曖昧さ回避
- 地名。特にアメリカ合衆国の州、バージニア州のこと(本記事で詳述)
- 同州最大の都市、バージニアビーチのこと
- ゲーム「アリス・ギア・アイギス」の登場人物 ⇒ バージニア・グリンベレー
- ゲーム「ドリフトスピリッツ」の登場人物 ⇒ ドリフトスピリッツ参照
- 表記ゆれはヴァージニアを参照。
アメリカ合衆国、バージニア州
アメリカ合衆国の州の一つ。16世紀にイギリス領となった際、エリザベス1世(処女王)に因んで名づけられた(諸説あり)。州都はリッチモンド、最大の都市はバージニアビーチである。州内のアーリントン郡には合衆国の戦争犠牲者を弔う国立墓地や国防総省(ペンタゴン)が立地する。
気候は温暖であり、60%以上を森林が占める緑豊かな地である。西方にブルーリッジ山脈が聳え、シェナンドー川が流れるのも実はバージニア州であり、いわゆるジョン・デンバーの曲「カントリーロード」の風景と言えば想像しやすいかもしれない。なお、「バージニア」は、この州にあるフィリップ・モリス社が製造している煙草のブランド名にもなっている。
1607年に合衆国で最初に成立した植民地、ジェームズタウンから始まった州であり、合衆国最古の歴史を誇る。独立前はバージニア植民地と呼ばれていた。その後、独立戦争を経てバージニア州となった。ジョージ・メイソンによって全ての民衆の平等と特権階級の否定を謳ったバージニア権利章典が作成されて、後世の法律の模範となった。アメリカ独立宣言や合衆国憲法にもこの章典が強く影響している。
独立後もバージニア州は合衆国の要地であった。歴代大統領のうち8人もがバージニア州の出身であるという。タバコ産業を中心とした農業州として発展し、その労働力として多く黒人奴隷が用いられたことで、奴隷制是非の論争にも巻き込まれていった。そして起こった南北戦争の際には「アメリカ連合国(南部連合)」の首都がリッチモンドに置かれ、当時の史跡が多く残る。
その後、州北部は膨張を続ける首都ワシントンD.C.の大都市圏としても発展する。2001年9月11日の同時多発テロではアーリントンの国防総省が大きな被害を蒙った。政府機関が多く立地しており、官公庁や防衛産業が盛んである。またIT産業も盛んになってきており、現代ではタバコの産出額を上回っている。
バージニア州にはワシントンD.C.都市圏、州都リッチモンドともう一つ大きな都市圏がある。ハンプトン・ローズといわれるチェサピーク湾沿いの都市圏があり、一帯の人口は約170万人。同州の最初の入植地でもあり、一帯には最大都市のバージニアビーチ、軍港、貿易港で知られる港湾都市のノーフォーク、またチェサピーク、ニューポートニューズ、ハンプトン、サフォーク、そしてポーツマスなどが一帯に位置する。