルトレイクシティ付近は人口が急増しているので、ワイオミングやモンタナ、南北ダコタほど田舎ではない(都市圏人口は約250万人)。イベント自体の評判はともかくソルトレイクシティ冬期オリンピックが開催されたソルトレイクシティもあり、プロボやオグデンといったグレートソルトレイク(内陸湖だが、面積は滋賀県以上ある)界隈には人口10万人以上の都市も展開する。
NBAのユタ・ジャズでも知られるが、名前がジャズなのはもともとニューオーリンズがフランチャイズだった名残。
恐竜の化石が多数採掘されたことがある州としても有名で、のび太の恐竜でもスネ夫のパパが買ってきた恐竜の卵の化石はユタ州のものである。