曖昧さ回避
概要
「蝋人形」または「ワックス彫像」とは、蜜蝋で作られた彫刻のことである。
材料として使われる蜜蝋は、立体的に表現をするために型を取ることに優れており、室温で成形したり色を混ぜたりすることが容易である。デスマスクやレリーフとして型取りする場合も、高度に反応することができる。
歴史
蝋によるデスマスク等は古代から作られていた。後に医学研究のために死体を蝋人形化して保存するようになり、研究用の人体パーツの代わりとして作成された蝋の手足や器官(ムラージュ)もその発達を促していった。
16世紀から17世紀にかけて、質の高い肖像、宗教的、神話的な蝋人形が製作されるようになり、そして世界各地に蝋人形館が作られるようになっていった。現在では、有名人や偉人の姿を模した蝋人形が人気を博している。
余談
舞台美術家・作家である妹尾河童は過去に自身の個展で展示する為の「自身がトイレに腰掛けて用を足している姿の蝋人形」を製作した事がある。ちなみに蝋人形の製作業者は「いまだ健在の人の蝋人形を作るのは初めて」「蝋人形は肖像画や写真を参考に作る事が多く、本人を見ながら作るのは極めて稀」と言われたらしい。なお、妹尾氏は「自分の顔を型取りした方が正確で早いんでは?」と聞いた所、むしろそれをやると余計そっくりにならないと返されたという。
関連イラスト
関連タグ
人形 食品サンプル デスマスク ムラージュ ワックス彫像 レリーフ アトラー星人