概要
米国マサチューセッツ州オーリンズ出身の彼は、孤立したキリスト教のイエズス共同体で育った。その後、ノーセット高校に通い、2015年から2017年まで同州ブリュースターに拠点を置くキリスト教の書籍、音楽、ビデオの出版社に勤務する。2019年にはイエズス共同体を離れたと友人に語っている。
基礎訓練と技術訓練を完了し、2020年5月にアメリカ空軍でのキャリアをスタート。サイバーセキュリティを専門とするクライアントシステム技術者としての訓練を受け、その後、テキサス州サンアントニオで米空軍のDevOpsエンジニアとして勤務し、サザン・ニュー・ハンプシャー大学でソフトウェア工学の学士号取得を目指していた。
彼の友人によれば、アルジャジーラとのインタビューの中で、「ブッシュネルは宗教的で反帝国主義的であるとは感じるが、ブッシュネルが精神を病んでいるとは感じなかった」と述べている。また別の友人は、ブッシュネルのホームレス救済のための公共サービスへに熱心で、左翼な政治傾向も持っているという。
ブッシュネルと同じ時期に基礎軍事訓練を受けた同僚将校は、ブッシュネルは親切で正義感があり、ブッシュネルは当初、視野を広げるために軍隊に入ったが、軍隊での年月を経て戦争に対する見方が変わった、と語っている。ブッシュネルと軍の契約は5月に期限切れとなり、警察によるジョージ・フロイド殺害事件を受け、ブッシュネルは軍に対してより反抗的態度になったと述べている。
ブッシュネルのredditアカウントでは、イスラエルを「入植植民地主義者のアパルトヘイト国家」だと非難し、パレスチナの抑圧に関与していないイスラエルの「民間人」は居ないと述べたコメントを投稿している。彼はまた、自分はアナーキストであり、すべての階級的権力構造は合法的なルートを通じて廃止されなければならないと信じていると述べている。
2024年2月25日、ブッシュネルがイスラエルやアメリカによるイスラエルへの支援内容などに抗議するため、ワシントンD.C.にあるイスラエル大使館を訪れ、彼はTwitchでライブ配信が行われた。ブッシュネルは「植民地支配者の手によってパレスチナでパレスチナ人が経験していること」に抗議していると述べ、「今後、大量虐殺に加担しない」と宣言した後、可燃性の液体を自ら浴び火を放った。ブッシュネルは燃えながら「パレスチナを解放せよ!」(Free Palestine!)と繰り返し叫び続けながら地面に崩れ落ちた。
警備員は無線で応援要請を出し、カメラの外からブッシュネルに銃口を向け、「地面に伏せなさい!」(Get on the ground!)と何度も警告を行うが、他の警備員は「銃はいらない、消火器が必要だ!」(I don't need guns, I need fire extinguishers!)と叫んだ。 その後、複数の警官が現場に到着し、ブッシュネルに対し消火器を使用した。ブッシュネルはコロンビア特別区消防局の救急車によって近くの病院に搬送されたが、約7時間後の現地時間午後20時06分、ブッシュネルは重度の熱傷により死亡が宣告された。25歳であった。
関連タグ
・人権
・抗議